「落ちなし」落下の解剖学 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
落ちなし
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予告編ではあまり食指が動かなかったのだが、法廷物という噂を聞いて、見たくなった次第。
ふたを開けてみたら結構ガチガチの裁判劇で、それはよしとするのだが、全体に殺伐としている。法廷シーンもさることながら、回想シーンの夫婦喧嘩などいたたまれない。
法廷ミステリーとあらば終盤快刀乱麻を断つ“finishing stroke”を期待してしまうが、何だか茫洋として終わってしまう。クリス・ペプラー似の弁護士もさして活躍するわけでもないし。ミステリーにおいて、盲目の登場人物は (「Yの悲劇」のように)通例そのことが事件の解明に重要な要素となるものだが、本作はさにあらず。
いくら検証のためとは言え、犬に薬物を過剰摂取させるのはアカンと思う。
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