「オーストリア併合前夜 のんきな上流階級」ナチスに仕掛けたチェスゲーム bionさんの映画レビュー(感想・評価)
オーストリア併合前夜 のんきな上流階級
ナチスによるオーストリア併合前夜の緊迫したウィーンの様子から物語が始まる。
労働者階級や若者はヒットラーに共鳴して併合を後押しする活動をしている。それに引き換え、主人公たちが属する上流階級は、一時的な騒乱とたかを括り、舞踏会を取りやめたりはしない。
物語自体は、盛り上がりにかける。ヨーゼフの船旅とメトロ・ポールホテルでのナチスによる拷問が交互になるのはいいとしても、早々と幻覚シーンがあったりして、先が見えてしまう。
囲碁だろうとチェスだろうと、本だけで強くなるなんてことはない。他人との対局に勝る上達方法はない。
だから、ヨーゼフが元々チェスが好きで、監禁中に己を修練したっていうストーリーにしないと自分は乗れない。
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