PERFECT DAYSのレビュー・感想・評価
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こわいくらいに評価が高いな。。 自分はこんな生き方できないと思った...
こわいくらいに評価が高いな。。
自分はこんな生き方できないと思った。
どう見られてるか気にするし、人と繋がってたいし1人で死にたくないし、トイレ掃除もしたくない。
街のトイレはあんなにきれいじゃない。
生きる事も同じで、あんなにきれいじゃない。
強すぎる主人公
私はあの人生じゃあ満足できない
せっかく生きるんだから。
あったかいお家と可愛い犬!たまにお洒落して出掛けたい!
そのくらい望んでもいいでしょ?
生きる事は大変なんだから。
見終わると日常が輝いて見える
非常に静かな作品でした。
この作品を見終わった後、映画館から出てまっすぐ車が停めてある駐車場に戻ろうとはせず、天気も良かったので、15分ほど散歩した。不思議と映画を見る前よりも日常が輝いて見えた。楽しい散歩ができた。
最初、役所広司の演技が日常を描いているにもかかわらず、やや緊張感があったため、演技のプランがこれで合っているのかと不安になったが、見終わった後はこの演技で正解だと感じた。
主人公のあまり多くを語らないが、社会に流されることなく、自分の軸と好きなものを大切にして生きていく姿を見て励まされた気がした。
職場が普段注目されない公共のトイレということもあり、東京を別の切り口で見ることができ面白かった。そして都会の中の生活を描いているものの、自然を移すシーンも多く、見ていて癒された。
昨今のエンターテイメント作品に溢れている、この作品面白いでしょう?といった観客に対しての押し付け感がなく、どう解釈し、どう受け取ってもらっても大丈夫。という作品のスタンスが心地よく感じた。
何か起きそうで起きなかったり、回収されそうな伏線が回収されなかったり、意味ありそうなことがなかったり、また出てくると思ったら出てこなかったり、私たちが普段日常の中でよく起きる出来事が作品の中にちりばめられており、共感できた。
この映画の主人公のように、人の目を過度に気にしようとせずに、自分が好きだと思える環境を作り、生きていけたら幸せになれるかもしれないと感じた。
静かで起承転結がなく、伏線も全て回収されるわけではなかったが、見終わった後の充実感があり、心豊かになる作品でした。
役所さんの演技につきる!
ほとんどセリフ無しで自然に顔で演技する役所さんに脱帽。毎日のほとんど同じルーティンの中での充実感を見事に演じてる。難解なヴェンダーズ監督作品の中でも意外と分かりやすく面白くずっと見守っていたくなった。
今もルーリードのパーフェクトデイ聴きながら毎日の幸せを噛みしめてます。
ひと時
ヴェンダースの目に映る世界は、こんなにも美しく、こんなにも儚い。木漏れ日も鳥のさえずりも街の音も、平山も私もあなたも永遠ではいられない。しかし、ひとりひとりに訪れるこのひと時、この一瞬こそが私たちが生きている全てなんですよね。そしてこのひと時は、誰かに批評されるものでもなく、誰かに支配されるものでもなく、誰かに捧げるものでもなく、私だけのものなのです。私だけに訪れるささやかな愛しい時間をとても詩的に表現していました。
ブラックミュージック〜ロック〜演歌、、、愛しい音楽、愛しい古本屋、愛しいカメラ、愛しい銭湯、愛しい飲み屋さん。私が生まれ育った昭和の板橋の風景を思いだしてしまいました。キャラクターを体現した役者さんも、ベンチや電車の隣同士になったことがありそうと思ったほど、東京の街の一部となっていました。
「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」に心を奪われた20代。「パリ・テキサス」のトラヴィスをやっと理解できた40代。
50代を前にして本作と巡り会うことができて本当に良かったです。映画との出会いは一瞬だと思うし、本作との出会いも2024年の「今」なんだと思いました。
ここ最近のヴェンダース作品はイマイチと感じていましたが、あの少年の様に瑞々しいヴェンダースに完全復活しましたよね。そしてヴェンダースの名作は間違いなく「場所」を主役にしています。東京の平山もベルリンの天使もキューバの音楽家も「その場所」だからこそ輝けるのですね。
