「私にとっては遠い親戚ではなく、可愛い姪っ子を見てるようでした」人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
私にとっては遠い親戚ではなく、可愛い姪っ子を見てるようでした
あー、やっぱり❗️
つくづく自分はこの手の映画が好きなのだ。
この手の映画とは?
過剰な自意識と満たされない承認欲求でズタボロになる主人公。それを見守る人もいれば、同じように傷つき、共感したり反目したりする友人や時にはライバル。
これらの作品に共通する同じパターンがあるわけではないけれども、必ずどこか自分自身の青春時代と重なる部分が出てくるし、自分の醜さを写したかのような登場人物がいる。
まさに『青くて痛くて脆い』自分がそこにいて、共感よりはイライラのほうが先に立つ。
高校生であろうが、アラサーであろうが、悩みどころは本質的にはさほど変わらない。いや、アラサーくらいの頃には、同僚や取引先などに存在する、いわゆる〝意識高い〟系も絡んでくることがあって、高校生の頃より更に複雑で面倒くさい葛藤に襲われたりもする。
その葛藤も、今なら本当にバカバカしくてくだらないことだと分かるのだが、無駄ではなかったとは思う。
深川麻衣さんを初めて知ったのは『愛がなんだ』。
岸井ゆきのさん演じるテルに向かって放つ『テルちゃんて時々ゾッとするくらいバカなこと言うね』なんてセリフがよく似合ってたし、立ち居振舞いのすべてが魅力的でした。
爽やかさと清廉の仮面をつけて、思い切り人を傷つける下衆カメラマンの設定が今ひとつ腑に落ちないこと、ササポンがどんな仕事をしていて、あの人格を作り出したのか(現役の人間は、起きてる時間の大半を仕事やそこに派生する人間関係で過ごしているのでとても気になる部分なのです)などが描かれていないことを除けば、個人的満足度の高い作品でした。
共感ありがとうございます。
はっきり、周囲の友人たちにはウザいヒロインですが、それでもすがれる人は居て、出来る事は有るというのが救いでした。
あの男は一つかけ違えてずっと来たんだろうな、手に負えないという感じでした。