「ハグってなんだ?存在の確認だろ?今ここにいるよってよ。」愛にイナズマ 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
ハグってなんだ?存在の確認だろ?今ここにいるよってよ。
なんか、松岡茉優演じる花子が暑苦しくて、近くにこんな女がいたら、めんどくせえなと思う。そういうことを面と向かって言うと、たぶん本人は、私の何がいけないんです?夢を追うことは罪ですか?とかなんとか食い下がってくるんだろうな。ああめんどくさい。でもね、そういう感情は、夢を追いかけていない奴だから思っちゃうんだろうな。そもそも、こちらは花子の視界にも入っていなんだろうし。
そう思っていると、中盤からぐっと家族一同が登場してきて盛り上がる。みんな、主役級だけに熱量も高い。というか、ほんと暑苦しさがマシマシになっている。でも、さすがなのは、このままガアガアうるさくなっていくだけかと思いきや、緩急をついてくる。つまり、予想もしない家族の物語を挟んでくる。そして、突発的なハグだ。いや、彼らにとっては必然のハグか。地滑りフラグで多少こちらは吊り橋効果に弄ばれたのかもしれないけれど、まあそれはいいか。ふと、自分の家族にハグを求めるときがこの先来るだろうかと想像した。来ないな、絶対。この家族ほど暑苦しくないもの。
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