湖の女たちのレビュー・感想・評価
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女尻 松本まりか アリスJAPAN←違うでしょ
2024年映画館鑑賞39作品目
5月26日(日)イオンシネマ石巻
dポイント−200円→1600円
原作は『悪人』『横道世之介』『怒り』『楽園』『太陽は動かない』の吉田修一
監督と脚本は『ぼっちゃん』『日々是休日』『タロウのバカ』『MOTHER マザー』『星の子』の大森立嗣
粗筋
介護施設「もみじ園」に入居していた100歳の老人市島民男が亡くなった
老衰でもなく病死でもなく何者かが意図的に人工呼吸器を停止させた殺人だった
殺人容疑で介護士松本郁子に対し連日長時間厳しい取り調べで自白を強要した西湖署の伊佐美濱中両刑事は松本から刑事告発され失職した
その一方で週刊誌記者池田は被害者の過去を調べ犯人として介護士服部久美子の孫三葉を疑った
またその一方で豊田佳代は湖畔で夜明けのカー◯ナニーに興じていた
まずわけわからん
脚本以前に原作も酷いらしい
いろいろと詰め込みすぎてしかもまとまらず酷い代物が完成した
流石に戦後80年くらい経っているのに731部隊をこのように描くにはそろそろ無理が出てきた
三田佳子でそれは確信に至った
20年前なら成立したかもしれないが大東亜戦争末期大人だった人たちは今いくつか考慮したらこんな作品は作れないはずだ
要するに口先だけで反戦活動している老害芸能関係者は少なくとも脳味噌が20年成長が止まった状態なんだろう
松本まりかはここまでしてなお乳房を披露することはない
往年の渡辺美奈代を彷彿させる拘りぶり
逆にエロティシズムを感じる
たしかに撮影をほぼ終了し全裸で「お疲れ様でした」とスタッフに言ってから頭を掻きながらシャワー室に向かう上原亜衣に色気はない
エロスとは恥じらいがあってこそ成立するものなのだ
浅野忠信はベテランになったら銭形警部を演じていたときの声みたいになっていた
ベテラン刑事=銭形警部なんだろうか浅野忠信の中では
財前直見の熱演が光った
久々に彼女の芝居を観たような気がする
北野武監督にお尻を触られ続けたことがよっぽど精神的にショックだったのか故郷に戻って農業を始めたときはもう俳優復帰はないのかなと思ったものだが
余談になるがポルノ映画でもないのに「くちゅくちゅ」はないな大森監督
女性も鑑賞するんだから
配役
介護施設「もみじ園」の介護士(2班)の豊田佳代に松本まりか
西湖署の若手刑事の濱中圭介に福士蒼汰
濱中とコンビを組む西湖署のベテラン刑事の伊佐美佑に浅野忠信
伊佐美の上司だった元刑事の河合勇人に平田満
佳代の同僚介護士の服部久美子に根岸季衣
久美子の夫に菅原大吉
久美子の孫の服部三葉に土屋希乃
久美子の友人の小野梓に大後寿々花
佳代の同僚介護士(1班)の松本郁子に財前直見
佳代の同量介護士(1班)の本間佐知子に呉城久美
佳代の同僚介護士(2班)の二谷紀子に川面千晶
週刊誌の記者の池田由季に福地桃子
編集長の渡部に信太昌之
週刊誌のデスクの小林剛に伊藤佳範
圭介の妻の濱中華子に北香那
佳代の父の豊田浩二に鈴木晋介
濱中や伊佐美の上司の竹脇東に近藤芳正
署長の両角に吉岡睦雄
民男の妻の市島松江に三田佳子
松江の若年期に穂志もえか
養護施設「もみじ園」で殺される市島民男の若年期に奥野瑛太
日本兵の谷川に岡本智礼
医療機器メーカーの担当者に長尾卓磨
初めて映画を観たことを後悔した作品だった
伝えたいことや社会への風刺がたくさん詰め込まれていて、でもオチもなく、まとまりもない作品でした
原作小説の作者の作品は「点と点で終わることが特徴」らしいのですが、本映画は点同士の繋がりが分からず、この作品で伝えたいことが想像できず映画を観ていることが苦しかったです
