「重たく分厚い壁」アシスタント 撃たれる前に撃てさんの映画レビュー(感想・評価)
重たく分厚い壁
クリックして本文を読む
登場人物は1人を除いて基本的にはいい人。極端な人はいない。しかし誰もが無機質。自分の手が届く範囲の事に誠実に生きている。だから主人公の様に次のステップのために手を伸ばした人が分厚い壁にぶち当たる。
それは絶対権力者の問題であることは間違いないが、それ以上に長い間培われてきた構造の流れに向き合うことを放棄してどんどん無機質になっていってしまう。
最後に主人公は父親と電話する。父親は暖かく優しい言葉をかけるが、父親もかつてはその大きな構造の中で身を置いていたことに娘は気付いてしまい何も語らず静かに1日が終わる。
本当に向き合わないといけないのは人なのか、それ以外の何かなのか結論は観客に委ねられる。
顔が見えない会長は不気味さを増幅させる。
コメントする