本作を鑑賞してヴェンダースが撮る作品をこれからももっともっと観たいと思いました。そんな作品です。
特になにも起こらない
正直な話、私にはあまり刺さらなかった‥😢
もともと邦画好きで、役所さんの大ファンな私にとっては受賞関係なしに見ると決めていただけにちょっと残念。
日常を切り取ったような映画は好きなんですけどね。。
受賞作品って難しいですね😓
退屈だけど、美しい。
無声映画かな?と思うほど台詞が少なく役所広司演じる平山はとても無口で、淡々と日常が繰り返されていきます。
観る人をかなり選ぶ作品。
退屈に感じてしまっても無理もありません。
でも、その退屈で変わらない日常の中に、平山が時折見せる感情にとてつもなく心が揺さぶられます。言葉、表情、涙。
この作品を私には言語化するのは難しすぎるけど、鑑賞し終わって3時間、何故かずっと目が潤んでしまう。余韻が凄い。
最後の平山の微笑み、涙、グッときますよ。一緒に泣いた。
役所広司さんの演技力、いやはや流石ですね。。。
東京のTOILETは凄い
色々な東京の公衆トイレを見ることができて面白かった。この映画を見たらトイレ清掃員の方々への感謝の気持ちがさらにアップした。
それにしてもキャスティングが絶妙で、どの俳優もちょこっとの登場だが納得の配役だった。
主役役所広司の可愛らしい表情が良かった。
石川さゆりは話し声も綺麗で良かった。
しかし、日々の繰り返しが長々と続き途中で眠くなった。以前観た役所広司の映画にも似ていたが、今ひとつ何が言いたいかわからなかった。
色々良かったが最終的には退屈な日常という印象が残り残念だ。
こんなふうに生きていけたなら
というコピーで括られたヴィムベンダースの映画。仕事はトイレの清掃員だが、幸せに生きている。という内容の時点で気になっていた。内容は緻密に計算されたエンタメ映画の対局にある。平山はガラケーを使いカセットテープで音楽を聴いていてSpotifyは知らない。古本屋で100円で買った本を読んで、古いフィルムカメラで決まった場所で写真を撮り、安酒場で酒を飲む。他人には分からないレベルで自分の好きな事を深く味わっているのだ。情報が溢れ、忙しく大量の情報を摂取している現代人に向けて、自分の本当に好きな事を解像度を高く味わっていますか?と、聞かれた気がした。
淡々と綺麗にしてくれる人の存在があるから。
役所さんレベルになると、台詞はなくとも雄弁に伝わってくるものがあります。というか台詞が少ないことを感じることが無いというか。起きて仕事をして、食事をして寝て。仕事の日と休みの日のルーティン。家の中でのルーティン。日々、少しの人と関わり、小さな良いこと、小さな嫌なこと、嫌なことかと思ったらそうでもないことに変化したり。同じことの繰り返しのようで、同じではない毎日を感じます。日本のトイレは世界一綺麗とよく言われますが、いつも綺麗にしてくれる人のおかげで綺麗なのです。
きれいすぎる公衆トイレ
私は「映画は映画館で観るべきである」という持論があるが、本作を観て、やはり映画館で観るべきだと、再度確信した。それは大きく2つの理由がある。ひとつは大きな画面で観ないとホントの感動や迫力は得られない作品が多いって事。MCUの作品や007、トップガン、ワイルド・スピードシリーズなどは少々大きなサイズでもテレビ画面ではもったいない。
そしてふたつめは、自宅のテレビで観たのでは、なかなか映画館ほどは集中出来ないということ・・・である。
この「PERFECT DAYS」は2番目に相当する。普段から娯楽映画、エンタメ映画好きの私はこの手の文芸作品風な映画は苦手である。カンヌ映画祭で主演男優賞を獲得したと聞いていたので、予想通り、エンターテインメントな物語ではなく、正直、125分は淡々と過ぎた。たぶん自宅で録画を観ていたら、寝るか、途中で止めて、最後までは観なかっただろう。
この映画、世間の評価はすこぶる高い。観客もそこそこ入っていた。ただ残念ながら、私の心にはそんなに響く作品ではなかった。トイレの掃除夫さんの日常。本当の日常ではありえないような、きれいすぎる公衆トイレ(まあ、現実的な汚いトイレを見せられるよりはよかったのだが・・・)。「THE TOKYO TOILET プロジェクト」のための作品。小津安二郎のオマージュ満載だというが、その辺も私には響かなかった。評価は★3.5にします。
人々の人生が織りなす木漏れ日が沁みたー
特に面白味のないアート寄りの作品である
なのに!
