劇場公開日 2024年3月22日

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ペナルティループのレビュー・感想・評価

全73件中、1~20件目を表示

3.5面白いと思う人にだけ分かればいい、というスタンス

2024年3月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

デビュー作に続きオリジナル脚本で臨んだ荒木伸二監督は、この第2作で「これ以上のループものは出てこないよね」というものを作るつもりだったという。確かにサスペンス系のループものでは、主人公が殺されて意識がなくなるとその日の朝に戻っていたり、大切な人が殺されてしまうのを回避するために何度も戻ってやり直すなど、被害者側の視点で描かれる筋が多い。一方本作では、恋人を殺された主人公・岩森(若葉竜也)が復讐のため犯人の溝口(伊勢谷友介)を殺す行為が繰り返される、つまり(仇討ちとはいえ)加害者側の視点でループするという点が斬新だろうか。

ただし、意図的なのか、あるいは予算や尺の事情なのかはわからないが、観客の理解や感情移入を助ける説明になりうるストーリー上の要素をかなり省略しているので、そうした要素を想像で補完しながら鑑賞しないと楽しめないだろう。恋人・唯(山下リオ)との出会いは描かれるが、犯人を殺して復讐したいと思い詰めるほど深い仲になる過程は描かれない。ループが起こる“仕組み”は途中で説明されるが、どんな理由でどういった経緯でその仕組みが作られたのかは語られない。ループ内で殺される側の溝口の意識や記憶をめぐる状況も次第に明かされ、そこから少しばかりユーモラスな転調もあるのだが、そうした状況を実現させる“仕組みの裏側”を想像すると、倫理的なまずさを思ってしまう。

ネタバレを避けるため具体的なことは書かないが、最後まで観てこういう話だったと知らされたところで、独創的というよりは独善的だったかなという感想。CMやMVでキャリアを築いた監督らしく、たとえば水耕栽培工場の広大な屋内で若葉竜也がただ一人働いているシーンなど印象的なビジュアルもあっただけに、面白いと思う人にだけ分かればいいとでも言いたげな間口の狭さがもったいない。次はほかの脚本家のシナリオを演出するか、共同脚本で撮ればもっと視野が広がり客観性が増すのではと期待する。

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高森郁哉

2.5新鮮味が欲しいタイムループSF?

2025年11月26日
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鑑賞方法:VOD
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琥珀糖

0.5伊勢谷友介もここまで落ちたか

2025年11月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

あの伊勢谷友介がこんなクソみたいな役に出るようになったか、、、それしか残らないような映画。

そもそも一回殺されるだけでも相当痛くて嫌だろうに、最後は全然「ほら、殺せよ」みたいな感じになっちゃっているだけで、もう白けるんだわ。自分が殺されることに協力的になっちゃダメでしょ、緊張感全然無くなるんだわ、それやられると。

そうなったら、あとはもうどうぞ勝手にやっちゃって下さい、と観客は置いてけぼり。もうはよ終われ、と思うも、面倒くさいことにどんでん返し的なオチまで付けちゃって。もういいんだって、そういうのは、遅いの、もう何したって手遅れ。

あー、伊勢谷友介もお金困っているんかねえ。全然オーラ無くなって、肌も全然ガサガサしているし。やっぱり薬やっちゃダメだよねえ。広末と一緒に落ちるところまで落ちそう。

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Koji

5.0余白の深さ

2025年11月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ペナルティループ──欲望の代償と人間の成長

海岸で燃える紙片。
その灰の底に、かすかに見えた「極秘」の文字。
この一瞬が、物語全体を貫く暗い影を象徴している。

『ペナルティループ』は「タイムループサスペンス」と呼ばれるが、SFでもファンタジーでもない。
むしろ、未来の技術を背景に、人間の感情と倫理の普遍性を問いかける作品だ。

