「日本人役者によるヨーロッパ映画みたい。」PERFECT DAYS のりたまちびさんの映画レビュー(感想・評価)
日本人役者によるヨーロッパ映画みたい。
と、思っていたら、監督がドイツの方なのですね。
テーマがわかりやすい邦画とも、
どんな内容かわかりやすいハリウッド映画とも違う、
観る人によって響くところが変わる映画だと感じた。
事件らしい事件も起こらず、けれど、何か深いメッセージが込められているストーリー、うん、ヨーロッパ的♪
日本の木々の清々しさ、緑を通した光のはかなさ、公衆トイレのとってつけたようなアート感、日本的だ。
この映画、とてもよい化学変化だった。
前半、平山は無口で、ほとんど声を発せず、同僚のタカシのおしゃべりだけが耳に残った。
後半、転がり込んできた姪と話すようになったことをきっかけに、平山の人となりと感情がくっきりとあぶりだされてくる。
見事。
トイレの清掃という仕事に熱心に取り組む平山に、タカシがいうセリフ。
「どうせ、すぐ汚れるのに、なんでそんなに一生懸命掃除するんですか」
平山は、無視もせず答えもせず、黙々と掃除を続ける。
これこそ答えだというように。
明日から、まじめに仕事しようと反省しました(-_-)
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