「壮大なる離婚」骨 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
壮大なる離婚
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『オオカミの家』と併映のストップモーションアニメ。
人形劇っぽい可愛らしさと儀式の悍ましさが、相乗効果を生んでいました。
デフォルメされた少女の顔が、可愛くも不気味。
時折見せる無邪気な動きと人形故の無表情さのアンバランスも、独特の雰囲気に一役買っていた。
逆に受肉した男2人は妙にリアルで、しかも部位をチグハグにくっつけたりする不謹慎さ。
モノクロ、台詞ナシ、映像や音のノイズなど様々なものが不穏さを煽ってきます。
15分ほどの作品なので、話としては少女が蘇らせた男の片方と離婚する、というだけのもの。
込められた意味については、自分にはよく分かりません。
どうやら、3人の登場人物はすべて実在していた模様。
蘇ったディエゴ•ポルタレスとハイメ•グスマンの2人は、どちらもチリの著名な政治家。
ポルタレスは主人公の少女コンスタンサと恋仲で、3人も子を産ませておいて結婚も子の面倒も一切拒んだとか。
結婚してなかったのに離婚とは、これ如何に。
しかも、グスマンの方は本作が制作された(という設定の)1901年には生まれてもいないという…
有識者には含意が汲み取れるのでしょうか。
知らなくても何となくで見られてしまったのは、ストップモーションという手法とその作り込み故か。
ストーリーというより、映像として楽しめました。
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