「他人の夢」ボーはおそれている Basieさんの映画レビュー(感想・評価)
他人の夢
眠っている他人の脳ミソをぐちゃぐちゃに搔きまわしながら潜り込んで、
その脳ミソが見ている夢の中を当て所なく彷徨っているような感覚でした。
出口がなく、他の入り口も見えず、
混沌の中を流され続ける。
それはラストシーンまで続きます。
その感覚は、遠い昔に桂枝雀主演の「ドグラ・マグラ」を観た時とそっくりです。
すっかり忘れていたのに、鑑賞後鮮明に思い出しました。
我が人生の中で、「ドグラ・マグラ」と「ボーはおそれている」は、
双頭のトンデモ映画になりました。
これが商業映画として成立しているのは本当に驚きです。
ホアキン・フェニックスの演技がなければ、星ゼロでした。
そう言えば、子供の頃にこんな夢を見ました。
学校から帰ったら家の中に誰もいなくて、
その後天井裏を覗いたら、
天井裏に母親の抜け殻がビッシリ隙間なく列んでいた。
びっくりして天井裏から降りたら、
母親が立って無表情でこちらを見ていた。。。
もしかしたら、今はこの映画を受け入れられなくても、
そのうち受け入れることになるのかもしれませんね。
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