鑑賞後、席を立てないほど心に溜まるものがある
トイレ清掃員の平山は、人生訳ありぽくて
世間と距離をとりながら、淡々と毎日を過ごしている
それでも、
他人の人生と、木に茂る木の葉のように
風がそよげば、重なったり、離れたりする…
平山の前に現れた姪っ子、迷惑をかけ通しなうえ突然仕事ををやめる後輩、平山の音楽の趣味に好感をもつ若い女、死期が迫る飲み屋のママの元ダンナ…
同じように日々を過ごそうとしても
突然、木漏れ日が差したり、葉が重なって影が
濃くなったりするように日常は変化してゆく…
人生、みんなこうだよね
単調に思える日々の中に、ささやかな楽しみや
予測できなかった出来事が混ざり合う
そうして、人々の人生が織りなす木漏れ日は
風にそよぐたび、こんなに美しいんだよと
この作品に教えられた
たびたび、差し込まれる木漏れ日の映像が
象徴的だった
役所広司の演技は、世界の称賛に値する
素晴らしかった
特に、ラストシーンの音楽に合わせて表情だけで
語るシーンは忘れられない
60年代〜70年代の音楽もとても効果的に挟み込まれていた
映像も芸術的
うーん、
やっぱり、カンヌやアカデミーで話題になるのもうなずける
幸せになれる・・・・いや、幸せを感じられる
とても哲学的で余白の多い作品という印象。
でも、押しつけがましくはない。
幸せ、人生、お金、人間関係、家族、友人、仕事等々、本当に自分が望んでいるもの・・・・・この映画を見終えて考えて、少しですが整理ができました。(流石に平山さんの域に到達することはできません)
朝目が覚めて、自宅の天井が見える。穏やかな朝。体がちゃんと動く。家族が元気でいてくれている。等々・・・・・・・・思い通りにいかないこと、ストレス大なり小なりありますよ。それでもしみじみと「幸せだ」と感じることが出来ます。特に2024/1/1能登半島地震の報道、それ以前に国外の戦争や紛争の報道を見聞きすると余計に。。。。。
それと、平山さんが何故幸せそうに見えるのかを考えたのですが、「平山さんはしっかりと自分自身で考えたうえで『この生活が良い』と結論を出して、自分の意思で自分の理想とする生活を過ごしている」からなのかなぁと。
ワンシーンでしたが、行きつけのスナックのママさんの歌声が痺れました♪全く想定外のキャスティングでした。
あまり70年代の洋楽がわからないのですが、この映画でカセットテープから流れる音楽が素敵で興味がわきました♪
静かで、劇的な展開はない、地味な映画だけど、凄い映画ですね。本を読むような映画だと感じました。
★2024年劇場鑑賞09★
振り返ると良質なものを見たことがより一層深く感じることができる一本。
途中のモノクロ表現はその日の出来事を振り返る夢か?
ここがアート表現すぎてわからなかった。
特に大きな出来事や大事件は起きないのに、ずっと見てられるし、次の日が気になっていく映画体験。
すごいなぁ、しかも寡黙な男性が主人公だからめちゃめちゃ引き込まれるんだよなぁ。余計に集中して些細な幸せがいかに大事なことかをわからせてくれた☺️
シンプルで整った暮らしは美しい
渋谷区の公共トイレ清掃を担当する平山さんの日常を淡々と綴った、ただそれだけの作品。
けれど2時間、ちっとも退屈には感じなかった。
平山さんの毎日は、規則正しい。
毎朝、道を掃くホウキの音。
苗木たちに水をやり、いつもの自販機で甘い缶コーヒーを買って飲む。
音楽はいつも車に積んでいるカセットテープ。時々替える。
仕事場の公衆トイレで掃除をして、駆け込んで来る人が用を足す間、空を見上げる。
トイレ掃除というのは、見下され屈辱的な事も多いだろうと思うけれど、
煩わしい人間と対するよりも、シンプルに美しく整えていく作業は無心で美しい。
掃除というのは修行に近いものだと言われているからか、
平山さんの整った暮らしは、本当に修行僧のような印象。
雲の変化や木漏れ日に目を細め、100円の文庫本を吟味する。
昭和感漂う、シンプルで美しい暮らし。
(音楽が洋楽が多いというのがオシャレすぎるけど…)
平山さんは今の暮らしに十分安らぎを感じているように見える。
そして、人によって持っている世界はそれぞれ違うもの。
何を大切にして生きていくかは、自分で決めて良いんだよ、とニコに言っている気がした。
※余談ながら、平山さんが家を出る時、鍵をかけている描写がないぞ…
そう感じてすぐに思い出した。
古いタイプのドアによくあった。
ドアノブの真ん中のポッチを押して扉を閉めれば施錠完了なタイプですね。
嫌いではないが、やっぱり外国人監督。
お掃除するトイレはモダン。住んでる和式の古いアパートは整頓されててミニマル。しかもミニ盆栽を育てている。 役所広司の無言の演技はハマり役だけど、飲み屋のママが石川さゆりで、歌いだした時は笑いそうになった。外国人がみたら好きだろうなって映画。
起きて半畳
舞台は東京だけど、監督が外国人で、外国で賞を取ったという情報が先行して、外国人の眼で見てしまう。寝具を毎日たたむんだ!とか、共同浴場に知らない同士で入るんだ!とか。何ならかかる曲もほぼ洋楽だし。
