「ただただ息子が可哀想。」落下の解剖学 こたーさんの映画レビュー(感想・評価)
ただただ息子が可哀想。
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パパの事故の後、悲しみに浸る間もなく裁判の現場検証、証言台にまで立つことに。裁判の傍聴を決めたのは彼だが、それにしてもあの壮絶な夫婦喧嘩の録音を聞くハメになるとは、子どもの気持ちになると本当に不憫でならない。
開幕からミステリー路線での話かと思ったが、裁判の模様と家族達のヒューマンドラマがメインだったとは。
人物の表情をあえて映さないなどカメラワークが秀逸。
事実や曖昧な証言、夫婦の人柄がわかる出来事を小出しにすることで、事故なのか、他殺なのか、何回も手のひら返しで怪しんでしまう脚本の妙。事実を解き明かすのではなく、あえてわからない上で行う選択や、裁判の模様がテーマでとても面白い。
ダニエルの拙いピアノでさえ物語の雰囲気に絶妙に合っていた。
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