「悟らせる、と言う演出の極み」PERFECT DAYS Hironori Skywslkerさんの映画レビュー(感想・評価)
悟らせる、と言う演出の極み
シンプルな生活を送るトイレ清掃員。
ホームレスに向ける眼差しには憧れが滲む。
忙しく生きる現代人が見逃しがちな
小さな美しさを見つけカメラに収める。
映画の中で彼の過去に当てられるライトは仄かだ。
悟らせる、と言う演出の極み。
120分に渡る言葉にできない物語を
ラストシーンで一気に落とし込んだあの演技、
脳裏に焼きつくほど強烈だった。
ヴィムヴェンダース監督と役所広司のタッグ…
映画製作の始まりが東京都の公共トイレを啓蒙する
キャンペーンだと言う点も興味深い。
奇跡を紡ぐようにして生まれた映画だと思った。
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