劇場公開日 2023年9月29日

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「全斗煥元大統領の肖像権には配慮しております」ハント bionさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0全斗煥元大統領の肖像権には配慮しております

2023年10月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

 そんなのありか? と叫びたくなるくらい、自分の予想をはるかに超えた陰謀が錯綜する。

 全斗煥独裁政権へのアレルギーは、いまだにすごいと見えて、全斗煥大統領は基本的に悪として描かれる。

 KCIAの後継組織となる国家安全企画部の国内組、国外組の両次長が主導権を争っている中、アメリカで全斗煥の暗殺未遂事件が発生する。
 北朝鮮が首謀したと見るのが自然で、大統領の極秘スケジュールを漏らした内通者の突き止めるために両次長が火花を散らす。

 北朝鮮以外にもクーデターを計画している組織が現れるなど、事態は混沌としたまま、例の爆破テロ事件へ。
 場所は、ビルマからタイに変えられているが、このシークエンスが、めちゃくちゃ見応えがある。武器も爆弾も盛りに盛って超ド派手な戦闘が繰り広げられる。
 こんな大事な事を、ここでバラすか? なんていう三文芝居もありながら、事態の行く先は全くわからない。

 冷静なれば荒唐無稽に思えるストーリーでも、鑑賞中はリアリティを感じる。その辺は、大変上手くできた作品でございます。

bion