「とにかく前半が辛い。けど終わりは良い」愛にイナズマ alvoさんの映画レビュー(感想・評価)
とにかく前半が辛い。けど終わりは良い
辛い、辛い、生まれて初めて途中で帰りたくなるくらい前半は辛かった。ずっとイライラが続く最初の20分が特にひどく、二章が終わる1時間くらいまで何度時計を見たことか。とにかく嫌なやつしか出てこなくて反撃もないから腹の底から嫌気がさした。後半はスカッとするはずと信じてなんとか我慢。結果、スカッとまではしないけど、まあきちんと上書きされる展開があってホロリ要素も笑える要素もあって、見終わった感触は悪くなかった。
過剰な悪役は常套なのに、これに限って何が自分の琴線に触れたのか、なぜそんなに嫌だったのか。とにかく一番我慢ならなかったのが荒川。今どきそんな台詞言うか?古いんじゃ、と思うのになぜか聴き過ごせない。自分の考えを上から押し付け、自分が正しいと信じて相手を平気で馬鹿にする人に現実でも困っているから、その誇張版が偉そうにしてる姿が幾らフィクションでもたまらなかったのかも。いつかもう一度見てこれが耐えられる日が来たら自分の成長を感じるんだろうか。。
松岡茉優は後半ブチ切れてからが最高。
ブチ切れた彼女を見て、口悪くなるんですねーと平坦に突っ込む窪田正孝が可愛らしい。
オドオド父さんの佐藤浩市もいいし、明かされる家族の秘密とそれに対するみんなの反応もいい。
アベノマスク、確かに小さ過ぎたしひどい無駄遣いだったけど、マスクがない、なんとかしろと大騒ぎする人たちに直面してた側としてはふぅと一息つけるタイミングだったのも確か。最早少し懐かしく、コロナ禍なんだったんだろうね、と振り返る時期なんだね。
共感ありがとうございます。
また前半部分の話になってしまいますが、自分に向けられたもので無くても我慢ならない言動って有るもんですね。あれらの台詞は石井監督の悪意、怨念でしょうか。