枯れ葉のレビュー・感想・評価
全188件中、101~120件目を表示
めぐりあい
二人の内面に触れることができる素敵な作品
ロシアがウクライナに侵攻してます!
まさにカウリスマキ。中年の肉体労働者とスーパーの店員(途中から工員に転職)の恋。ラジオから聞こえてくるニュースはロシアのウクライナ進攻(執拗に繰り返し繰り返し流される。もしかしてフィンランド人カウリスマキはこれをやりたくてこの映像を撮った?)。流れてくる音楽や映像のなかで映される映画(ポスター)が今じゃない、1960年代?アンサが自宅で過ごす様子を映す画像はまるでエドワード・ホッパーの絵画のよう(無機質で古臭くて-50年代?-僕にはとても心地よいわけです)。ストーリーは極めてシンプルで(アル中男なんてあり得ないという人には拒絶だろうけど)底辺で足掻く男と女のハッピーエンドな恋愛。ぐっときました。これまで観たカウリスマキの映画のなかで一番好きかも。
寒そうな空気感でした
久しぶりのアキ・カウリスマキ監督映画。「レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ」以来、大ファンになっていました。81分という短さもいいですよね。
登場人物がみんな無表情なのが可笑しいし、カラオケバーのMCが老婦人だったり、美声自慢の友達がめっちゃ歌下手だったり、ずっと可笑しかったです。
でも、アルコールガバガバとタバコプカプカ、これって20年くらい前?と思ったら、ウクライナ戦争を伝えるラジオに「えっ⁉︎令和?」となりました。工事現場でタバコ吸ったりアルコール入れて重機操作は絶対ダメでしょうと、安全管理の仕事をしていたから、ここは笑えなかったな。
それに、食事に呼ばれて「お酒はこれだけ?」「ベッドが狭い」くらいしか発語せず、アルコール依存を指摘されると黙って出て行くなんてなぁ。少ないセリフでも、もっと可愛いげのあることを言ってくれないと応援する気にはなれなかったです。女友達の意見には大いに同意しました。
でも、映画館(名画座?)のポスター、デートで観た映画、電話番号を書いたメモを失くすエピソード、ロッカー室の綺麗な色のコート、レトロ感満載のラジオ、ラジオから流れる音楽、めっちゃ可愛いワンコ、路面電車など、寒そうな空気感含めて好きでした。
ラストシーンは、チャップリンの遺作(?)と同じだったような(遠い曖昧な記憶で確かすみません)。
ほんのり良い
初カウリスマキでフィンランド映画はほぼ初見。
ヘルシンキの労働階級ってこんなに貧しいのかとひたすら驚き。建物やら機械やらカラオケバーやらやたら古びている。
情報ソースがラジオで、アンサはパソコンもスマホも持ってないとは。ウクライナ紛争のニュースがなければ完全に昭和の時代?と思ってしまう。
ホラッパもその日暮らしでお金ないのにタバコと酒の消費はすごい。吸い殻バカスカ捨てる姿も気になってしまう細かい日本人…
アンサとホラッパはお互い気になるけど、名前も知らず、スマホもお互い使わないので無駄にすれ違い激しく、「君の名は」(佐田啓二岸恵子)か!と叫んでしまいそうな昭和感。
登場人物はみんな無表情だが、ときおりボソッと吐く冗談に一寸笑う。ホラッパの友人のセリフがいちいち可笑しかった。
アンサが野良犬を引き取って暮らし始めてから、彼女の優しさが垣間見えて、ストーリーに血が通ってきたような印象。
(ところで使ったお皿をキッチンの下の袋扉みたいな所に突っ込んでたがあれはどうなるの?)
