劇場公開日 2023年12月8日

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。のレビュー・感想・評価

全379件中、321~340件目を表示

3.0うーん・・・

2023年12月10日
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Yuichiro

4.0特攻隊員と周囲の人の言葉の裏の思いを考えさせられる

2023年12月10日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

あまり期待していなかった。 予告編から分かるのは
タイムスリップ + 戦争 + ラブストーリー
1つずつの要素はどれをとっても目新しさは無いし、これを組み合わせるというのは、期待より安上がりな薄っぺらな作品になってはいないか? という危惧の方が強かった。

が、・・・

【物語】
高校3年の百合(福原遥)は進路決定を前に、自分の迷いや不安を親や教師にぶつけていた。ある日、百合は母親とけんかをして家を飛び出すが、雷雨に遭う。 目の前に有った洞窟に入って気を失う。

目を覚まして洞窟から出ると住宅街だったはずが、目の前に広がるのは水田だった。しばらく歩くと街に出たが、明らかに自分の住んでいた街と様子が違う。混乱し気分が悪くなった百合は通りかかった軍服の彰(水上恒司)に助けられる。そして連れて行かれた彰の行きつけの食堂“鶴”で見た新聞の日付は1945年6月だった。

百合に行き場の無いことを知った “鶴”の女店主鶴(松坂慶子)は「住み込みで働かないか?」と声を掛ける。 選択肢の無い百合はその店で働き始める。

“鶴”は軍の指定食堂であるため、彰と同じ部隊に所属する仲間が毎日のように訪れた。百合は彰と言葉を交わすうちに惹(ひ)かれていく。しかし、彰と仲間達は特攻隊員として出撃する日が迫っていた。

【感想】
最初に書いたとおり、期待していなかった。
実際、観始めてからも
「なんかなあ、台詞・脚本が練れてないなあ」
「この時代を扱うにしては演技も軽いなあ・・・」
というネガティブな感触が募り、
「やっぱ、こんなもんか」
中盤まではそんなだった。

しかし、終盤になって俄かに惹きこまれて行った。

中盤までは彰達が「俺達はお国のために死ぬ」と飛び立って、ただ悲しく見送るという通り一編の悲恋で終わることを想像していた。
が、終盤になって特攻隊員達が本音を語り始める。

隊員の一人が自分の本当の気持ちに逆らい切れずに当時の軍では許されない行動に出る。本音をぶちまける。
仲間は強く批難する。しかし・・・

この展開後、自分の中に様々な思いが渦巻いた。
特攻で散っていった若者は心の底では何を思っていたのだろうと考え始めた。表面的に口にしていたことだけ聞けば、特攻というあまりに命軽視の愚かな戦略であるのに当時の人間は「お国のため」という言葉に踊らされた(言葉を選ばずに言えば)“馬鹿な”人達とも思える。 しかし、口にしていた言葉とは裏腹に本当はほとんどの人が「馬鹿げた作戦」と分かっていたのでは?
分っていながら様々な胸が張り裂けんばかりの思いを抱いて飛び立っていったのではないかと。

隊員だけではない。
出撃が決まったと報告する隊員に鶴が「おめでとう」と言う。
この言葉もそうしか言えなかった鶴の思いを想像すると・・・
この時代に生きた人々の心の内を考えると胸に迫るものがあった。

自分が一番驚いたが、終盤は久しぶりにボロボロと涙がこぼれ続けた。
今、思い返してこの感想を書いているだけでも再び涙が溢れて来た。

本作は映画としての演技・演出等作品としての完成度は決して高くない。
しかし、特攻に出撃するという極限の状況に立ち会った人達が一体どんな思いだったか想像することで、命と平和の重み、尊さを改めて胸に強く突き付けられる作品だ。

是非、多くの若者に観てもらいたい。

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泣き虫オヤジ

5.0感動するだろうという予告編からの期待を上回る感動

2023年12月10日
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何回も見ると細かい部分で気付きもあるかもしれませんがそんなにトリッキーな伏線もなくてかなりオーソドックスな流れでストーリーが展開していき先が読めて、いい意味での裏切りもないのですが、それがいい!
続編を作れる内容のお話しではないので短い時間で完結させるため主人公の母親との接し方とかの大きめのふりと最後に百合宛の手紙が出てくるところなど強引な展開もありはしますがとにかく感動して涙するというより泣きました。
泣きの度合いとすると鬼滅の刃(内容は違います)ぐらいでした。

