湖の女たちのレビュー・感想・評価
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248 蒼汰すごいわ
組織の膿が出まくる現場で署長も課長も浅野先輩もぐちゃぐちゃに
なっている中福士蒼汰の現実を見事に映し出す存在感は素晴らしい。
まりかちゃんもどうせならもう一脱ぎしてもよかったのでは。
ドキュメントを並行させ物語に真実味をつける手法は悪くないが
731は真実かどうか不明なので要らないし
杉田水脈の話も文脈が捻じ曲げられているので不要
この作家風情を見せびらかす表現はどうかと思ってしまう。
琵琶湖ももう少し神秘的に見せれば対比が強く出てきたのに、と残念。
60点
水口アレックスシネマ 20240606
世界は美しいのか…答えは
原作を読んでいないので純粋に映画を観ての感想になります。
観ていて遠藤周作の「海と毒薬」を彷彿させる深い内容だと思いました。
志を持って社会に出て初めて今まで思っていた世界とは違う理不尽な世界を知った若者の苦悩。
愛する人と結婚して子ども作って家庭を作ることが男女の愛の幸せという世界がありながらも別の人と惹かれ合い倒錯した世界にのめり込む。
2つの話が絡み合いながら
世界は美しいのだろうか…と観ていてる者に投げ掛ける。
この言葉の深さと悲しみは登場人物から出る言葉と表情で心に訴えてくる。
ベテランで実力のある役者の方々の力にさすがという感嘆を覚えた。
この深いテーマを2時間の中に余すところなく入れて、しかもこのテーマの答えを分かりやすく出していない所が素晴らしい。
世界は美しいのか…それを決めるのは作り出すのは…
日本も含めて何かに支配されている今の世界に一石を投じる映画でした。
湖の女たち
警察の捜査のあり方、社会の裏側、その中で人間性が落ちてしまった上司を演ずる浅野忠信のエグさ、
青年刑事として人間として未熟ゆえに、その状況の中で流されもがく福士蒼汰、
容疑者に仕立て上げられながらも最後まで自分の誇りを捨てない財前直見、
捜査の中で、翻弄されるような存在でありながら実は、青年刑事を翻弄して深みにはまる松本まりか、
過去の政治的な戦争事件について、語り始める三田佳子と、若く正義感に燃える政治記者の福地桃子。
それぞれに、素晴らしい。
事件と過去の歪められた真実と湖の深い暗い色合いが重さを感じさせつつ、
エンディングには気持ちが安らぐもので、
観た後に、悪い感じではなくそれぞれの登場人物にとって救われるラストと感じられ良かった。
三田佳子、浅野忠信、財前直見、松本まりかは勿論良い演技をしていたが、自分的には福士蒼汰、福地桃子ががんばっており、とても良かった。
若干暗さの漂う映画の中で、引き込まれる存在感を感じた。
「大森立嗣監督、松本まりかさんトークイベント」
何を伝えたいのか
警察は酷すぎる。時代設定が昭和か?それにしても酷い。福士くんと松本さんの性癖も酷い。理解できない。福士くんのやってることはストーカー行為に強制わいせつ、自ら証拠となる動画も撮るなど異常。
介護問題、不倫、警察の闇、企業と薬害、未成年者の犯罪?など色々と詰め込まれスッキリする事なく最後まで消化不良。
ドMな松本さんとドSな福士くんを観たい方にはお勧めです。
よく言って消化不良、ストレートに表現すると支離滅裂
介護問題に始まり、警察の横暴さや薬害と政治の話、果ては731部隊まで話が膨らむ本作ですが、それぞれがまったく噛み合っていません。
登場人物も誰一人共感できそうになく、ギリギリ過去のエピソード込みで伊佐美に同情できるのみ。
主役の二人のはずの濱中や佳代にいたっては、行動基準がわからないと思っていたら、そのまま狂って色情狂に。
池田が出てきて、物語の本筋がこちらに移るものの薄いエピソードからなんとなく犯人が見つかるというどうでもいい展開。
原作がダメなのか、監督・脚本がダメなのか知りませんが、よくこんな映画が成立したな、という印象です。
よほどのことがない限り2024年ワーストでしょう。
ごめんなさい。こんな女になってごめんなさい。
これは、原作を読んでいないと理解が難しいのだろう。作中、たぶんいろいろなモチーフとなる実際の事件がある気がした。それをいちいち挙げるつもりも調べるつもりもない。その気にならないくらいに、役者たちの演技がイカれている。それは下手という意味じゃなくて、むしろその逆で、奇妙な役柄に入り込み過ぎているという誉め言葉に近い。近いのだけども、感動はしない。むしろ、嫌な気分を抱き続け、モヤっとした気分で映画館を後にした。たしかに、吉田修一の作品だ。受け入れがたい出来事と言うものが人間をああまでに変えてしまうという悲劇を、躊躇なくあぶりだし、美しいものと醜いもの、正義と悪、理性と本能を表裏一体で描ている。それを大森立嗣という適任者が映像化している。そりゃこうなるだろう。悪く言えば、凡人にはやや理解しがい出来に。なんか、松本まりかはこんな役ばかりあてられて気の毒な気がしてきた。
松本さんがんばれ!
