「perfectルーティン」PERFECT DAYS 印刷局員さんの映画レビュー(感想・評価)
perfectルーティン
かなりイケオジ清掃員はほぼ毎朝おばちゃんの掃き掃除の音で目が覚める。毎朝空を見上げる。たとえ天気が悪くても。そして、お決まりの缶コーヒーで仕事に出かける。そこが白いBOSSのカフェオレで良かった。別にコンビニで黒いボトルでも良いんだけれども。BOSSの文字を確認できたのが第一の収穫。仕事終わりに銭湯行って、行きつけの店で「お帰り」って言われて。この「お帰り」が堪らない。毎夜、本を読んで寝る。夢は記憶の整理。たいてい木漏れ日に包まれるのがオチだったような気がする。休日は全てを洗い流すようにコインランドリーとさゆりママの店へ。なぜさゆり?と思ったが、ギターに乗せたお歌でなるほど。♪ウィスキーがお好きでしょ ではなかったが。最近ブルースに傾倒気味の八代亜紀でも、元々R&Bのアッコさんでもあのシーンは成り立たなかったであろう。まさに配役の妙、である。主人公の平山小父貴のさゆりママへの仄かな思いの表しかたや金髪娘への照れかたとか、姪御さんへの着替えを見てはいけない接し方が中学少年みたいで良い。役所さんだから見ていられる。そうでなければ、寺田心くんが限界であろう。イケオジズの影踏みで泣けたな。ラストの運転中は朝日が眩しくてなのか、かけてる音楽に感動しているのか、泣いているのか笑っているのか。何とも言えない表情してたな。でも、全部なんだろな。