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Reo13

4.0JKが泣いてくれてオジサンはとても嬉しかった

2023年12月10日
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泣ける

幸せ

萌える

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カールⅢ世

3.5「他人を救っても自分が死んだらバカじゃん。」

2023年12月9日
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自分を取り巻く生活環境に嫌気が差した思春期真っ只中の高校生の女の子がある嵐の夜に家出をして、目が覚めたら第二次世界大戦中の日本に迷い込み、そこで生活をし、特攻隊員に出会い、恋をするという話。

この話、単なるお涙頂戴もののラブストーリーじゃなくて、自ら死にに行く覚悟を持った特攻隊員たちそれぞれのキャラクターが立ってた点が良かったと思う。

正直あらすじを読んで予感する感動を上回るほどの感動はなかったが、それでも今の生活は紛れもなく恵まれて過去の人たちが生きたかった生活なんだなと感じた。

にしても、元々"他人を救っても自分が死んだらそこに意味なんてない"という考えを持っていた女の子が時空を飛び越え、その当の命懸けの隊員たちを前にその元々持ってたその考えを改めることになるのかと思いきや、むしろ語気を強めて自らの考えを素直に伝えていたことに芯の強さを素直に感じた。

自分を含めて戦争について知らない、もしくは関心のない若い人たちにも観やすい映画なので、そうゆう人たちにもおすすめ出来る映画だと思いました。

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てつ

2.5原作よりだいぶ薄味

2023年12月9日
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ぴかみん

3.5原作はよし 脚本的なところ?で気になるところが多々あり 不自然とい...

2023年12月9日
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原作はよし

脚本的なところ?で気になるところが多々あり

不自然というか納得できないというかそういうところが少なくなかった

リメイク希望

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jung

4.0敬礼

2023年12月9日
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建前は横で本心は縦

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かな

4.5ラブストーリーを主軸に、特攻隊員達の心情に迫る群像劇

2023年12月9日
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泣ける

悲しい

怖い

本作の公開日12月8日は何の日かと問われて即答できる人は少ないだろう。太平洋戦争開戦日。日本の真珠湾攻撃が行われた日である。あの日から82年後に本作が公開されるのは単なる偶然ではなく作り手の強い意図を感じたので心して鑑賞した。

本作は、特攻隊員と現代からタイムスリップした女子高生のラブストーリーが主軸であるが、特攻隊員達の群像劇でもあり彼らの心情に真摯に迫る感涙作である。

本作の主人公・高校生の加納百合(福原遥)は卒業後の進路のことで母親と喧嘩し、近くの元防空壕で一夜を明かすが、目覚めた時、そこは1945年6月の太平洋戦争末期の日本だった。呆然自失の百合に青年・佐久間彰(水上恒司)が声を掛け、軍指定食堂に連れていく。そこで、百合は、女将のツル(松坂慶子)、勤労学生の千代(出口夏希)、彰と同じ隊の石丸(伊藤健太郎)、板倉(嶋崎斗亜)、寺岡(上川周作)、加藤(小野塚勇人)と知り合う。百合は次第に彰に惹かれていくが、彰は特攻隊員であり出撃が迫っていた・・・。

彰は、彰が好きな百合の花で覆い尽くされた丘に百合を連れていく。二人を優しく包み込む百合の丘の美しさが、二人の愛を翻弄する戦争の不条理を際出たせている。切な過ぎる。

ツルの店での特攻隊員達の会話は、当初、大義に殉じることで統一されていた。しかし、生きることを大切にする百合の考え方に触れ、家族を残して死ねないという想いと大義に殉じるという想いが激しく交錯する。彼らの苦悩が浮き彫りになる。従来の作品では、苦悩の末に大義に殉じて出撃するのだが、本作では、そうでないケースも赤裸々に生々しく描く。彼らの苦悩の深さが得心できる。

百合は懸命に彰を説得するが、大義に殉じるという彰の気持ちは揺るがない。二人の愛は彰の出撃で、戦争の不条理で終わる。

太平洋戦争から78年が経過した。今後も日本が平和を堅持するには、本作のような作品を観続け戦争を忘れないことが大切である。太平洋戦争を忘れないことが戦争抑止の最善手である。

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みかずき

4.0当たり前、ではない時代

2023年12月9日
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タイムスリップものは御都合主義のストーリーが多く、基本嫌いです。でも本作の狙いはそこではなく、現代人ならあの時代をどう感じるのか、(やや強引ですが)分かりやすく説明する1つの手段に用いただけのように思います。

悲しくて、辛くて、涙が溢れました。日本では過去の物語ですが、類似する悲劇は、今も尚、世界のどこかで起きています。悲惨なニュースを見るたびに、人類は滅亡に向かっているような気さえしてきます。