ホラッパは踏んだり蹴ったりの人生だがエンディングには少しだけ明るい未来が見えてきて、応援したくなった。
無表情+寡黙な登場人物と、ある種淡白なストーリーの合間を縫って奏でられる音楽は多種多様且つ雄弁で、豊かな彩りを添えている。竹田の子守唄が、流れてきたのには驚いた。
全体としてすごく心を動かされるわけでもないが、観て良かったとほんのり思わせる作品だった。
「名前は?」「チャップリン」「ワンッ!」
つつましく、たくましく
小さな幸福の時間が過ごせたと感じられる
枯れ葉よ
ようやく出会えたささやかな幸せ
希望を見失っても絶望はしない。なぜならそのに光は差すから。ラジオか...
いつものやつ
よくこんなつまらない内容のないような貧乏くさいもの延々と作っているよな〜と
だけど画面に惹かれるセンスが鏤められていて、いやセンスの塊とわかるんだけどね
これがくせになっちゃって面白がってハマってる人はあたしだけじゃないんだなと満員の観客席で薄笑い
あ、初めてアキ・カウリスマキ観たのもここジャックアンドベティだった…「ルアーブルの靴みがき」
アキカウリスマキにしたら朝飯前みたいなシンプルな中年のロマンスなんだけどね
ではどうして彼が引退を撤回してまでこのシンプルなひと作品をサクッと作ったのかをはたと考えた
それはロシアがウクライナに対してあってはならない戦いを仕掛けたことを記しておかなければという使命だったのではないかな…
今回の1番のツボはデートの映画が「デッド・ドント・ダイ」だったことwww
あと「妹です・・・・宗教上の」のセリフwwwそして彼女が着ていた水色のコート
お正月に『パーフェクト・デイズ』とこの作品を続けて観たんだけど
どちらも大好きな監督であり
日本人の心情をよくご存じの本当に素敵なふた作品でした♡
自分には合わなかった感じの作品。 本年度ベスト級。
評価も高いし集客も多目。
本作の監督の作品ははじめて観たけど全く自分に合わず。
というか素直過ぎるストーリーに満足度は低め。
生意気なレビューで申し訳ありませんm(._.)m
良作を彷彿とさせる美しい映像は素晴らしかった。
捻りの無いストーリーに感動も共感も無し。
コメディ映画の認識で鑑賞するも、そんな雰囲気も無かった。
お酒を飲みながら仕事をする男。
理不尽な理由でスーパーを外国され仕事を転々とする女。
こんな2人のラブストーリー。
なんの捻りも無いストーリーはストレスフリーなんだけど、何だか物足りない(笑)
だけど映像は一級品って感じ。
映像や音で何が起こるのかが解りやすい親切設計。
かなり古くさい映像なんだけど、ラジオから流れるウクライナ情勢のニュースが不思議な感じ。
本作の監督の事を詳しく調べたくなった。
ラストシーン。
歩く速度がちょっと早くね?
と思ってしまいました( ´∀`)
人生のハーフタイムぐらいの男女、 いちど出会って惹かれるものの、な...
上着を貸してくれ。大事な会合があるんだ。
アル中男とレジ打ち女性のラブストーリー
労働者でも恋愛したっていいじゃない!
ヘルシンキの片隅でひっそり労働の日々を過ごす男女。少し昔の日本なら、絶望自動車工場やヨイトマケの唄の世界。昔ユーミンが「商業学校に通っているような人には聴いてほしくないない」と言ったとか言ってないとか、、、とにかくそんな一見絶望的な世界の片隅に歌と恋愛という素晴らしい花を添えるのがカウリスマキの極上の技。この世は絶望的だけど絶望する必要はない、なぜなら人生はドラマのように素晴らしいという優しいメッセージにあふれています。
個人的には主人公と友人のやり取り「なぜ酒を飲む?憂鬱だから。なぜ憂鬱なの?酒を飲むから」は身につまされます。あと挿入歌のスパイス・ガールズの曲がこの映画にピッタリはまっていて素敵です。
何度でも観る価値がある映画だと思います。
全188件中、101~120件目を表示