「本当に何もない言葉さえ発しない序盤部分が一番心地よかった。」PERFECT DAYS 裸のチェーホフさんの映画レビュー(感想・評価)
本当に何もない言葉さえ発しない序盤部分が一番心地よかった。
何もないを演技した役所広司は凄いなと思った。
ただ、自分がこの映画を観たタイミングとか波長がたまたま合っていただけで、退屈だったって人の感想にも納得出来る。
残念だった点は、平山が実在していてその生活をのぞき見しているような気分でいたのに、突然人の意思が見えてしまうような瞬間がいくつか見受けられた部分。
ラストの影踏みや平山が歌い出すところ、突然の若い娘からの好意等、それらの部分のわざとらしさに制作者の意図が見え透いて、さっきまで生きていた平山が急にお芝居をさせられている役所広司になってしまった。
歌う部分の不自然さについては監督が外国人である為しょうがないのかもしれないが、若い同僚の彼女に好意を持たれるという、おっさんの気持ち悪い願望が透けてしまったのはいただけなかった。
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