PERFECT DAYSのレビュー・感想・評価
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ありがとうヴィム・ヴェンダース監督
規則正しい主人公平山の生活を見ていてこんなにエモーショナルになるなんて自分でも驚きました。初めてちゃんとヴェンダース作品を見たのですが、彼の目を通した日本的世界がとても優しく美しかったです。それは作品世界が誇張や偏見に満ちたものではなく、普段私が当たり前のように見て通り過ぎていた世界だったからです。ミニマルな生活の微細な揺れや外部世界との共振、ひっくり返る内面世界は大きなドラマでした。ヴェンダース監督に依頼しこの作品を生み出してくれた日本のプロデューサーやスポンサー、関係者の方達に感謝します。そして、ありがとうヴィム・ヴェンダース監督。
好きな音楽を聴いてると、人生って自然に幸せになるんだなぁ🎶
Lou Reed、Patti Smith、Otis Redding、Van Morrison…etc、好きな音楽を聴いてると、人生って自然に幸せになるんだなぁ😌
キャストが全員日本人で、ドイツ人監督の不思議な映画🇩🇪🇯🇵
石川さゆりが熱唱する朝日のあたる家も良かった〜🎶
良い映画だった!!
繰り返しの中にある特別なこと
日々同じ繰り返しのようで、同じ日は全くない、そんな日常を細かく描写してる。役所広司の演技が素晴らしい。心にじんわり沁みた。色々と想うそんな作品。木漏れ日、良い言葉だ。
この監督の他の作品も観てみよう。
Blu-ray購入して、3回目の鑑賞。良いね。ニコはもっと出ていた気がしてたが、あまりでてなかった。じんわりと暖かくなる不思議な作品。やはり好き。
ウイスキーがお好きでしょ。もう少し喋りましょ
2024年映画館鑑賞8作品目
2月12日(月)イオンシネマ新利府
ハッピーマンデー1100円
監督と脚本は『パリ、テキサス』のビム・ベンダース
脚本はほかに『ホノカアボーイ』の高崎卓馬
1100円ということあって会場はほぼ満員
日本人はどうしても外国人に高く評価された作品や外国人監督が撮った日本を舞台にした映画に興味津々になってしまう民族
東京都のトイレ掃除のおじさんの日常を淡々と描いた作品
朝早く起きて植木に水をやり髭の手入れをするなど身支度をして家の前の自販で缶コーヒーを買い軽自動車を運転し首都高を利用し担当する公衆トイレに
昼休みは公園でいつも変なOLがそばにサンドイッチを食べるなど
仕事を終えたら自転車で銭湯に
地下の居酒屋でレモンサワー
寝る前に読書
時には馴染みのスナックに
古本屋で100円の本を買う
その繰り返し
職場の後輩の彼女登場したり
後輩が突然退職して夜のシフトもやる羽目になったり
家出した姪が泊まりにきたり
馴染みのスナックに入ろうとしたらママの元夫と遭遇したり
これがカンヌで賞をとる監督の作品なんだな
眠くなるとは客観的評価であり自分は眠くならなかった
こんな内容でも眠くならないのは監督がかなり有能なんだろう
スナックのママが石川さゆりとはなんて贅沢なんだ
しかも歌っちゃうし
これなら自分でも通いつめちゃうよ
ラストの役所広司の表情のシーンはわりと長めでくどかった
配役
トイレの清掃員の平山に役所広司
平山の職場の後輩にタカシに柄本時生
平山の姪の?ニコに中野有紗
タカシの彼女のアヤにアオイヤマダ
平山の妹のケイコに麻生祐未
街の灯り「イヴ」を営むバーのママに石川さゆり
居酒屋のママの元夫の友山に三浦友和
居酒屋の常連客にあがた森魚
居酒屋の常連客にモロ師岡
地下の居酒屋の店主に甲本雅裕
トイレを利用するタクシー運転手に芹澤興人
公園のベンチに座っているOLに長井短
古本屋の店主に犬山イヌコ
街の老人に田中泯
電話の声に片桐はいり
駐車場係員に松金よね子
写真店の主人に柴田元幸
庶民派
シュールっていうのかな
自分らしい生き方に憧れる。
トイレの清掃員おじさんの何気ない日常。
派手さや大事件はないのに、ずっと楽しかった。
役所広司の相変わらず素晴らしい演技に魅入りつつ、ストーリーそのものの素敵だった。
規則正しい生活を送るおじさん(写真や音楽、読書などの趣味を楽しみ、プライベートでは一人呑み、トイレの清掃を愚直に頑張る人)が、周りの人と接することで少しだけ生活が変化するお話し。
“小さな幸福や悲しみと連続”の中で、物足りなさを感じずに生きる姿をみて、改めて自分の日常って何なんだろ?って考えされられた。幸せに生きることのヒントを与えてくれた。
あと、東京の描き方が非常に上手かった。
とくに川の描写が非常に上手くて好きでした。一人になる時、大事な会話をする時、考えながらの帰り道、様々なシーンで映された川が美しく見えた。※東京の川、汚いのに。笑
そもそも、公衆トイレの掃除、というのも一見汚く思えてしまうのに、この作品では公衆トイレが綺麗に思える。また、トイレ清掃員の方へのリスペクトを感じる。綺麗に使おうと改めて思ったし、この作品を観てから、水回りを丁寧に掃除するようになった😂
追記、浅草駅の地下の飲み屋、めちゃくちゃ行きたくなりました🍺
表情が感情を伝える
日常にあふれている温かさと冷たさを、機微に掬い取った味わい深い作品