主人公はアキ・カウリスマキの登場人物以上に無口だ。「サムライ」のアラン・ドロンに似た印象も受けた。あちらは殺し屋で、こちらは清掃員だが、仕事を終えてひとりの部屋に帰ってくると、あちらは小鳥の世話をし、こちらは鉢植えの世話をする。
淡々とした生活を描写するのは悪くはないが、随所に置かれた背景があまりにステレオタイプに思える。居酒屋の客や公園の女、舞踏家などなど。影踏みのくだりもわざとらしい。斬新なトイレを紹介するのはいいけど、一応劇映画なのだから。たびたび挿入されるモノクロのインサートは最後までよくわからなかった。このプロットで「PERFECT DAYS」のタイトルは、狙いすぎ。
端正な作品とは思うが、かと言って積極的に面白いとも言えなかった。
能の世界のような
いい映画だった。欧州で受けるのもわかる。
映像は美しい、東京の様々な表情をとらえている。時々、主人公の夢か脳内か、抽象的な映像が出る。
音楽は60年代等のものが流れて時代を感じる。
役者は豪華。主演の役所の笑顔が素晴らしい。表情の変化もある。その他、贅沢に実力派を配している。
トイレ掃除という地味な仕事、カセットやフィルムカメラ、銭湯という昔のもの、小さな植物、ちいさな日常を描く。誰にも、家族や悩みがあることも描かれる。読書の知性が人生のスパイスのよう。
そうだ、表現が能に通じるものがある。セリフも少なく、余分なものをそぎ落とし、観客のイマジネーションに委ねる。ただ、能のストーリーは劇的なものだが、この映画は小さな日常のストーリーだ。
若い時に観てもわからなかったかもしれないと思った。
自転車乗りとしては、自転車の飲酒運転はいただけないなあ、苦笑
何度も見返したくなる
説明過多な作品が多い中で必要最小限の情報提示で充分に想像できる演出が心地良い。平山というひとりの人間のドキュメンタリーのようでもあるしロードムービーのような趣きもある。
特に大きな何かが起こる訳でもない。でもずっと同じ日々が続くこともない。変わらなければいいのにと思っても変わっていく。その変化は些細なものであっても、光と影のようにゆらめきながら反射角を変えながら人生を照らす。木々のこもれびのように感情の機微がそこにはある。
どれだけ正確にルーティンをこなす日々を送っても、完璧な日なんてない。いろんな変化が訪れる。その陰影を噛み締めながら、泣いたり笑ったりしながら過ごしていく。むしろそんな起伏ある人生こそがパーフェクトデイ。
それにしても監督はよほど役所広司が好きなんだろうなぁ。愛が溢れている。それにしっかり応えている演技もさすが。
この先、何度も見返したくなる映画。
朴訥なトイレ清掃人を描いた木偏の映画
カセットテープを取り出すから『これはどれぐらい昔の話だろう?』と思っているところに、スカイツリーが楔(くさび)を打ち込んできて、『そうきましたか、それも想定内』と踏ん張っていましたが、激渋銭湯に古めかしい雨合羽と追い打ちは激しい。
しかし時代遅れの古い物に囲まれているからといって古風な人というわけではありません。朴訥な人です。そう「朴訥」という言葉がぴったりです。
そういえば朴という字は木偏。
調べてみますと(ChatGPTのコピペです)
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「朴訥(ぼくとつ)」の「朴」は、木の一種である「ボク」または「クス」を指します。この木は比較的地味で質素な印象があります。そのため、「朴訥」は、物事や性格が飾り気がなく、素朴で質素な様子を表現する言葉となっています。
朴訥な性格は、装飾がなく控えめで真摯な態度を指し、無駄な飾りがない、素朴で地道な性格を表す言葉として使われています。この言葉は、単に地味であるだけでなく、その素朴さや真摯さに美点を見出すという意味合いも含まれています。
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ですって。
平山さんの生活をみて、このように過ごしていたら日々なにが変わるだろうかと考えたら、部屋に並べているあの鉢の木の成長と、古本の冊数と写真の缶ぐらい。静止物の代名詞みたいものが逆に変化の焦点となっている妙が、いつしか思考の沼にはまっている自身を自覚させられて、『一日を生きた中身は、なにから作られて、なにに宿り、なにに刻まれるのでしょうか』と、途方もないところへと誘(いざな)われます。
便器を磨いていても、すなわち自身の日々を磨いているようで、「何をするか」ではなく「どう迎え入れるか」、自身の内側が大切なんだとルーチンなシーンごとに反芻しました。
幸田文の「木 (新潮文庫)」、読んでみようかなと図書館を当たりましたら、蔵書100万を超す図書館でも蔵書してませんでした。日の当たってないところに目をつけてくれました。さすがです。
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