「男がクズすぎてあの程度の反省で ラストで救われるのが絶対許せない」幸せのイタリアーノ ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
男がクズすぎてあの程度の反省で ラストで救われるのが絶対許せない
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フランス映画「パリ、嘘つきな恋」(鑑賞済、おしゃれだった、感動した)のイタリア版リメイク。
プレイボーイの男がふとしたきっかけで、車いすの障がい者に間違われ、同じく車いすの女性と恋に落ちる。
男は、健常者であることを隠して光彩を続けるが、果たしてこの恋の行方は?
男がアグレッシブで、女を落としてやることしか考えてないクズ。
冒頭から露骨な表現ででやりまくる。
こんな男が、嘘をついて車いす女性を、仲間との賭けに勝つためだけで落とそうとする。
オリジナル版では、男の下劣な下心というストーリーの欠点を、お洒落な感じとユーモアで上手くかわしていて、最後はマラソン大会で男を追い詰めて、反省したあとに救いがあり、感動的に終わる。
しかし、イタリア版は、いかにもステレオタイプのイタリアの男女。
男は金持ちで派手なプレイボーイ。
女はグラマラスな美女で、金と地位があるプレイボーイが好き。
男女ともにオリジナルより年が若いからより生々しい。
男の母親も父親も激しい恋に生きたらしい。
女の祖母もはっきりしたシビアなキャラクター。
最後も、「いつものジョギング」で激しく動悸息切れしたところに、女が現れる。
最悪の嘘も、それだけで許されてしまう。
国民性の違いだろうか。
昔ながらの男中心の都合の良い話になってしまった。
男がクズすぎてあの程度の反省で、ラストで救われるのが絶対許せない。
イタリア女性はこれでいいのだろうか。
結局、感動したオリジナル・フランス版の、微妙なさじ加減の上手さが際立った。
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