丸木位里 丸木俊 沖縄戦の図 全14部のレビュー・感想・評価
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「水墨」と「画」ちょうどいい塩梅♥️
「戦さに巻き込まれた かわいそうな我が子よ 知らない土地で 命を散らしてしまった」
「僕は軍人大好きよ 今に大人になったなら 勲章つけて剣下げて お馬に乗ってハイドウドウ」で、剣を向けられる。
丸木夫妻は「私達はヤマトンチュとして琉球の人達に謝罪する」と言った。
絶滅危惧種ヤマトンチュの我が亡父は酔うと戦陣訓を口ずさんでいた。
「生きて虜囚の辱めを受けず 死して
罪過の汚名を残す事なかれ」ガキの僕は直ぐに覚えた。親父が褒めてくれた。
「沖縄戦の図」を見て思った事。
俵屋宗達の「風神雷神図屏風」長谷川等伯「松林図屏風」円山応挙『雪松図屏風』藤田嗣治の「アッツ島玉砕」を思い起こせた。
館長にその話をする事ができた。
2025年5/11に佐喜眞美術館へ伺った。
今回、「ベトナム解放記念50周年」をサイゴンで味わい。
一方、ヤマトンチュのお祭りであった「海洋博物館50周年」を祝いに琉球に来た。
そこで
物凄い絵に出会えた。
「絵の中で死者は語り続ける。芸術は記憶を未来へ手渡して行く」
二人は6年かけて、場所もテーマの様々な沖縄戦の図、全14部を描いていった。
先日、佐喜眞美術館で壁一面の大きな沖縄戦の図を見た。見た、という表現よりも、目の当たりにした、と言った方が適切かもしれない。結局沖縄は、沖縄人は、明治からこのかた日本人だと言われながらも、日本人扱いされてこなかった。朝鮮人と同じようによその国の人間としか見られていなかった。だから、米軍上陸という切迫した状況の中で、これほど残忍な扱いを受けたのだ。その事実に懐疑的な人は、この絵をこの美術館で見るといい。自分が沖縄の地でこの絵を見ているときの感情を素直に受け止めるといい。この美術館が、普天間基地に突き刺すような立地であることの意味をかみしめるといい。そして自分の心が落ち着いたとき、この時沖縄で起こったリアルを実感したあと、この絵が架けてある壁の反対側の壁にずらりと並んだ老人たちの顔写真をみるといい。彼ら彼女らの訴えかける真剣なまなざしを。当事者たちの叫び声が、どこかから聞こえてくるだろう。
絵の意味や制作過程がよくわかる
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