ザ・スパイ　エージェント・ウルトラのレビュー・感想・評価

香港映画なの？

１９７０年代、まだ英国統治下だった香港が舞台、麻薬マフィアが暗躍し汚職警官も蔓延って無法状態、実際に危機感を持った英国政府は政府や警察などに見られる風土的な腐敗を是正すべく1974年に独立的な公的機関「香港廉政公署、英語名 ICAC (Independent Commission Against Corruption) 」を設立している。
主人公メイクイはICACの女潜入捜査官、２番手のマフィアのハンの組織に潜入しマフィア撲滅に暗躍することになる。
邦題はヒットした「エージェントウルトラ（2015）」の勝手便乗、原題は老坂娘２（ボスの女２）、英語名はQUEEN OF TRIADS２（三合会の女王２）、三合会とは香港を拠点とする犯罪組織の総称。QUEEN OF TRIADS（2017）、QUEEN OF TRIADS２（本作）、QUEEN OF TRIADS３（2023）とシリーズ化しているようです。
冒頭から入浴中のヒロインを覆面の集団が襲います、なんとICACの実技テストということでしたが、まるでアメリカのB級映画もどき、ストーリーも潜入捜査官ものとしては月並みでしょうかね、ただ、戦前の三合会は反清的秘密結社であり、会員間に道徳的規範を守らせるような立派な人物もいたそうなので、ハンをそれ風に描いたところが香港らしいのでしょう。