女尻 松本まりか アリスJAPAN←違うでしょ
2024年映画館鑑賞39作品目
5月26日(日)イオンシネマ石巻
dポイント−200円→1600円
原作は『悪人』『横道世之介』『怒り』『楽園』『太陽は動かない』の吉田修一
監督と脚本は『ぼっちゃん』『日々是休日』『タロウのバカ』『MOTHER マザー』『星の子』の大森立嗣
粗筋
介護施設「もみじ園」に入居していた100歳の老人市島民男が亡くなった
老衰でもなく病死でもなく何者かが意図的に人工呼吸器を停止させた殺人だった
殺人容疑で介護士松本郁子に対し連日長時間厳しい取り調べで自白を強要した西湖署の伊佐美濱中両刑事は松本から刑事告発され失職した
その一方で週刊誌記者池田は被害者の過去を調べ犯人として介護士服部久美子の孫三葉を疑った
またその一方で豊田佳代は湖畔で夜明けのカー◯ナニーに興じていた
まずわけわからん
脚本以前に原作も酷いらしい
いろいろと詰め込みすぎてしかもまとまらず酷い代物が完成した
流石に戦後80年くらい経っているのに731部隊をこのように描くにはそろそろ無理が出てきた
三田佳子でそれは確信に至った
20年前なら成立したかもしれないが大東亜戦争末期大人だった人たちは今いくつか考慮したらこんな作品は作れないはずだ
要するに口先だけで反戦活動している老害芸能関係者は少なくとも脳味噌が20年成長が止まった状態なんだろう
松本まりかはここまでしてなお乳房を披露することはない
往年の渡辺美奈代を彷彿させる拘りぶり
逆にエロティシズムを感じる
たしかに撮影をほぼ終了し全裸で「お疲れ様でした」とスタッフに言ってから頭を掻きながらシャワー室に向かう上原亜衣に色気はない
エロスとは恥じらいがあってこそ成立するものなのだ
浅野忠信はベテランになったら銭形警部を演じていたときの声みたいになっていた
ベテラン刑事=銭形警部なんだろうか浅野忠信の中では
財前直見の熱演が光った
久々に彼女の芝居を観たような気がする
北野武監督にお尻を触られ続けたことがよっぽど精神的にショックだったのか故郷に戻って農業を始めたときはもう俳優復帰はないのかなと思ったものだが
余談になるがポルノ映画でもないのに「くちゅくちゅ」はないな大森監督
女性も鑑賞するんだから
配役
介護施設「もみじ園」の介護士(2班)の豊田佳代に松本まりか
西湖署の若手刑事の濱中圭介に福士蒼汰
濱中とコンビを組む西湖署のベテラン刑事の伊佐美佑に浅野忠信
伊佐美の上司だった元刑事の河合勇人に平田満
佳代の同僚介護士の服部久美子に根岸季衣
久美子の夫に菅原大吉
久美子の孫の服部三葉に土屋希乃
久美子の友人の小野梓に大後寿々花
佳代の同僚介護士(1班)の松本郁子に財前直見
佳代の同量介護士(1班)の本間佐知子に呉城久美
佳代の同僚介護士(2班)の二谷紀子に川面千晶
週刊誌の記者の池田由季に福地桃子
編集長の渡部に信太昌之
週刊誌のデスクの小林剛に伊藤佳範
圭介の妻の濱中華子に北香那
佳代の父の豊田浩二に鈴木晋介
濱中や伊佐美の上司の竹脇東に近藤芳正
署長の両角に吉岡睦雄
民男の妻の市島松江に三田佳子
松江の若年期に穂志もえか
養護施設「もみじ園」で殺される市島民男の若年期に奥野瑛太
日本兵の谷川に岡本智礼
医療機器メーカーの担当者に長尾卓磨
初めて映画を観たことを後悔した作品だった
伝えたいことや社会への風刺がたくさん詰め込まれていて、でもオチもなく、まとまりもない作品でした
原作小説の作者の作品は「点と点で終わることが特徴」らしいのですが、本映画は点同士の繋がりが分からず、この作品で伝えたいことが想像できず映画を観ていることが苦しかったです
2022年の文春オンラインのインタビューで
【以前は「すべてを伝えたい」と力んでいたから、受け取るほうもお腹いっぱいになってしまっていたかもしれません。】
と答えていて、映画化でうまく内容を拾えなかっただけなのか?それとも作者が伝わる人に伝われば良いとした結果なのか?と分からぬまま、、
禁断の関係、殺人事件の731部隊との関連と結末、雑誌記者も最終的にどういう結論に至るのか
想像できるだけの燃料がなく、目の前に木材だけ置かれた気分です
原作ファンでなければ、見るのは考えてからの方が良いと思います
超展開
良く言えば超展開、悪く言えば雑展開。
介護施設の殺人事件がメインだが、過去の226事件や薬害事件等も扱いスケールはデカいが、絶妙に絡み合っていない。
人物の行動や言動も、良く言えば意外性、悪く言えば適当。
