「少し切ないけど平凡な日常が一番大事」PERFECT DAYS リボンさんの映画レビュー(感想・評価)
少し切ないけど平凡な日常が一番大事
役所広司さんならとにかく見ようと思い鑑賞。
ただ、凄いドラマチックな展開もアクションもスリルもサスペンスも物凄いメッセージや問いかけとかがあるわけでなく、
もしかしたら見る人によっては途中で寝ちゃうことはあるかも、っていう「日常を映しただけ」のシンプルな映像なので、娯楽という面を期待して見に行くと退屈かもしれません。
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ただ、何気ない日常のほんの些細な出来事達を愛でていられたらきっとこうやってそれなりに幸せ。。なんだろうな、と思いました。
今の仕事が何故清掃に至ったのかはわからないし、家族とは疎遠気味のようだし(妹は運転手付きの車で来て金持ちそう。。家族間のギャップが(汗))
公園で子どもを助けてあげても、繋いでいた子どもの手を母親にさも清掃員の手は汚れていると言わんばかりに拭かれてしまうという。。まず先に保護してくれたお礼、親なのに言わないの?少なくとも本人の目の前でそんなあからさまに子どもの手を拭くか?と思い切なくなりましたが、
でも一応ちゃんとクルマも所持して生活が出来てる。お風呂や洗濯機は無いけど近くの銭湯やコインランドリー行ってるし、行きつけの飲み屋さん、小料理屋さん、古本屋さんとかも行けてる。
戦争とかで日々の暮らしがままならない訳じゃない。
草木を育てるささやかな楽しみもある。
ありふれた日常がそれなりに幸せ。
いつものルーティンで生活して、たまーにイレギュラー(突然姪っ子が家出してくるとか)があったらそれもいっそのこと愉しむ。
最後の長い間、運転中の役所広司さんの、
笑ってるような
泣いてるような表情が印象的な、
なんとも不思議な映画でした。