2022年の文春オンラインのインタビューで
【以前は「すべてを伝えたい」と力んでいたから、受け取るほうもお腹いっぱいになってしまっていたかもしれません。】
と答えていて、映画化でうまく内容を拾えなかっただけなのか?それとも作者が伝わる人に伝われば良いとした結果なのか?と分からぬまま、、
禁断の関係、殺人事件の731部隊との関連と結末、雑誌記者も最終的にどういう結論に至るのか
想像できるだけの燃料がなく、目の前に木材だけ置かれた気分です
原作ファンでなければ、見るのは考えてからの方が良いと思います
超展開
良く言えば超展開、悪く言えば雑展開。
介護施設の殺人事件がメインだが、過去の226事件や薬害事件等も扱いスケールはデカいが、絶妙に絡み合っていない。
人物の行動や言動も、良く言えば意外性、悪く言えば適当。
タイトルの湖が効果的かというと、そうでもなく、川でも海でも森でも変わらない。
期待してただけに、うん。
社会問題に肉欲をつづれおった如く
今作でちょうど10本目の鑑賞となる大森立嗣監督作。コンプリートしていないとはいえ鑑賞率の高い監督さんだ。
発端は介護施設における100歳の老人の殺人。
薬害事件の隠蔽を強いられ正義を諦めた刑事、後輩に対するハラスメント、心無い捜査、容疑者に対する恫喝など、いつも通りと言うべきか、腐った警察でクソのような社会をデフォルメした。
若手の刑事(福士蒼汰くん)と介護士(松本まりかさん)のアブノーマルな関係がこの作品を特別なものにした。これは「支配」という言葉が相応しいか。服従するまりかさんに萌えた。
そう、社会問題に病んだ肉欲をつづれおる異色の作品。かなりヘビーだった。
幻の湖
どの事象も中途半端で煮え切らす釈然としなかった。
せっかくの豪華俳優陣を活かしきれていなくて、勿体なかった。重い話しが暗いまま進んで、登場人物に共感するところが少なくて、洞察力が乏しい私には結局何を表現したかったのか良く分からずに終わった。
昔見た『幻の湖』のような観る前に予想したとおり面白くは無かったかな。
福士蒼汰や松本まりかさん他、俳優陣は好き
Pornhub
ミニシアターとシネコンが同時にやるタイプの作品で、その場合ミニシアターにお客入らないんじゃない?と思ったらどの時間もガラガラで、木曜の夕方とはいえ横の列に誰もいないのは快適なんですが、少し寂しいような…。
そんな気持ちで観始めましたが、あーこれは人入らんわってくらいの出来で、難しいというか映画が全くコントロールできてないというか…。
刑事たちの操作が令和、というか平成でもないくらい脳筋・暴言・暴力・脅迫の連鎖で観ていて気持ちいいものではありませんが、それに対する説得力とかも全く無いのが面白さに繋がらなかったなと思いました。
その後のストーカーまがいの付き纏いに、これ見よがしに警察手帳を見せたり、疑いの人物の家に押し入ろうとしたりと、しっかり犯罪者の行動をしているので、豊田さっさと通報してしまえばいいのに思いましたが、豊田は豊田の性癖が爆発してしまって…。
濱中と豊田が車内でプレイをする様子はもう趣味の悪いPornhub動画のソレで、しっかり動画撮影中に自己紹介までさせちゃって、これはコメディとして楽しんだ方がもういいのか?と思ってしまったくらいです。
ただ今作PG12もR指定も何もついてない全年齢対象なので、過度な濡れ場は全くないのにそれっぽいシーンはふんだんに盛り込まれているというアンバランスさには頭を抱えてしまいました。
途中からは記者が薬害事件について調べるパートがあるんですが、むしろこっちメインの方が面白くなりそうなのに、だいぶ中途半端に時系列を行ったり来たりするので、こちらのパートも面白くはなりませんでした。
薬害事件だけならまだしも、731の軍隊の話が乱入してきて脳がショートしました。あれ?この映画介護施設の事件から始まったよね?と。
