「良い点も悪い点も。」アイドルマスター シャイニーカラーズ 第1章 faiさんの映画レビュー(感想・評価)
良い点も悪い点も。
全体的な感想としては新規に優しくないアニメだったと感じた。一方で確実に楽しめる部分もある作品にはなっていたと思う。構成に関しては、導入の1話とそ各ユニットそれぞれに焦点を当てた話が3話の計4話という構成になっている。
特筆すべきよい点については予想よりもCGアニメの質が良かったことや、劇半BGM単体で見たときに質が高いなどがあげられる。アンティーカのMVや放クラのライブシーンなどはできが非常に良く、見に行った甲斐があると感じるものになっていた。
一方で、よくなかった点は個人的には多くあった。まず第一にストーリー構成が単調ということである。ここに関してはまだ第1章であるため今後よくなる可能性もあるが、現時点では単調という評価になる。
具体的には、各ユニット回が毎度「お仕事を受ける→トラブル発生→何とか解決→ED」というテンプレートに乗っかっていることなどがあげられる。また、2,3,4話と全て独立したユニットの話がメインになるため、物語全体の流れが読みづらくなっている。特に3話のアルストロメリアがメインとなる回では、その話単体で見ても展開の理解に苦しむ内容となっており残念だった。
そのほかにも残念だったポイントは以下のとおりである。
・ユニット回にも焦点が当たっていない別のユニットの描写が挿入されていることで視点の変更が多くなりストレスだった。
・エモい劇半とストーリーがマッチしていない箇所があった。
・各ユニット回中の挿入歌とEDが同一であるため聞き飽きてしまう節がある。楽曲が足りないわけでもないのだから別の曲でもいいのではないかと思ってしまった。
・登場人物が多数登場する会話シーンにおいて、しゃべるキャラクターが中心に来るようにカメラが頻繁に移動するため、目が疲れ違和感があった。もう少しカメラアングルを工夫できなかったのだろうか。
・各話のタイトルのフォントや演出がチープ。
・なぜか劇場での一挙上映なのに各話の最初に「これまでのシャイニーカラーズ」という振り返りパートが存在する。2分前まで見ていたお話を忘れる奴がいるのだろうか?。バラエティー番組のCM明けを彷彿とさせた。
・CG単体では高品質だが、モブキャラのCGと主要キャラのCGとの差に違和感を感じた。
総評
全体的にシャイニーカラーズの空気感の表現や小ネタなどがきちんとあり、ファンムービーとして良い出来だったと思う。しかし、掴みやストーリーの弱さからアニメとして見たときに見続けたいと思う人が多いと思えない内容だった。昨今質の高いアニメが多く存在している中で(同じアイマスアニメとして見てもミリオンライブのほうが格段にわかりやすく良い内容だった。)、厳しい戦いになりそうだと感じた。