最初に湧き上がる感情は、悲しみと寂しさ。
しかし事実を知ることで、それは怒りと憎しみに変わり、やがて復讐心へと転化する。
その復讐は、VR空間で繰り返される「死刑執行」という形をとる。
だが、プログラムは冷酷だ。
抵抗は許されず、イレギュラーは即座に修正される。
人間の感情が変化しても、システムは変わらない。
この不一致こそが、作品の核心だ。

面白いのは、ユイという女性の沈黙だ。
彼女は何も語らない。
ただ、海岸で紙を燃やす。
その紙片に刻まれた「極秘」という断片が、彼女の背負った絶望を暗示する。

それは会社を守るためだったのか?
それとも、彼女自身の正義を貫くためだったのか?
もしその秘密が明るみに出れば、困るのは会社ではなく、会社が握っている「人質」なのだろう。
ユイはその構造を知りながら、数年間、沈黙を続けてきた。
そして、追われる身となり、駅で「帰る」と言いながら、逃げるように主人公の車に戻ってきた。

主人公は、ユイの秘密を知りたかった。
しかし、彼女は決して語らない。
「質問禁止」──その言葉を繰り返す彼女に対し、主人公はやがて悟る。
彼女が話さないことは、もうどうでもいい。
彼女が言った「あなたが作ってくれるオムライスもペペロンチーノもみんな好き」という言葉だけが、永遠の真実だ。

死にたいと願い、殺されるまま殺された彼女。
その背後にあった絶望は、最後まで語られない。
だが、その絶望の中で、彼女は主人公との幸せなひとときを作ることができた。
この思い出を抱いて、彼女は死を選んだのだ。

ペナルティとは何か?

タイトルにある「ペナルティ」は、単なる罰ではない。
主人公は、復讐という欲望に駆られ、未来のサービスを利用した。
その瞬間、彼は自分の感情をシステムに委ね、自由意志を一部放棄した。
この選択こそが、彼に課せられたペナルティの始まりだ。

「喪黒福造」的な構造──欲望を満たす契約の代償として、彼はループという罰を受ける。
毎日同じ殺人を繰り返すことで、復讐心は虚しさに変わり、やがて「殺すことをやめる」というイレギュラーを生む。
この過程は、欲望の代償としての精神的ペナルティであり、彼の成長の条件でもある。

ユイもまた、覚悟を決めていた。
秘密を守るために死を選んだ彼女と、欲望を超えて「質問禁止」を受け入れた主人公。
二人は異なる形で、自分の欲望を超える覚悟を示した。
だから、この作品は「罰」よりも「成長」を描いているが、成長の条件としてペナルティが不可欠だったのだ。

そして主人公は学ぶ。
VRではなく、生きている現実の中でこそ、幸せは見つかる。
事故で顔から血が流れても、「生きている」と感じることが、幸せの第一歩なのだ。
「大丈夫…ですか?」
「大丈夫で~す」
──それでいいのだ。

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R41

3.0大丈夫デス

2025年11月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

斬新

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kossy

2.0ボウリング場のシーンはちょっとだけ良かった。

2025年11月7日
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面白くなりそうだな、と期待させておいて何だか最後までよく分からず。そもそも予告編で全てネタバレしてしまってるという(それが狙いなのか?)

主な登場人物は三名。それぞれに魅力的だし、感情移入は出来そうなんですが。

「既存の転生モノには無い斬新なストーリー」と呼ばれたいのがこの作品の目的なら、それは達成されたとは思いますけども。

もうちょっと観る側に心を開いてよ、というのか。最後の方もかなりくどいし。

「愛にイナズマ」「愛がなんだ」「くれなずめ」などで若葉竜也の作品をもっと観てみたいなと思ってましたのでちょっとガッカリです。

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ケンドー鹿児島

0.513点

2025年11月5日
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ま

4.5誰も居ない森で木が倒れたら、その木は音を出して倒れたのか?