正直、軍隊の話はその当時に差別的な行動が行われていて、それを扇動した人物が偉い立場に着きそうになってるってだけで、今作の主題からは相当遠くのものだったので、果たして描く必要はあったのかと疑問に思いました。
記者も記者で、上司の雑というか自分のない意見にも腹が立ちましたが、池田の少しだけきっかけ掴んだら、速攻で犯人候補に詰め寄るという考えの浅はかさにこれまた腹立ちました。そいでもって犯人候補の子がニヤッとした時にニヤッとすんな!と心の中で言ったら、斜めのおじさんが笑うな!と思いっきり口に出ていて笑ってしまいました。
731と薬害とやっていたら、今度は濱中と豊田の船上SMプレイが始まってさらに困惑しました。もうこのシーンは惰性で観ていました。
ほいでもって物語が締めくくられそうになっているのに、何一つ解決しないままエンドロールに突入してしまってこれまた困惑してしまいました。
吸引機を抜いた犯人は多分中学生グループなんだろうけど、それは凄いあやふやだし、刑事たちは告訴されたとはいえまだのうのうとしてるし、薬害事件の犯人の話とか戦争の話とかは触れただけで終わってしまっていたりと、なんじゃこりゃ?としか感想が出てきませんでした。
役者陣の演技もなんだかバランスがよくは思えず、福士くんは10年前のキラキラ映画の頃(壁ドン・頭ポン・キス)と近い行動をしているのに、今作だとどれも怖く見えるのは面白かったです。
松本まりかさんの色気は今作でも発揮されていて、体当たりの演技を任せるとこの人本当にエグいものを見せてくれるなぁってなりました。
浅野さんは…関西弁が混じってるとはいえど、何を喋ってるのか本当に分からない場面が多くて、これが意図したものなのか、それともシンプルにあまりよろしくない演技なのか…ちょっと引っかかるところでした。
福地さんは全体的に良かったんですが、真犯人を突き止めた時に謎に横に揺れまくっていたのが気になってしまいました。
あと音楽の使い方が下手だなと思いました。なんかシーンとシーンの繋ぎ目に困ってしまったのかギーンと音楽を鳴らす演出を連発していて、その度に座席からズッコケそうになりました。
んー期待はしていませんでしたが、ここまで面白いところがないのはいっそ清々しいかなと思いました。
多分年間通してもワーストクラスの作品です。
鑑賞日 5/23
鑑賞時間 18:15〜20:45
座席 D-3
濱中と豊田のSMなシーンの衝撃が強くて、原作のテーマであった人間の善と悪というテーマが吹っ飛んでしまいました。
公開中の「湖の女たち」は、大森立嗣監督が、吉田修一の小説を映画化した作品。大森監督が吉田の原作に挑むのは、2013年の「さよなら渓谷」以来。ある事件をきっかけに、主人公の男女はいびつな関係に陥りますが、「『愛』という言葉に回収されないものを、吉田さんが描いていることに強く引かれた」というのです。
●ストーリー
琵琶湖の湖畔に建つに介護療養施設で、100歳の老人が不審な死を遂げます。刑事の濱中圭介(福士蒼汰)と先輩の伊佐美佑(浅野忠信)は殺人事件とみて、施設の中から容疑者を挙げ、執拗な取り調べを行なっていきます。事件が混迷を極めるなか、その陰で濱中は、取り調べで出会った介護職員の豊田佳代(松本まりか)への歪んだ支配欲を抱いていくのでした。
一方、事件を追う週刊誌記者・池田由季(福地桃子)は、この殺人事件と署が隠蔽してきたある薬害事件に関係があることを突き止めていきますが、捜査の先に浮かび上がったのは過去から隠蔽されてきた恐るべき真実。署が隠蔽してきた薬害事件が今回の殺人事件に関係していることを突き止めます。
そして、後戻りできない欲望に目覚めてしまった、刑事の男と容疑者の女の行方とは?さらに、殺人事件の真犯人に辿りつく池田。意外な事件の真相とは?
