「自分のやり方を貫きとおすのだ!」愛にイナズマ たあちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
自分のやり方を貫きとおすのだ!
先月の「月」そして2週間後に公開となった「愛に・・」は石井裕也のA面とB面、「月」の制作で鬱屈して溜まり募った闇雲な怒りがコロナ禍の不条理と相まって爆発した傑作である。映画作りの映画で、ぴあ出身監督が必ずぶつかるであろう旧態依然映画界との対決がデフォルメされより先鋭化されて小気味よい。「町田くんの世界」で描き衝撃を与えたメインテーマ再び、ピュアな心が「空気が読めない」と非難されるのであれば俺は(私は)この不条理な世界ととことん戦ってやるぞという石井裕也の新監督宣言である。ロケハンにカメラを持ち込んで何が悪い?「リハーサルでビデオを回して何が悪いんだ黒澤?」という勝新太郎の声が・・「普通って何?」というさかなクンの問いかけも聞こえる。「私は私のやりかたでやります!」という松岡茉優の啖呵が観るものみんなに大きな勇気を与えてくれる。
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