「友達に似てる」哀れなるものたち nanaoさんの映画レビュー(感想・評価)
友達に似てる
クリックして本文を読む
最高でした。
前半はベラの自由奔放さが輝いていて、後半社会性を身につけていく流れは喜ばしいとともに悲しくなりました。
ベラはゴッドの支配から逃れるために旅に出ます。
最初は見るもの全てに興味津々なベラですが、そのうち世の中のショボさを知り、ゴッドの元に戻ってきます。ここまでは空間的な旅。
最後の元夫との再会は、今度は過去への時間的な旅を通じた逃避の機会をベラに与えますが、この夫もクソ。
結局ゴッドの場所に戻り、愉快な仲間たちと暮らしましたとさ。
常識破れなベラと比べると、常識的なはずの紳士たちが情けなく見えてきて、誤解を恐れずにいうと、海外の友達やちょっと発達障害のある友達と一緒にいる時に感じる雰囲気と似てました。
自分の持ってる常識がくだらなく思えてくる感じです。
世界観も凄い。ゴッドが吐き出す玉みたいのが意味わかんな過ぎて好きでした。
マルコヴィッチの穴やアンダーザスキンを思い起こさせる内容でしたね。
マルコヴィッチの穴は最後好きな人の子供の脳内に閉じ込められるというオチでしたが、この映画では元夫が羊の脳を移植されるという何ともカオスで愉快なラストでした。
コメントする