「繰り返す復讐。一言でいうと「薄味」のループもの。 そして、決して笑えない題材。しかし「復讐」を描くこだわりはない。」ペナルティループ ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
繰り返す復讐。一言でいうと「薄味」のループもの。 そして、決して笑えない題材。しかし「復讐」を描くこだわりはない。
一言でいうと「薄味」のループもの。
ループも10回と淡泊。
ループものに対する執着が薄いのでは、と思う。
かといって、復讐の感情を描くこだわりも見えない。
復讐は愚かなことで、したとしても被害者は生き返らないし、決して心は満たされない。
相手家族による更なる復讐の連鎖につながる恐れもある。
それを知るためのプログラム…ではないらしい。
では、これは「コメディ」なのか?
犯罪被害者家族の救済、官庁の汚職?にからむ公務員の殺害は、題材としては、重すぎて笑えない。
最後の方では、愛する人を殺した相手と友情が芽生えちゃったりしてるけど。
恋人の死に対する復讐の感情が全くない。
あってもコメディにはならない、ものすごく陰惨なことで、決して数回ではあきらめきれない。
だから、何度も繰り返すプログラムなのでしょう。
俳優さんでは、伊勢谷友介の力の抜け具合が良かったです。
さて、近年公開されたループものの傑作は、会社を舞台に一週間を繰り返す「MONDAYS」、温泉旅館を舞台に2分を繰り返す「リバー、流れないでよ」の2作が邦画コメディでは秀逸!
シリアスな青春映画で、めちゃくちゃ切ない5分間を延々と繰り返す「神回」が凄かった。痛かった。心に刺さった。
邦画では、これら3本が超オススメです。
これらのループものの共通点は、とにかく同じことを繰り返し描くから、監督・脚本家の、その要素・舞台・人物への執着とこだわりが、半端ないことであると、改めて痛感しました。
返信ありがとうございます。
VR故なのか、『復讐』という題材の割に激情を感じず、ずっと平熱でした。
官庁職員、どこかで明示されてましたかね、拾えなかったです…
後から考えると、殺された記憶が残り、痛みも感じるとなればある種の拷問にはなるかも。
だから、ループするにも関わらず顔を隠してたのかな、と思ったり。
でもだったら、もっと一方的に嬲れる設定にしといてほしいものですが。笑
せめて最初の1〜2回は狂気的なくらいの殺意を見せてほしかったです。
その方が、中盤とのギャップも活きたでしょうし。
仰るとおり感情が、そしてキャラの背景が見えなかったのが残念でした。