この作品は、それじゃダメだってことを伝えてくれたような。映画が終わったあと、後ろの席の若い女性が(上映中は我慢してたのでしょう)声を上げて泣いていました。…あ、日本はまだ大丈夫かも。

観てよかったです。

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つもろう

4.0死を意識することで生が輝く+純愛

2023年12月9日
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菜野 灯

3.0雑なSFに伏線つぶし、薄い奇跡。

2023年12月9日
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2023年劇場鑑賞297本目。
福山雅治の曲に合わせた予告でもう泣きそうになっていたのですが、もうそれだけで良かったのかもしれない。
子供を助けて亡くなった父親のせいで生活に苦労していると恨んでいる女子高生がなんとなく終戦間近の特攻兵と出会って恋に落ちる話。
現代人からしたら特攻に関して本当意味のないくだらない死に方だと思うし、ましてやもうちょっと待ったら終戦になるのが分かっていて好きな男が特攻に行くのをもうちょっと一生懸命止めろよと思ったし、終戦のゼロよりもっと特攻に納得行く理由が提示されていないし、父親の行動の理解には繋げないし(内面ではあったのかもしれませんが)、何よりこんなファンタジーが起きてる割に奇跡みたいなのうっすいし、福原遥かわいいだけでなんとか持ってる映画でした。福山雅治の歌の歌詞がエンドロールできちんと表示されて、この映画の内容そのままだったのですが、「やっぱり特攻は戦力無駄に消耗させるだけの愚行だよなぁ」のマインドでみても今ひとつ心に響かずでした。

生き残ってゴジラと戦う方が意味あるよ、やっぱり。

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ガゾーサ

2.0戦争映画だが創作みを強く感じる。空襲シーンは鳥肌。

2023年12月9日
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泣ける

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ぽん

3.5筋書は読めても涙腺は緩むものです

2023年12月9日
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泣ける

悲しい

人命救助で命を落とした百合の父親が気になって仕方なかった。私的にはタイムスリップを仕組んだのはこの父親だとすると筋が通る気がする。命の大切さ・平和で自由な世界の尊さ・母への感謝の気持ちを娘に認識して欲しい一心で!
さて本編ですが大体の展開は読めても号泣している女子が大勢いてこの国も捨てたものではないかもと思った次第です。ある意味、秀作。最後の手紙も良かったです。
是非映画館で🎦

137

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タイガー力石

4.0【“百合、生きてくれ。”と時を越えて出会った彼は、私に手紙を遺して大空に飛び立った。”今作は母との齟齬、進路が見えなかった女子高校生が、特攻隊員の意を継ぎ、自身の生きる道を見出す作品なのである。】

2023年12月9日
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泣ける

難しい

幸せ

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NOBU

5.0泣けた。

2023年12月9日
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マオ∗*゚

4.0平均以上だけど

2023年12月9日
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 TV CMでは、めっちゃ泣くみたいな感じだけど、そこまでは泣けない。陸軍の特攻基地だから舞台は知覧。とすると鶴屋食堂は富屋食堂。松坂慶子さんはさすがの演技。重みが違う。特攻に行く若者の葛藤と見送る者の心情が描かれる。警官が特攻隊員だと知り見逃すシーンが良い。最後の資料館のシーン。鹿屋航空基地資料館に見えたけど、あそこは海軍だから、やはり平和特攻会館?館内あんなに明るかったかな。十数年前に一度行ったきりだから記憶が曖昧。そんな事考えてたら、手紙を見つけて読むシーンで泣きそびれた。

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旅行者

3.5そりゃ、泣くわ

2023年12月9日
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原作を読まずに見ました。
細かい事を言えば「んん??」って思う事もあるけど、戦争の話、人とのお別れの話は泣くに決まってる。何回も泣き所がある。

旧ジャニーズJr.リトル関西の嶋崎斗亜くんの演技が素晴らしくてびっくりした!