公衆トイレの清掃員の日常を描く・・・だけなら何も惹かれることはなかったのかもしれない。しかし日本映画ながら監督は有名どころのヴィム・ヴェンダースに主演の清掃員役には日本のトップ:役所広司。それがなんとカンヌで評価され、役所広司は男優賞を獲った。この作品はいったい何なのか?その興味から本作の鑑賞に至った。
ストーリーは至ってシンプル。平山という清掃員の仕事の一日、休日の一日を数日かけて見続けるというもの。寡黙で言葉を発することが珍しい男の生活を数日かけて追っただけのようなもの。しかもルーティンが決まっているかのように同じような生活をし続けている・・・
これが実に味わい深い。
基本同じように淡々とこなす平山だが、毎日の小さな出来事に心が動いている。清掃員を冷たく見る視線、助けた子供からお礼の手振り、サボり癖のある男の実はいいところ、仕事終わりの銭湯と居酒屋の一杯・・・
日常にあふれている人の温かさと冷たさを、「喜怒哀楽」を丁寧に掬い取ったかのようなシーンの連続なんです。
それを淡々と、誇張なく、それでいてグッときたり、おぉっとなったり、じんわりときたり・・・同じ毎日のように見えて、小さなことに新鮮さを感じる。これが味わい深い。こんな撮り方、正直現時点(2024年の時点)で描ける日本人がいるだろうか?日本映画であって、日本人には到底描けないような・・・。これがヴィム・ヴェンダースか。なんと詩的な作風なんだろう。
そしてもうひとつ。主人公の平山という人は、寡黙でほぼ喋らない。だから身体で表現するしかない役柄です。だが、役所広司は素晴らしかった。それはまるで、
“カラーのチャップリン”のよう。
そこまでコメディ要素はないものの、その身体、表情、仕草に不思議なオーラがあり、見てて飽きない。あまり抑揚がないように見えるが、実は静かに大きく動きがある。まさかチャップリンと重なって見えてしまうとは。今まで役所広司出演の作品はそこそこ見てるが、個人的には本作の役所広司が最高だと思います。
ただ、何回も観たくなるかと言えばそうではなく、地味過ぎるがゆえに小品感が強く、どちらかと言えば珍味のような作品。だから好みは大きく分かれるのかもしれない。しかし、本作は一見の価値はあると個人的には思います。冬に熱燗をじっくり呑むような、そんなスタイルが好きな人には合うのかなと思います。
光と影のゆらぎ
静かな熱量
平山と同世代なので自分の生き方を映されているようで初めは居心地が悪い。
社会的に見れば下層だけど、彼の生き方にはそれが合っているのだろう。自己を主張しすぎず、社会との関りを捨て去らず、目の届く範囲を温かい視線で見守る優しい日常。
ニコとの関係性は平山がただの世捨て人ではなく、感情が通った生きている人物である証明のような時間。ミニマルな普段の生活空間ではない場所に使わないゴルフバッグがあったり、静かで余白に満ちた映像から彼の生き様がうかがい知れる。そして、久しかった妹とのハグはこの作品の一つのクライマックス。
そして石川さゆりからの三浦友和は平坦な物語り進行にとてもよく効くアクセント。
Nina Simone最高でした。
ルーティンの日々に心をつかまれる。美しいと思う。時に心がかき乱され...
ホームレスと決めつけられた男
ノイズ
前半は彼の生活を観ていると、自分がいかにノイズまみれに生きているか、ということを痛感した。
わたしだって中学生くらいまでは、音楽と小説を楽しみに、好きなものをじっくり味わいながら生きていて幸せだった。
彼の小説や音楽、写真を楽しんで味わっている姿がとても印象的。
わたしの今はいろいろなことが気になって、無駄にスマホを見てしまうこともあるし、そんなに好きなことじゃないことになんだかんだ時間を使ってしまっている。
自分が良しとすることだけでなく、世間の目、周りからどう思われるか、世の中で良いといわれているものを好きでもないのにやろうとしたりしている。
そんなことを痛感していた。
彼だってノイズだらけの街、渋谷で働いているが、自分のペース、自分で選んだ生活をしている。これは丁寧な暮らし、ともやや違う、ただ彼が彼自身のためにやっている、という感じがとてもいいな、と思った。
ところが中盤から、同僚や、突然現れた姪など、彼の淡々とした穏やかな生活を乱す。
観ていると、どうか彼の生活を邪魔しないでくれ、と思ってしまったが、彼はその時だけ少し怒ったりもすることはあるが、決して変わらない。
人を避けるわけでもなく、関係をつくろうと意気込むのではなく、ただその時のその人と向き合う。
わたしは、木漏れ日の意味もよく知らなかった。監督は日本のことが好きで、木漏れ日からインスピレーションを受けたのかなあ。
台詞も少なく、説明も少ない。
その余白がそれぞれに想像したり、いろんなことが考えられるところが素敵。
最後の表情、笑っているのか泣いているのか、その時々の自分の状況で感じ方が違うのかも。役所広司さん、やっぱりすごいなあ。人生は笑顔になること、泣きたくなることどちらもあって、それでパーフェクトであるってことなのかな。5年、10年置きくらいのスパンでみかえしてみたい。
自分が日々いかに色々詰め込み、誰に向かってかわからないけど充実しているように、みんな、と同じであるようにしているんだなと思った。
もっと自分のペースで生きよう。
かわいいキス
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