「予定調和すぎるのがちょっと…」グランツーリスモ プリズナーN0.6さんの映画レビュー(感想・評価)
予定調和すぎるのがちょっと…
もちろん映画なのだから、主人公の挫折と成功を織り交ぜながらストーリーが展開していくのは当然のことだが、それがあまりにトントンと進みすぎるきらいがあり、こちらが感情移入する前に次々と場面が進んでしまい、悪くいえば少々薄っぺらなものになってしまったのではないか。
例えば主人公に寄り添う元レーサーの現場監督に対して、スポンサーとの折衝を行うプロデューサーの立ち位置の違いによる摩擦についても、もう少し掘り下げてもよかったんじゃないかなぁ。例えば人当たりの良い人気の出そうなレーサーを一位にする時や、最後にヤンの思い通りに走行ラインを外れたコース取りをさせてみる時などで監督のゴリ押しが通り、最終的には結果オーライでめでたしめでたし。
うーん、引っかかりが無さすぎる。
ただ、最後のスタッフロールの時に、この作品のモデルとなった人が出てきて、実際にヤンのスタントを務めた件などが紹介されて、あそこがいちばん胸を打たれたのは確かだった。
実話は強いねえ。
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