●解説
原作の吉田修一の小説は、「言葉にできない感情を描く」という読者の想像力をかき立てる作風の作家なのです。なので、吉田原作の小説を映画化するとき、まんま映像化するとどうしても、俳句でいれば三段切れの脈絡のない映像がぶつ切り状態に羅列されていくという、説明不足な脚本になりやすくなっていきます。だからといって、ト書きやナレーションを増やしたり、前後の情景描写を増やすと、説明過剰になって。回りくどく感じる映像になってしまいます。吉田原作の映画化は、そういう難しさがあります。そういう点で本作は、前者の説明不足の作品でした。
本作はメインの100歳の老久の不審死と薬害事件と戦前の731部隊の関連性が、原作ほど明確化されていません。そしてもっと問題なのは映画化にあたり強調されている濱中と豊田のSMな関係は、老人の不審死に全く関係しないことです。
原作『湖の女たち』で使われたモチーフは、731部隊の人体実験と、津久井やまゆり園の殺傷事件。そこにうっすらと薬害エイズ事件と滋賀呼吸器事件が入ってくるものでした。大森監督はなんとか頑張って原作のニュアンスを取り込もうとしますが、時間の制約もあって、例えば731部隊の話はどうしても印象が薄くなりがちとなってしまいました。そしてなりより、濱中と豊田のSMなシーンの衝撃が強くて、原作のテーマであった人間の善と悪というテーマが吹っ飛んでしまいました。たぶん本作をご覧になる多くの方が感じるのは男と女の感情の表と裏をのぞき込んでしまう好奇心をくすぐられることでしょう。松本まりかを全裸にしてまで、男女の間に支配し、支配されるという倒錯的な関係を描くのだったら、いっそポルノ作品としてエロチックに仕上げた方が分かりやすかったかもしれません。しかし濡れ場の描写も希薄なのです。
徹底した大森監督の反権力志向が、刑事も人間、こんな裏面もあるよといって濱中の裏面を暴き立てて、警察の権威を失墜させたかったのかもしれません。でもねぇ、作品中、時間を割いてまで描く必要なシーンだったのか疑問です。
しかも刑事が容疑者の知り調べ中に、容疑者を追い詰め、結果容疑者のマゾッけを発動させて、署内で下着を脱がせるなど卑猥な言動を行うなんて、絶対にあり得ない設定でしょう。
●感想
そして本作をわかりにくくしている決定的な点として、「731部隊」と「薬害事件」と「今回の殺人事件」がつながっていたという原作の大事な筋書きに触れられていないことです。
その結果、この三つの要素がバラバラで唐突に入れ替わって描かれているように見えるという心証をうんでしまいました。
戦時中、731部隊で行われていた人体実験の関係者が劇中の薬害事件の所長と介護施設で殺された100歳の老人がすべて同一人物なのであるということです。そこには凄まじい悪意が存在していたはずです。そこが描かれてこそ、事件の意外な犯人が、なぜその老人を殺したかという動機に合点が入ったはずでした。それが本作では矮小化されて、ただ年寄りは単なるお荷物だから殺してしまったことになったのは残念なところです。
そして本作の意外な犯人は、この人がきっと犯人なのかもと暗喩されるだけの曖昧な結末。豊田記者の追及にも、うっすら微笑むだけでした。これでは映画が終わった後でも、犯人とバレなかった人は、きっと犯行を繰り返し、悪意を拡散し続けていくことでしょう。フラストレーションがたまる終わり方でした。
●最後にひと言
監督が園子温だったら、もっとエロむき出しの作品となってたでしょうけれど、大森監督の美学では、そうしたくはなかったようです。
舞台は湖の周辺。大森監督にとって、湖は「ぽかんとあいた穴のようなイメージ」。海が向こうにある世界を想像させ、川が流れていくのとは違って、「湖は停滞している空間」で、そこに落ちていく濱中と佳代の姿も描かれたのでした。
