「報われないお仕事」アスファルト・シティ カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
報われないお仕事
エンドロール最後に出てくる言葉がこの映画が言いたかった全てであり、映像自体は延々と具体的な活動を見せているだけなので、ハーレムの救急救命士の実情はわかるものの、物語としての面白みはそれ程ではない。
救護対象者も社会の底辺にいるような生きている価値がない連中(ごめんなさい)ばかりとかなり偏った見せ方をしてはいるが、救命士それぞれが抱えているであろう葛藤、不安、不満、精神的苦痛などを彼らなりの手段で消化しようとしており、いつバランスが崩れてもおかしくない状況下にあるという事はしっかりと伝わる。
本作は救命士自体も模範的に描かれている訳ではなく、ある意味リアルではあるが、映画化の目的を考えるとなかなかのチャレンジだと感心してしまう。
ショーン・ペンは個人的にはそれ程好きな役者ではなく出演映画はあまり観ないのだが、今こんな感じになっているのかと情報をアップグレード。
米国の救急救命士は医療行為もするし、火災現場にも突っ込んで行くしで、鈴木亮平と同じことしており、救急車が普段から消防署に待機しておらずに街中を流してるというのには驚いた。
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