「6500万年前被りやめて」65 シックスティ・ファイブ サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
6500万年前被りやめて
6500万年前・・・というテロップが出てきて、「映画泥棒も無くいきなりスタート!?」と思っていたら、「MEG ザ・モンスター2」の予告でした。やめて?同じテーマを掲げるの?しかも、恐竜て。見にきてんのに、予告流れてるのかと思ったよ。
そんなことはどうでもよくて。
評価がそこまで良くないし、SFものということもあって期待していなかったんだけど、思った何倍もよく出来ていて面白かった。確かに、この設定にしてはスケールは小さいけど、抑えるところは抑えていたし、ぶっ飛んだ導入だけど王道なストーリーでしっかり感動できた。あまりこういう映画は得意じゃないけど、シンプルでもこんな風に見せてくれたら楽しめるね。
アダム・ドライバー、私大好きな俳優なんですけど、今回もめちゃくちゃ良かった。確かに言われてみれば異星人感(?)謎にあるし、今までにない役柄(性格も含めて)だけど、ハマっていました。宇宙船を操縦したり操作したり、勇敢に恐竜に立ち向かったりとクズ男な過去作からは想像できないカッコイイシーンがある一方で、クスッと笑えるおっちょこちょいなシーンもあって、いいキャラしてました。
6500万年前の地球で〜という設定もすごく好きで面白かったんだけど、なんと言っても、もう1人の主人公・コアとの会話がこの映画の見どころ。全く知らない土地で、全く知らない9歳ほどの女の子と、言語の壁を抱えながらも〈山〉へと登る。そんな中で生まれる絆にグッとくるし、とあるセリフやシーンに涙がこぼれそうになる。もっとエピソードを増やせば更に感動できただろうけど、やっぱり自分はこういう状況に弱い。
造形おじさん(勝手に命名)こと、サム・ライミがプロデューサーに入っているから、恐竜のCGやら宇宙船のフォルムが活かしている。しかも、「クワイエット・プレイス」の監督だから、終始緊張感がある。パニックホラーっぽいテイストで物語を進めていくから、少々無理のあるストーリーでも飽きずに楽しめる。好き嫌いは相当別れそうだけど、アダム・ドライバーの活躍もあって私はかなりタイプな映画でした。
お金を叩いていないからこそ、面白いんだと思うな。これがジュラシックパーク並に予算があったら、それこそ有り触れた映画になるだろうし。限られた予算の中で、アイデアを出しながら作り上げるスタイル。ハリウッドやアカデミーよりも、こういう作品をもっとみたいな。
今晩は。
”お金を叩いていないからこそ、面白いんだと思うな。これがジュラシックパーク並に予算があったら、それこそ有り触れた映画になるだろうし。限られた予算の中で、アイデアを出しながら作り上げるスタイル。ハリウッドやアカデミーよりも、こういう作品をもっとみたいな。”
全く文句なしに共感です。製作費も勿論大切だけれども、ワンアイディアで作られた名作限りなしですね。「ジョーズ」「衝突」「SAW」・・。
では又。返信は不要ですよ。