「アリ・アスター節が全開過ぎた」ボーはおそれている じゅんぢさんの映画レビュー(感想・評価)
アリ・アスター節が全開過ぎた
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アリ・アスター監督の才能はスピルバーグ以来のものと感じている。これがホラー以外のジャンルで炸裂したら本物だと思うが、今回のこれはホラーではないので、その才能が如何なるものかという興味がまずあった。
結果から言うとやはり本物。3時間の上映時間は全く飽きる事無く、グイグイとスクリーンに引き込まれて行く。
以下は少々ネタバレあり。
描写は主人公であるボーからの視点のみ。そしてボーは難産のせいか少々発達障害のきらいがあるのがポイントで、腐乱死体の転がるスラムやペニス怪物などは、何かがデフォルメされた描写だろう。これはアンソニー・ホプキンスの「ファーザー」を思い出した。
ボーはおそらく無職で、母親の仕送りで暮らしていると思われるが、全ての出来事は母親の監視下による仕掛けなのだが、森の劇団のエピソードは一見不要にも見えるけど、ボー自身の願望なのだろう。だから元兵士はそれを破壊したと思う。
色々と深読みすると面白いけど、でも今回はちょっとやり過ぎで、母と息子の対立が無駄に難解で長いと言わざるを得ず、バランスを少々欠いた映画になってしまったと思う。
しかし次回作が楽しみで仕方ない。
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かばこさんのコメント
2024年2月24日
こんにちは
共感をありがとうございます。
森の劇団のところ、必要なの?と思いました。
私も、アリ・アスターの次回作を是非見たいです。
次回作で真価が分かるような気がします。