「体は大人、頭脳は子供、卓越した才媛の見事な逆転劇!」哀れなるものたち The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
体は大人、頭脳は子供、卓越した才媛の見事な逆転劇!
第96回アカデミ-賞 11部門ノミネ-ト作品
作品賞:「哀れなるものたち」原題(Poor Things)141分
監督賞:ヨルゴス・ランティモス
主演女優賞:エマ・スト-ン
助演男優賞:マーク・ラファロ
脚色、美術、衣装デザイン、撮影、編集、メイク&ヘア、作曲
アカデミ-賞候補作を今日は鑑賞です。
特にR18指定で観客も大人ばかり。子供は見ちゃいけません!(*^。^*)
チラシも2カット持っており、トレ-ラも観ては居りましたが予想していた内容では無くかなりディ-プな作品仕上がりを感じましたね。
序盤、或る妊婦が橋から飛び込み自殺。それをゴッドウィン・バクスター(外科博士)(役:ウィレム・デフォー氏)が偶然見つけ死体を持ち帰る。妊婦の体を帝王切開し赤子を助けようとしたが遅かった。彼は何と母親の脳を取り出し赤子の脳をそこに移植し蘇生させる。つまり体は母体で頭脳は赤子。
そこからが彼女の人生の始まりである。蘇生女性がベラ・バクスター(役:エマ・スト-ン氏)である。
この物語は、彼女とゴッド博士等を中心に展開されて行く。
成人女性の体に子供の脳が宿ったらどうなるのか、どの様に進化し成長するのか、まるで悪魔的な実験の様な映画で、まさに外科博士ゴッドウィンがフランケンに見えてきます。まさしく見事なデフォ-の怪演でしたわ。
(全編を10分割し番号を振ると、大体次の通りかな)
0:妊婦飛び込み自殺で赤子の脳を移植し蘇生
1:オシッコ垂れ流し、手で物を食う、良く寝る(幼児期)
2:献体(死体)を弄び、顔面にメスを刺して遊ぶ(幼児期)
3:わがまま、性を覚え始める(少女初期)
4:弁護士ダンカン・ウェダバーン(役:マーク・ラファロ)と旅立つ、性交初体験(少女期)
5:他の男を覚え知る(少女期)
6:性の快楽にハマル、金儲けにて娼婦になる、自分の正体を知る(少女後期)
7:子供の死を見る、医大で手術献体見学、旅の終了(成人女性期)
8:博士の薦めた婚約者と結婚しようとする、元の夫現る、ゴッド死す(成人女性期)
9:DV軍人夫との決別、復讐(母と同じ感情持つ女性)
10:元夫を手術で進化させる、父の後を継ぐ外科博士をめざす(その後の女性像)
皆で暮らす生活が始まる。
人は理性が宿るよりも先に野生の本能が目覚める事が分かります。
3~6ぐらいの所が いわゆるソフトAV並な場面の連続で、エマの全裸すべてが何度も出てきたり、色んな性交描写が多く出てきます。男性も女性も映っちゃってるのと、性的場面での演出にてこの辺りは今までに無いR18感を感じましたね。
ほぼエマはアカデミ-主演女優賞を確実に狙うためにこの役を獲たと言っても過言ではないでしょう。そう思います。過去受賞者の出演作品を見ると大体そんな感じしてます。
まあ兎に角、全体的にグロく刺激は強い作品で、こんなの上映やってて大丈夫? 中盤まではマジで思いましたが海外ではポルノは当たり前。だからアジアでは少々キツイですが、これ位は普通なんでしょう。そう思います。(近年こんな作風の作品が多いなぁ)
中盤~終盤にかけて やっと最初の妊婦が何故自殺を図ったのかが分かってきます。そこからが今作品の真骨頂 逆転劇なんですね。
子供が母親の復讐を見事に成すところがゾっとしますけども そこが見ものでしょうか。
ご興味ある大人の方は
劇場へどうぞ!
ゆ~きちさんコメント有難う御座います。
アカデミ-作品賞ですが案外オッペンハイマ-ではなく、この作品が獲ったりして大逆転かもですね。楽しみです。
しろくろぱんださんへ
いつも読んで頂き有り難う御座います。😄
楽しく読めるレビューを心がけてます。
この作品は確かに人によってはクセ凄く感じるかも知れませんね。
いつも共感ありがとうございます。
The silk skyさんのレビューは分かりやすくて読みやすいです。
この作品はコメディなので最後まで笑えればよかったのですが…。
ちょっと飽きちゃいました。