さらに、戦時中に犯罪的行為が行われた別の湖のイメージが重なり、湖という場所が歴史性も帯びてきます。2人は、湖が象徴する負の歴史のようなものにのみ込まれそうになるけど、ぎりぎりあらがって、何とか、美しいものとしてあろうとします。
安っぽい恋愛のように見えた瞬間、映画が台無しになってしまうことにこだわった大森監督にしてみれば、単なる情事として描きたくなかったのでしょう。
その主役の福上、松本は難役をこなしました。これは評価します。特に、福士が演じた演中は複雑な内面を抱え、常に沈鬱な表情をたたえていたのです。これまでのイケメン俳優のイメージを覆すような役なのです。「福士君には、刑事みたいに演じようとしないでほしいと言いました。脚本を読み、撮影現場に立って感じたままに演じてくれれば、濱中になるんだと」と大森監督は語っていました。
容疑者を支配欲でがんじがらめにしてしまうアンモラルな刑事役ですが、彼もまた相方の先輩刑事からパワハラを日常受けつつ、その強引な取り調べ姿勢に疑問を持ってしまう役柄。見ている方も、濱中を憎めなくなって行くところは、福士の持つ時の人柄の良さが滲み出ていると思いました。
原作もこんなに分りにくいのか?
幻想的な予告編に惹かれ、それ以外は全く予備知識無く観賞。
なんとなく楽しみにしていたのだが・・・
【物語】
湖畔の介護施設で酸素吸入で命をつなぎとめていた老人が、ある日の早朝酸素吸入器が停止したために死亡する。警察は殺人事件として捜査を開始する。
若手刑事・濱中圭介(福士蒼汰)とベテラン刑事の伊佐美佑(浅野忠信)は当日施設に居た看護師と介護士から事情聴取を行う。そして犯人と睨んだ介護士松本(財前直見)を執拗に追及する。一方、濱中は介護士・豊田佳代(松本まりか)にゆがんだ支配欲を募らせ、接近する。
また、事件を追って現地に来た週刊誌記者・池田由季(福地桃子)は、伊佐美が長い間追って来た過去の薬害事件の担当刑事だったことを知る。
【感想】
どんな話なんだ? と思いつつ観始める。
しかし、中盤まで“胸糞悪い”という言葉しか浮かばない展開。何を描こうとしているかも全く分からない。
濱中の豊田に対する行動も、2人の関係性も全く意味不明。この2人には実は過去に何かあったのか? 最後にそれが明かされるのかと思いながら観続けるも、結局それも無く、わけの分からないまま終わる。
最後に事件の真相は仄めかされるものの、留飲を下げるような結末も用意されていない。
結局何を描きたかったのか、理解できないままエンドロール。
エンドロールで、「原作 吉田修一」が目に入る。
吉田修一の小説は一作も読んでいないが、吉田修一原作の映画は過去6作ほど観ている。他の作品も、いずれも「ほっこり」とか「スッキリ!」という作風ではなく、どれも人の心の闇や人の弱さを浮き彫りにしたような作品ばかりだ。が、それでも何となく描きたいことは分かる作品で、特に“怒り”、“さよなら渓谷”あたりは俺には刺さり、今も強く記憶に残っている作品だ。 少なくとも“難解”とか“モヤモヤ”という印象は持っていない。
それを考えると、本作だって「原作はそんなに難解な作品ではないのでは?」と思ってしまう。監督(脚本も担当)が、いたずらに芸術作品ぽくしようとした結果こんな分かりにくい作品になったのではないかと疑いたくなる。つまり、ひとりよがりの脚本・演出にしてしまったのではないかと。
原作を読まずに勝手な想像をするのは失礼かも知れないが、そんなことを思ってしまう作品だった。
残念ながら俺の感受性では全く楽しめなかった。
人間は欠陥品
大森立嗣×吉田修一という、如何にもヤバそうなタッグ。映画と小説、両者とも評価が二分されることが多いため、今回もさほど期待していなかったけど、ほどほどに面白く、そこそこつまらないといった感じ。
