「磨き抜かれたクオリティ」映画 窓ぎわのトットちゃん アプロさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5磨き抜かれたクオリティ

2023年12月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

アニメーション、美術、音楽、脚本、演出すべてが高次元。予想に反して、クオリティでぶん殴ってくるタイプの映画だった。

小児麻痺の子供の動き、ADHDの子供のおしゃべりなど、綿密で繊細なリサーチがあったことは明らかで、スタッフの誠実さにも感銘を受けた。

ファンタジーとリアルを自由に往き来する演出が見事で、お互いを引き立たせていた。プールに入った瞬間の大空を駆け巡るような万能感、雨に濡れた街でのキラキラしたダンス、ヒヨコの死骸、棺の中の少年の死に顔、次々と街に吸い込まれる焼夷弾。幸せも哀しみも容赦なく描ききる凄いショットがたくさんあった。

誰にでもお勧めできる傑作。

あげ玉