「キアラには幸せになってほしいと願います」幸せのイタリアーノ たつのこさんの映画レビュー(感想・評価)
キアラには幸せになってほしいと願います
プレイボーイでもいい。でもジャンニには誠実さを感じないんです。
大きな会社の社長さんで地位もお金もあるんでしょうが、女性を口説くためなら手段を選ばず、健常者なのに車椅子に乗って障害者の振りするなんて最低。人としていかがなものかと思うのです。こんな男が会社を経営してるのが不思議です。契約社員の女の子可哀そうでした。
対してキアラは障害者であってもテニスを楽しみながらヴァイオリニストとして力強く生きている芯のある美しい女性です。
自身の障害を受け入れて前向きに生きるキアラですが、ただ障害者ゆえに女性として見てもらえないと言う悲しみを抱いています。
ダメ男のジャンニですがいい所はありました。それはキアラが例え障害者であってもきちんと女性として向き合い、そしてその魅力に気付いた所です。
最初は妹目当てで始めた偽装障害者のジャンニもキアラが気になって仕方ない。
キアラも自分のことを女として見てくれるジャンニに惹かれて行く。
でもキアラはお見通しです。ジャンニが健常者である事を。だって自分が障害者だから。
見てるこっちだってあんな下手糞な車椅子の扱いでは分かりますよね。
キアラとの出会いで自分の知らなかった世界を経験したジャンニも少しずつ変わってきましたね。本当の愛を知った彼の周囲への思いやりなど以前では考えられないことです。
こうなったら仕方ありません。生まれ変わったジャンニにキアラを大切にしてもらいましょう。
そして幸せになってもらいましょう。
キアラが選んだ男です。きっともう大丈夫。
キアラ役のミリアム・レオーネさん美しかったです。
秘書役のバネッサ・スカレーラさん、ユニークなキャラがおかしかったです。
真実の愛に気づかせてくれて、笑って泣ける映画でした。
いい映画を見ました