濡れ場たっぷりの、強化版「別れる決心」かと思っていたけど、結構違った。恋とかそういうんでもない。ミステリー色がかなり強い作品。ただ、何でもかんでもやり過ぎていて、終盤から収集が付かなくなったのか、かなりとっちらかった作品にはなっている。一つ一つの要素は面白いのに、どれも中途半端。勿体ない。
「湖の女たち」はて、どういう意味なのか。たち?湖に関連した女性は松本まりか、1人じゃないか?しかも、湖のシーンがこの映画で最もつまらない。とまぁ、タイトルと内容が上手いことマッチしておらず、てことは原作の完成度もさほど高くないんじゃないかな。「楽園」もそうだったけど、吉田修一の作品は無駄なセクシャル要素が作品の質を下げている気がする。真っ当にミステリーやればいいのに。生きずらい日本をバッサリ斬ってくれればいいのに。
大森監督の特技、演者の持つ才能の引き出しは今回も抜群だからこそ、脚本・物語設計が気になりすぎた。にしても、浅野忠信、いい芝居するなぁ。正直これだけで儲けもん😊
久々に観た、長いだけの映画
原作者に惹かれて観たけど、寄せ集めの題材を買い集めて入れましたって感じ。繋がりもなく、ただただ長い。あくびも出たし、早く終わってくれと何度も思った。連続ドラマなら見せ場を入れつつ引っ張って、ってできたかも。
映画はその場に閉じ込められて観るから、苦痛が続くだけだった。
ツッコミどころも満載だが、あんな白衣の連中が鴨の親子みたいに行進してたら絶対目につくし、あらゆるところに防犯カメラがなくても、施設に一個あれば映ってるとおもうけどね。雑。
ネタバレありにしたので、追記
そもそも介護施設での殺人事件ですらまともに描けてないのに、薬害事件とか731とか、松本福士の変態プレイとかぶち込んで全部中途半端、って思いました。
趣旨に少し理解できるところもあるけれども、描き方に疑問を感じる
生産性や成果主義優先による様々な歪みが描かれている。最終的には、長いものには巻かれろ、ということなのか。介護業界の劣遇を告発するようでいて、二人の職員役を貶めるような描き方には疑問が残る。郁子のプライドの吐露だけが救いである。由季の正義感は空回りするばかりである。731部隊事件だけでなく、介護施設殺人事件も冤罪であった事実を基にしているのなら、少しは評価できそうである。
出勤前に湖畔で美しい大口バスを釣ってしまったS男の話
吉田修一原作の小説を基にした監督の脚本による映画。読書の習慣がないので、原作はもちろん読んでいません。ただ、初恋温泉は買って読んだ記憶があります。ただ誠に残念ですが、内容はすっかり忘れております。
前半は高齢者介護施設で人工呼吸器をつけていた男性老人が死に、事故死ではなく、故意に呼吸器を止めた殺人の容疑で若い刑事とベテラン刑事の二人組が取調。その老人は元厚生大臣で薬害事件に絡んでいたが、黒幕からの圧力で捜査が打ち切りになり、それから琵琶湖の湖西署の士気が著しく低下し、刑事達の心は腐敗していった。その不審死の老人と新しく日本医師会長になった男が過去にのっぴきならない関係にあったらしい。実際には百歳近い老人が亡くなっても、警察が事件性を疑うことはほとんどないし、刑事が特定の職員を星と睨んで不当な取調をすることもこのご時世には実際にはあり得ないのだが。映画の冒頭、日の出前の暗~いうちから、腰まで水に浸かりバスフィッシングする若い男は臨月の妻がいる。かなりの釣りバカ。釣りバカ日誌かとワクワクしてしまった。ただ真っ暗なうちはバスは釣れないと思うのよ。どろーんとした遅めの進行に前半は少し眠くなってしまった。でも神に誓って寝てない。
福士蒼汰がぁ~
こんなヨゴレ役をやるとは。
ギャップ萌え狙いでしょうね。
しかし、のぼせあがり過ぎじゃね。
暗闇の中をボートを出し、松本まりかに手錠をして、オレのことを信用しているなら飛び込め、絶対助けてやるから。
