「落下→夫婦→家族with犬の解剖学へ」落下の解剖学 ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
落下→夫婦→家族with犬の解剖学へ
アカデミー賞脚本賞受賞も納得の出来!
実に巧妙に描かれている事件を掘り下げていく(解剖していく)と
夫婦→家族with犬の複雑に絡んだ問題に行きつき
何が事実で真実なのか!?がよくわからなくなるんですね。
どうとでも取れてしまう事件の真相。
パンフレット記載の監督談話によると、
「回想シーンは使わないと決めていた」とのこと。
後半で息子ダニエルが回想しているのは一体何なのか!?
そう、ダニエルの心象風景であり事実とは異なるということなのだと。
鑑賞後に、この事件の真相はあれこれ自分で考えている時間が豊潤に感じられ
これぞ映画の楽しみだと思いました。
それにしても主演のザンドラ・ヒュラーの演技が凄すぎる!
特に旦那との会話シーンは表情含め必見です。
それから、犬の演技もすごいです。もう驚きましたね。
上映時間が2時間半くらいですが、全く長いとは感じませんでした。
最後まで一気に鑑賞できてしまう、やはり脚本が秀逸ということなのだろうと
実感しました。
サスペンスとかノワールものとか、アカデミー賞が絡まないときっと見なかった作品、しかも全日空の空路じゃないと字幕で見られなかったから、言葉が変わったら確実に理解不能でしたーwww😂見られてよかったです。
uzさん、ありがとうございます。おっしゃる通り、真相は藪の中なんですよね。それがイイところだと思います。自分なりの答えは胸に抱きつつ余韻に浸る映画ですね。
監督、そんなことを明言されてたのですね。
ご指摘されてるダニエルの回想で、リップシンクが完璧だったのはやはりそういうことですか。
ただそれが偽証なのかどうかはまた別の話で、やはり真相は藪の中…
お主ナトゥはご存じか2世さん、私もパンフを読むまでは気づきませんでした!
夫婦の口論の記録音声はある意味物証、ダニエルの記憶の映像化は、あくまでもダニエルの記憶ということなのですね。
talismanさん、ありがとうございます!正直、ここまで面白い作品とは思っていなくて(期待もそこまでしておらず)、会話劇の素晴らしさにグイグイ引き込まれていました。法廷での検事の演技も素晴らしかったですね。想像と仮説だけで裁判が進むフランスって怖い国だなぁと思いました(笑)