「鋳型でできたブタより劣る生き物」枯れ葉 あしたさんの映画レビュー(感想・評価)
鋳型でできたブタより劣る生き物
そんな量産型な男たち(フィンランドも日本も同じですね)を、厳しくもWカップでフィンランドが決勝に進んでブラジルと戦うことになるファンタジーの世界で救ってみせる、素晴らしい映画でした。
いい年したおじさんおばさんがもじもじしながら距離を縮めて、良くなろうと決意する瞬間、生活を淡々と送る強い意志、よく考えるとどうして映画になるのか?と思うようなことがしっかりと映画になっていて、とても幸せな時間でした。
アキ・カウリスマキ作品の中で携帯電話が出てくるのは新鮮?で、まぁささいな小道具にしか過ぎず、待つ時間の切なさ、会う瞬間の愛おしさが何よりも代え難いものだと改めて描かれていました。
ロシアとウクライナの戦争は隣国フィンランドでは日本にいる我々とは比較してないくらい切実なものであろうし、その中で生活をする、自暴自棄にならないでいこう、と強い意志も感じました。
素晴らしい。
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