北三陸高校潜水土木科(朝ドラのあまちゃん)卒だから、とても安心だったけど。
松本まりかは1年間ほど壇蜜と勘違いしてみていた時期がありました(恥)。
満州ハルピンの731部隊が絡んでおり、老人介護施設の職員(根岸季衣)の高校生孫が一緒にアルバイトしていて、野鳥研究会に入っている。SNSに投稿された動画には軽自動車の松本まりかとおぼしき太腿から死んだ老人の個室までの連続動画が。薬害事件の製薬会社と元厚生大臣の関係を追うジャーナリストが元厚生労働大臣と若い頃ハルピンで過ごした妻(三田佳子)が目撃した未成年者の残忍な事件の回想と野鳥研究部の学生の姿をダブらせるシーンが複数回繰り返される。もはや生産性のない人間の介護の価値感と若い人の残忍性はダブるが、731部隊のマルタとは本質的に異なるので、犯人探し的にはぼかされ、観るものを混乱させる。厚生大臣とか医師会会長とか731部隊とか全部カットでもよかったなぁ。松本まりかが真犯人なのか?子供の悪ふざけが昂じた事件なのかだけでも充分な気がしました。ジャーナリストの役の方や警察の腐敗の背景はなしってことになってしまいますが、福士蒼汰君にはこの際、変態役に開眼してしまったということで。これだけ全国に上映館が多いので、変に否定しないほうが、潔く映ってよかったかもしれません。
警察は腐敗したまま。ジャーナリストも長いものには巻かれたまんま。
介護施設は看護師と介護士の溝は埋まらないまま。若者のSNS上の暴挙は止まないまま。
この期に及んで731部隊を持ってくるなんて、時代が合わなすぎます。元厚生大臣は生きていたら140歳ぐらいかな。
でも、出勤前にバス釣りをしていた警察官(公務員)が、夜勤の女性介護士が勤務中に脱けだして、湖畔でオ◯ニーしているのを見つけ、実家で帰省出産の妻のいぬ間に変態プレーを持ちかけるにまでに脅迫し続けたっていう事実は確かだと思います。なんとかは小説より奇なりって言いますからね。
三遊亭小遊三師匠もできれば壇蜜が良かったって言うと思う作品かなぁ。
原作の小説を読んでみたくなりました😎
この映画は脈アリのカップルの初デートにはもってこいだと思います😎
医療機器のアラーム音を聞いたことがない人が映画を作ったのかなと思ってしまった
2024.5.23 TOHOシネマズ二条
2024年の日本映画(141分、G)
原作は吉田修一の小説『湖の女たち(新潮社)』
ある介護施設の殺人事件を巡り、事件を追う刑事と取り調べ対象の介護士との歪な関係を描いたミステリー映画
監督&脚本は大森立嗣
物語の舞台は、滋賀県高島市
西湖の湖畔に佇む介護施設「もみじ園」にて、100歳の利用者が亡くなってしまう
状況を不審に思った家族が通報し、西湖署の刑事・濱中(福士蒼汰)と伊佐美(浅野忠信)が捜査に訪れた
2人は介護士たちの話を聞き、当時の当直状況、当直者たちにフォーカスを当てていく
その日の当直者は1班として松本郁子(財前直見)と本間佐和子(呉城久美)、2班として豊田佳代(松本まりか)と二谷紀子(川面千晶)が業務にあたっていた
看護師は基本的に寝ていて、介護士が起きて番をすることになっていたが、日勤から当直業務に入った佳代は仮眠を取っていた
だが、朝方に施設外に出ていたことがわかり、そこで何をしていたのかと問われてしまう
佳代は湖に行って夜明けを見ていたと言うが、それを目撃した者は誰もいなかった
映画は、老人の担当者である松本が犯人として断定されて、違法な取り調べが行われていく様子が描かれていく
西湖署はかつてある薬害事件を起訴に持っていけなかった過去があり、これ以上事件を「迷宮入り」させたくはなかった
そこで、松本が槍玉に上がるのだが、その行動は「松本が違法な取り調べを告訴する」という状況に行き着いてしまう
それと同時に、佳代に何かを感じた濱中が執拗に迫るという展開があり、それがおかしな関係へと繋がっていくのである