2024年12月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

知的

難しい

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mamemame

4.0斬新な視点の変化

2024年10月29日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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つとみ

3.0今日は死ぬのにはいい日だ

2024年10月20日
iPhoneアプリから投稿

「ペナルティループ」。ループものは食傷気味でも、若葉竜也に山下リオとなればまあ、観るよね。説明を最大限省いた作りでそこは好みだし、難解ではなくきちんとメッセージは伝わるけど、あまり乗れなかったな。でも「リバー、流れないでよ」よりはずっと面白かったです。

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ピンボール

3.0難解な作品

2024年10月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

配信(dmm)で視聴。
予告編を観てもなかなか難しい作品だなと感じたが、配信で観ても変わらず。
とにかく話が複雑。難解すぎる。
この作品は何が言いたいのかはっきりしなかった。若葉竜也はこれからの俳優だろう。

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ナベさん

5.0不気味だけど素敵です、ハマりそう

2024年9月23日
iPhoneアプリから投稿

怖い

興奮

知的

怖いのに笑える部分もあって。おもちゃみたいに一定に並べられた木や駐車場の白線、葉物野菜…。怖すぎる。デジタル漫画の世界に入り込んだようでした。ヨッ日本一!

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ミライ

4.0心の変化

2024年9月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

難しい

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るる 移行

3.5昨日と今日と明日が地続きになっていることに素晴らしさを覚える

2024年9月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

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たたたん

1.5予告編で重大なネタバレしてる

2024年7月13日
Androidアプリから投稿

核心部分の説明は全く無い癖に
予告編でこの物語にとっての一番の仕掛けをネタバレしてるし

オチは

は?

ってなったわ

でもまぁ考察とか全くしないで
流れで楽しむ分にはそこそこ面白かったかな

イグジステンズって映画を思い出した

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龍神

3.5終了間際に無事鑑賞

2024年7月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

若葉さんと伊勢谷さんと個人的に好きな役者さんの作品ということもあり、滑り込みで鑑賞することができました。

ループものはとても好きなジャンル。殺された恋人を助けるためではなくて、加害者に制裁を実行するためのループ。新しく感じたものの、前半はストーリーを読み解くのに苦戦。
少し難しく感じたので、お二人の掛け合いや単純に映像と音楽を楽しみました。
徐々に話の流れもつかみ、最後まで楽しく観ることができました。
皆さんのレビューを観て、また違う視点から観たいなと思いました。

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とも

5.0不思議な鑑賞体験

2024年6月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

同じ日が繰り返していくことで、少しずつ心が変わっていき、相手との関係も変わっていく過程が面白かった。復讐をモチーフにしつつ、説明がかなり省略されているので、復讐する側、復讐される側のどちらにも感情移入しないで、次に何が起こるのかを、どうしてこうなっているのか想像を巡らせることができて、不思議な鑑賞体験だった。ボーリングのシーンからの、関係性が変化していくところが好きでした。ラストシーンはあっけに取られましたが、思い返すと、タイムループから抜け出すためには必要だったかなと。また観てみたい。

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Ykar

3.0心理戦かと思いきや!?

2024年5月24日
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鑑賞方法:映画館
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ひでちゃぴん

1.0そういう設定なら。

2024年5月11日
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鑑賞方法:映画館

伊勢谷友介にも記憶があるのはおかしくない?

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ムーラン

3.5新たなループ作品

Kさん
2024年5月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

セリフが少ない復讐劇。
言葉よりも行動のほうに焦点を当てている作品。

主人公と犯人の関係性が徐々に濃くなっていきながら
止まらない復讐ループにだんだんと笑いが込み上げてきました。

面白くて不気味。
そしてアイリスも希望と復讐の花言葉を兼ね備えている恐ろしい花。

映像もそうですが、音にも釘付けになりました。
プログラムには契約書も付いていてまるでループの世界に
踏み込んでしまったかのようでした🔁

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K
PR U-NEXTで本編を観る