きっと多くの人が泣くと思う。

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れもん

3.5誰かの幸せの為に命がけで生きるのだ。

2023年12月9日
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予告編から時代を超えた恋愛ストーリーかと思っていたら、ラブラブシーンはそれほどなかった。メインテーマは時代によって常識や価値観が変わるって事かな。
福原遥演じるJK百合は学校や母に不満だらけだった。ある日腹が立って家を出て防空壕跡地で寝る。最初はなんだココ?って分からなかったけど、後半になって、そうゆう事かって思い浮かんだ。で、目が覚めると昭和20年。なんで?もしかして雷に撃たれて死んで過去に生まれ変わったのか?それとも夢オチ?モヤってしてると水上恒司演じる佐久間に出会う。初対面でメシご馳走するなんて下心あるんじゃねって思ったけど、ほんと優しい兵隊さんだわ。行き場のない百合はその飯屋で住み込みで働く事にする。松坂慶子演じる女将のツルさん、とてもいい感じです。そして店にやってくる常連の佐久間の仲間たち、特攻隊のハラペコペコ隊。みんないい奴だった。久しぶりの伊藤健太郎君坊主頭だった。みんな歌が下手なのが笑えた。戦争で人が死ぬのが嫌な百合と国民の為に命を捧げようとしている兵隊達、どちらの考えも間違っていないのが面白かった。
ラストは突然?うそ!夢じゃなかったのか?じゃ過去にいた百合は消えたのか?もしかしてこれは過去の自分の体験で、現代に生まれ変わった百合に記憶が戻ったのかな?
最初から最後までかなり泣けました。シアター、泣き声でうるさいくらいだった。

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涼介

3.5幸せの味 幸せの匂い

2023年12月9日
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泣ける

悲しい

初めて予告を観たときから目が潤み、その後も予告だけで泣けてきた本作。ずっと楽しみにしていて、公開初日に泣く気満々で劇場へ足を運びました。

ストーリーは、日頃の不満から母とケンカになって家を飛び出した女子高生・加納百合が、防空壕跡のような場所で一夜を明かすと、そこは戦時中の日本で、事態が飲み込めず動転していたところを特攻隊員・佐久間彰に助けられたことをきっかけに、軍指定の食堂で住み込みで働くことになり、当時の人々の思いに触れながら、出撃命令が下るまでの彰と過ごしたわずかな日々を描くというもの。

大筋は予告で観せているので、ストーリーは概ね予想どおりで、さほど意外な展開はありません。それでも心揺さぶられるのは、そこに人が人を思う純粋なものを感じるからだと思います。形の上では百合と彰のラブストーリーではありますが、私の心に最も響いたのは、愛する者のために笑って死にゆく特攻隊員の姿です。そして、涙をこらえてそれを見送る人々。「お国のため」という言葉に嘘はないでしょう。しかし、その言葉のさらに奥にある思いを、誰も決して口にしません。できません。それでも互いに察し合い、笑顔で今生の別れを告げる姿に涙が止まりません。潔く散りゆくことが美しいとは思いません。しかし、そう思うしかなかった、そう思うことで自分に言い聞かせようとしていたのではないかと思います。ツルさんが、娘の墓参りで「娘が孫と一緒に死ねてよかった」というようなことを口にしますが、これも同じだと思います。

そんな中、現代の知識と価値観をもつ百合が、自分の思いを素直に口にします。当然受け入れられるはずもなく、事態を変えることもできません。抗えない大きな力に、やり場のない怒りや悲しみを感じたことでしょう。一方で、なんの変哲もないカキ氷や花に幸せを感じます。その傍に彰がいて、百合の気持ちが穏やかに満たされていたからだと思います。今までの自分がどれほど恵まれ、守られていたか、それを担ってきたのは誰なのか、この時代は百合にたくさんの大切なことに気づかせてくれたことでしょう。それに気づけば、身の回りのすべてのものに幸せを感じられるのです。

そんな不思議な体験を経た百合が、現代に戻って見せる変容と、佐久間彰の実在を示す手紙が、(いささか唐突で強引ではありますが)最後に描かれていたのも良かったです。彰が夢を語った時から、百合がその道を目指すことはわかっていましたし、手紙を読まずに飛び出した時から、それが後でつながることもわかっていましたよ。でも、いいんです。待ってましたよ!そして泣きましたよ!

そんな感じで予想を裏切らない展開だったのですが、実は思ったほどは泣けませんでした。ハードルを上げすぎたせいかもしれませんが、何かもう一つ突き上げるものが欲しかったなとも思います。あと、百合の心情の変化が、シナリオに沿った表面的なもののように見えてしまい、映像の説得力が薄くてイマイチ共感できなかったせいかもしれません。さらに付け加えるなら、序盤で罵倒した父親の献身は、特攻隊の姿を絡めて最後にしっかり回収してほしかったですね。

主演は福原遥さんで、人々との交流を通して変容する百合を好演しています。共演の水上恒司くんは、「OUT」の副総長からガラリと変え、彼らしい落ち着いた演技が役にハマってます。脇を固めるのは、お久しぶりの伊藤健太郎くん、存在感を発揮した出口夏希さん、懐かしの中嶋朋子さん、この手の役のハマる松坂慶子さんら。中でも、松坂慶子さんの演技から、当時の女性の耐え忍ぶような思いが伝わってきて沁みます。

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おじゃる