本作は、かなり多くのものが詰め込まれていて、結局のところ何にフォーカスしたかったのかわからない作品になっていた
100歳の利用者殺人事件が太平洋戦争時の731部隊による人体実験と繋がっているように見えて、全く関係がなかったりするし、その取材をする池田(福地桃子)は犯人らしき人物に辿り着くものの、「これが正解」と言われても釈然としない部分は多い
それは、完全に外部から侵入が困難な施設に入り、アラームを鳴らすことなく機械を止めることが彼らにできるのかというところである
5人で向かえば目立つし、服装も目視しやすい
延命治療や介護に反対の立場だとしても、その思想に若者が陥って行動するのかも謎だと思う
なので、それっぽい仄めかしに過ぎず、真犯人に辿りつかないのに、捜査を担当する刑事は「過去に囚われてやぐされているだけ」だし、「捜査対象者と2人でボートに乗って手錠プレイ」に興じたりしている
このあたりのまとまりの無さが不思議で、久しぶりに何を観たのかわからない、という感覚を持ってしまった
いずれにせよ、何を期待しても足りない内容で、男女関係のもつれとしても中途半端な描写で終わっている
過去との因果もなく偶然で、一番陳腐に思える動機で仄めかすだけというのも無茶だと思う
ミステリーとして、どうやって老人を殺したのかというものが解明されていない以上、どこにも着地していないと考えるのが妥当なのではないだろうか
欲望の湖に囲まれること?間違い道に落ち込む
映画の名前は湖の女たちだが、表す意味がわからない。残念😢確かに湖の特徴は川の様な囲まれたり、海の様な限界を見つけないことだ。
女の役は4名5名ぐらいの印象かな、かよは青少年の頃から愛されていなかったから、今の現実にも欲望を抑え過ぎるのでこの様な愛を身につけてなったと思った。記者は正義感がある人なのに、最後に真実に近寄るために落ちてしまった。そして満州を見た老人も、人性の残酷な一面を見たから幸せがなくなり、世界の本物の美しさを見つけなくなった。後は犯人に疑われた松本も加害者より被害者のイメージが多く感じた。そして、あの仮笑の少女もあの時の加害者の様な人になったかな。女たちの性格は様々だが、それらの関連性は探せない。
刑事たちなぜ偏執に間違いことをやり続けるのか?カメラを見ずに間違いを認めない。だから、真実に近づかないだろうか?そして、731部隊の例で言えば、罪を認めずに違う道を走り続けること?意味不明な所いっぱいある。言いたいことが散らかって繋がないのは評価が良くない原因だと思った。
しかし、世界はそもそも美しくて、悪い人の人性によって世界が複雑になると考える。
たくさん問題があって、監督さんに聴きたいと思って昨年の映画祭見に行かなかったことで本当に残念だった😢
魅せられて
一言
「ちょっと何言ってるかわからない」
本筋がぶれぶれで収拾つかず。
何でそうなる⁉感満載。
で結局何よ?真相は薮の中…
原作もこんなんなのか?
まりかの濡れ場をみるため「だけの」作品。
もっとみたいぞ(笑)
「変態」で片付けちゃうと途端につまらなくなるよ。
原作未読。
なかなか面白かったんだけど、施設の老人殺人事件と、取り調べる刑事と被疑者の関係がエロい感じになっていくのと、未解決の薬害事件の巨大な話がちょっと乖離して見えてしまった。
3つとも魅力的なせいで掘れば掘るほどそう見えるのかも知れない。薬害246部隊ネタは無くても良かったかも、その方が「湖の女たち」だったかもしれない。
原作の問題なのかな。
福士蒼汰も松本まりかも凄みがあって良かった。
流石の三田圭子、財前。
最近勢い出てきた穂志もえかも見れてお得です。
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