「幸せとは何かを問いかける、アートのような映画」PERFECT DAYS みなもとさんの映画レビュー(感想・評価)
幸せとは何かを問いかける、アートのような映画
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決してセリフが多いわけではない中、日常に溢れる幸せを研ぎ澄まして、感じさせてくれる映画。
役所さんが出てるから見ようと思ったが、役所さんだからこそ完成した映画でもあったと思う。
何も喋らずとも、主人公の感情がわかる。何故か貧相な暮らしをしてるように見えない不思議。日々の暮らしが乱れることが不満。そして、何よりイケおじ。お金がなくても幸せ。
こんな生活を憧れてしまう。
東京というギラついた街の中で、質素な生活を噛み締めている描写をみて、こんな暮らし方もありだよなと新しい発見。
結論ありきでなく、謎を残すような感じも良かった。
また、みたくなる作品。
・なぜ、あの家での一人暮らしが始まったのか?
・妹に言われた言葉の意味は?どういう家族だったのか。
・あのスナックに通うようになった理由
・若者はテープの音楽に何故憧れるのか。軽トラのエンジンを切るときの「ピピピィ」という音が何故心地いいのか(現代へのメッセージ)
spotifyをお店?と聞く言葉からさえも、音楽の価値だったり、メッセージ性を感じる。
映画のもう終わりか、という感情は否定的なものでなく、この心地よい生活をまだ見ていたいという肯定的な感情だった。でもそれは、自分自身の生活から見出すものなのかも。
思わず、帰りにはハイボールを買ってしまった。
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