「浅草のミニマリストかと思いきや」PERFECT DAYS ぽよの友達さんの映画レビュー(感想・評価)
浅草のミニマリストかと思いきや
毎日決まった時間に起きて、歯磨きをして、髭整えて、霧吹きをして、着替えて、缶コーヒー買って、仕事に行って、神社で昼飯、終わったら銭湯、居酒屋に行く。
朝起きてすぐ動けるの偉すぎる。
銭湯で顔半分まで浸かってしまうおじさん。
休みの日はコインランドリー、フィルムカメラの現像、古本屋で100円の本を買って、ご飯を食べに行く。
無口でも仕事は丁寧に。雨と木漏れ日と影。
部屋には布団とカセットと本と植物だけ、、、
かと思いきや1階はものが沢山あった。
迷子の子供を助けても親にはばい菌扱いされる。
同僚の若造には大事なカセットを売られそうになる。
それでも悪い顔をしない。
無口だけど、優しい顔を持っている。
感情が読めない。
流石に若造がとんだ時は怒っていたけど。そりゃ当然だ。
姪とはいい関係。
妹とは違う世界を持っている。
みんな違う世界を生きている。
妹とも絶妙な距離感。何があったかは描かれていない。
それでも何かがありそうだった。
木造風呂無しアパートと運転手付き高級車に至るまで。
無邪気に影踏みをするおじさんたち。
繰り返しの毎日でも乱されることもある。
東京の公衆トイレは綺麗だった。
妹に怒鳴られたり、最後死んだりしなくてよかった。
役所広司、渋い。
笑顔が素敵すぎる。可愛すぎる。
自分も繰り返しの毎日でも笑えたらいいな。
仙人みたいに見えない事もない平山も、思いがけない役得にはニヤつき、カセットは泣く泣く売ってしまい、抱擁には動揺を隠せず、ふと感極まってしまう。どこか脆い所が誰にでも有るんだろうなと思いました。