「どっちに行くの?」PERFECT DAYS またぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
どっちに行くの?
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美しい映画。予告編で見られる、シンプルな生活を過ごす男の満足感という面が基本にあるのだが、短期間を切り取ったと思われる映画の中、同僚の恋・姪の家出・スナックのママとその元夫など、いくつもの非日常的ともいえるドラマチックな要素が盛り込まれていたことで、自分の評価もどこを見ていいのか不安になりぶれてしまった。
主役はトイレ清掃員。その毎日は美しくもあり、ああ、こういう生き方もありかなあとも思わせる。一階の物置部屋にはゴルフバッグなどもあり、また妹との会話からも、かつては一般的なサラリーマンだったのかもしれない。極端に無口ながら、後々しゃべれば普通にしゃべれることがわかる。選択肢がなく今の生活に至ったということではなく、何かの原因があって今の生活を選んだ、ということなのだろう。
役所広司は当然のようにいいのだが、ラストの長いアップでの表情が移り変わる前の笑顔はもう少し抑えた方が良かったかな。石川さゆりの歌が聞けて良かったし、三浦友和とのハグは、ホリプロ同僚の山口百恵との関係を想起させる。。これは監督想定外だろう(笑)
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