「理不尽!」エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命 三毛猫泣太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
理不尽!
だから宗教は信じないのよ!と思わせるお手本のような話。全然関係ないけど直前に見た悪い子バビーの最後の方で世界の宗教をものすごい単純化して説明してたのは秀逸だったな。実際それくらいしょうもなくて単純なことで争ってるんだよねー。さてそれが実話だとしてもこれは映画です。薄ぼんやりと事実を並べてもダメなんだよ。社会の受け止め方とか家族の活動とかを描きたいのかと思いきや、途中からパタっと家族が出てこなくなって、あっという間に10年後みたいな乱暴な流れのあとにすっかりカトリックへ帰属しちゃったエドガルドくん、おいおい社会側を描かないなら心情を描きなさいよ、中途半端な教皇の罪悪感感じてなくはないんです描写とか、何もかもが薄ぼんやり。題材は強烈なんだからどこかに焦点絞って描けばよかったんじゃないかしら。とにかく薄ぼんやり進んで折れるように終わった映画。イタリア映画の現在地だなこれは。
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