タイトルの湖が効果的かというと、そうでもなく、川でも海でも森でも変わらない。
期待してただけに、うん。
社会問題に肉欲をつづれおった如く
幻の湖
Pornhub
ミニシアターとシネコンが同時にやるタイプの作品で、その場合ミニシアターにお客入らないんじゃない?と思ったらどの時間もガラガラで、木曜の夕方とはいえ横の列に誰もいないのは快適なんですが、少し寂しいような…。
そんな気持ちで観始めましたが、あーこれは人入らんわってくらいの出来で、難しいというか映画が全くコントロールできてないというか…。
刑事たちの操作が令和、というか平成でもないくらい脳筋・暴言・暴力・脅迫の連鎖で観ていて気持ちいいものではありませんが、それに対する説得力とかも全く無いのが面白さに繋がらなかったなと思いました。
その後のストーカーまがいの付き纏いに、これ見よがしに警察手帳を見せたり、疑いの人物の家に押し入ろうとしたりと、しっかり犯罪者の行動をしているので、豊田さっさと通報してしまえばいいのに思いましたが、豊田は豊田の性癖が爆発してしまって…。
濱中と豊田が車内でプレイをする様子はもう趣味の悪いPornhub動画のソレで、しっかり動画撮影中に自己紹介までさせちゃって、これはコメディとして楽しんだ方がもういいのか?と思ってしまったくらいです。
ただ今作PG12もR指定も何もついてない全年齢対象なので、過度な濡れ場は全くないのにそれっぽいシーンはふんだんに盛り込まれているというアンバランスさには頭を抱えてしまいました。
途中からは記者が薬害事件について調べるパートがあるんですが、むしろこっちメインの方が面白くなりそうなのに、だいぶ中途半端に時系列を行ったり来たりするので、こちらのパートも面白くはなりませんでした。
薬害事件だけならまだしも、731の軍隊の話が乱入してきて脳がショートしました。あれ?この映画介護施設の事件から始まったよね?と。
正直、軍隊の話はその当時に差別的な行動が行われていて、それを扇動した人物が偉い立場に着きそうになってるってだけで、今作の主題からは相当遠くのものだったので、果たして描く必要はあったのかと疑問に思いました。
記者も記者で、上司の雑というか自分のない意見にも腹が立ちましたが、池田の少しだけきっかけ掴んだら、速攻で犯人候補に詰め寄るという考えの浅はかさにこれまた腹立ちました。そいでもって犯人候補の子がニヤッとした時にニヤッとすんな!と心の中で言ったら、斜めのおじさんが笑うな!と思いっきり口に出ていて笑ってしまいました。
731と薬害とやっていたら、今度は濱中と豊田の船上SMプレイが始まってさらに困惑しました。もうこのシーンは惰性で観ていました。
ほいでもって物語が締めくくられそうになっているのに、何一つ解決しないままエンドロールに突入してしまってこれまた困惑してしまいました。
吸引機を抜いた犯人は多分中学生グループなんだろうけど、それは凄いあやふやだし、刑事たちは告訴されたとはいえまだのうのうとしてるし、薬害事件の犯人の話とか戦争の話とかは触れただけで終わってしまっていたりと、なんじゃこりゃ?としか感想が出てきませんでした。
役者陣の演技もなんだかバランスがよくは思えず、福士くんは10年前のキラキラ映画の頃(壁ドン・頭ポン・キス)と近い行動をしているのに、今作だとどれも怖く見えるのは面白かったです。
松本まりかさんの色気は今作でも発揮されていて、体当たりの演技を任せるとこの人本当にエグいものを見せてくれるなぁってなりました。
浅野さんは…関西弁が混じってるとはいえど、何を喋ってるのか本当に分からない場面が多くて、これが意図したものなのか、それともシンプルにあまりよろしくない演技なのか…ちょっと引っかかるところでした。
福地さんは全体的に良かったんですが、真犯人を突き止めた時に謎に横に揺れまくっていたのが気になってしまいました。
あと音楽の使い方が下手だなと思いました。なんかシーンとシーンの繋ぎ目に困ってしまったのかギーンと音楽を鳴らす演出を連発していて、その度に座席からズッコケそうになりました。
んー期待はしていませんでしたが、ここまで面白いところがないのはいっそ清々しいかなと思いました。
多分年間通してもワーストクラスの作品です。
鑑賞日 5/23
鑑賞時間 18:15〜20:45
座席 D-3
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