「哀れな自分との共存」哀れなるものたち やぎさんの映画レビュー(感想・評価)
哀れな自分との共存
終始不気味で、難解な映画でした。
人間は必ず哀れさをはらんでいるけれど、固く望めば進歩することができるというメッセージかと思いました。
「哀れな人々」とそれを操る「利口な人々」という二項対立ではなく、よくできたようにみえる人たちにも哀れな部分は存在していて、ましてや時にはそんな自分に負けることもある。それでも進歩や向上を望んで自分を律して生きている美しさが、哀れな自分自身に溺れてしまった人々との対比で、強く印象に残りました。
あと、主人公の序盤から終盤への変貌ぶりが、素晴らしい演技でした。(「ローマの休日」を想起しました・・・)
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