「前に進むためのきっかけ」あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 るる 新垢さんの映画レビュー(感想・評価)
前に進むためのきっかけ
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兵隊は、国のために散れ~。みたいな歌を歌っているのが印象的だったりするが、その歌を歌う意味は、自分を鼓舞するためにみんな歌っているのだなと感じさせてくれた。
兵隊にも家族や大切な人がいて、本当は行きたいけど大切な人を守るために行かなければならない。心の奥底では負けるとわかっていても、未来のためにした、苦渋な選択。そういう時代。
特攻隊から逃げてしまった人もいたが、それもそれ。その人がした選択
誰かが犠牲になったから、残された命もある_
みつあみの女の子(出口夏希)がなんだか健気でよかったな...着る洋服も制限がある時代、こっそり主人公に花柄の重ね着した服を見せるシーンとか、なんとも言えない気持ちになったし、自分の身代わり人形を、特攻隊飛行機に一緒に乗せてほしいといった感じ伊藤健太郎に渡すシーンはとても感動だし切ない。
思ったのは、主人公が捌け口になってくれていたなと。暗黙の了解、同調圧力が今の何倍もあった時代、彼女がいたことによって色々助けられた面も多かった。(生き恥というワードはおかしいと熱弁するところなど、みんな感情を溢れさせていた。普段胸の奥にしまいこんでいた本当の感情、封じ込めていた気持ち、の引き出しを力強い瞳と優しい言葉で開けてくれていた)
現在に戻ったとき、他人の子供を助けた父親を軽蔑していた主人公だったが、誰かのために命を葬ることの勇敢さ、ひとりの生身の人間たちがそこに生きていたことを肌で感じて戦争の重みを感じていた。父親の行動の尊さ、いかにいま自分が置かれている環境が幸せであること、それを実感させるためのタイムリープだったのかな
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