釜石ラーメン物語のレビュー・感想・評価
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母親の味を復活させるため姉妹の奮闘記
妻が予告を見てこの映画を見たいと言ったので一緒に鑑賞。
物語の舞台は、岩手県釜石市のラーメン店「小川食堂」。東日本大震災で、お店を切り盛りしていた母親が行方不明になり、残された父親と次女が店を守っていたが、お客の入りはイマイチだった。
そんなある日、3年前に家を飛び出し音信不通になっていた長女が突然戻ってきて、妹が作るラーメンにダメ出しをし店を畳もうと言い出し、そこから街の人も巻き込んでのドタバタ劇が始まるというもの。
残念だったのが、長女役の井桁弘恵さんの演技が大げさ過ぎて、内容が入ってこないというのが正直な感想だった。不良役だったから、仕方がないのかもしれませんが…。
他の方も言っていましたが、母親が作っていたラーメンの味を再現する難しさ、調味料が分かったからといって簡単に再現できるものでもないので、そういう点が簡単に省略されているので、物語の内容が薄く感じてしまったのかとも思ってしまった。
ただ、田舎独特の人情というか人と人との繋がりについては、お店の人と常連客の絆の深さという視点で上手く表現されていて、昭和にあった人情の良さを感じられたのは良かったかなと思う。
ガチンコラーメン道とはちょっと違う。
「えっ?ラーメンってそんなんでいいの?」が、観終えた時の素直な感想でした。
いくら幼少の頃から母親の仕事を見慣れていたり、秘伝の麺や醤油を得たとしても、伝統のラーメンってあんな簡単に作れるの?って思っちゃったの。
割とよく聞くフレーズだけど、寿司職人が一人前になる過程は、洗い場1年→飯炊き、玉子3年→巻物、軍艦5年→握り9年みたいな。私の大ッ嫌いなホリエモンはそれを真っ向から叩き斬っていましたけれど。
でね、一人前のラーメン職人になるのも、いばらの道なのかな?と思って調べてみたの。
そうすると「数カ月から1年程が目安になるでしょう」「一部では、ラーメン屋には修行がいらないという考えもあります」だって!マジか!?
『ガチンコラーメン道』での、ラーメンの鬼こと佐野実師匠の元で地獄の苦闘をした今泉新一郎さんの修行は何やったんや!と、思ったね。(なんじゃそりゃ!の方々の方が多いですよね。“3期生の狂犬・竹中”とかも・笑)
姉妹が特訓&苦闘したのは湯切りくらいだったじゃないですか。そんなんでいいの?
マリリンの件もなんだか出来過ぎのように思えて。
このお話に期待してたのって『タンポポ』のような萎び切ったラーメン屋の再建のお話だったの。
でも、この作品で語るべきはそこジャナイ!んですよね、きっと。
あの震災の爪痕の残る街での家族再生の物語のお話ですよね。
ただそれも中途半端に感じたかな?
キャスティングが悪いとまでは言わないけれど、キャラクターが全員知らない俳優さんばかりなんだもの。だからね、終始画面が不安定に見えてたの。
どこか要所で“ビシっ”と画面を引き締める有名どころの俳優さんが一人くらいはいてもよかったって思ったの。
前回の『日本誕生』の反省から、今回は“ビシっ”とコンパクトにまとめてみました。
修行がなんちゃらとかガチンコが、どーのこーのの件を除けば300文字でやっつけられる程度で済んでいたんですが。
最悪
東日本大震災をネタにやっつけで作ったような映画になってる。ストーリーが薄いし人物像の作り込みも高校生レベル以下。制作費が少ないからこの程度しか作れませんでしたといいたいのか、そもそもこの程度の脚本しか書けなかったのか、残念すぎる。
主人公の人選が間違っている。井桁氏が悪いのではない。透明感のある子を持ってきてはいけないのに、素人が人選したのかと思うほどの人選ミス。ストーリーを書き直さないでこのまま作り直すのであればせめてゆうちゃみくらいの人をセッティングしないとしっくりこない。井桁は透明感がありすぎるためミスマッチ以外の何者でもない。予算ありきで作った感が否めない。文句言わないから予算内に収めてくださいという雰囲気で作られた感この上なく、震災をネタにこういうものを作らないでほしい。せめて、脚本家に意見言えるスタッフを迎えるくらいの力量を監督、脚本家に切に望む。監督、脚本家は本当に震災の辛さを分かった上で作っているのか怒りを込めて批評する。
なかなか面白く観れました
肝心なところが
①主人公は女性 ②舞台は地方都市 ③嫌な奴がでてこない ④話は平坦でいい
こんな日本映画は観たくなってしまいます。今作も、こんなのあったんだと思って観ました。
うーん、普通に終わってしまいました。もうちょっと感動したかったです(震災が描かれると、いつも辛いです)。悪くはないんですけど。今関監督、調べてみたら一本も観てなかったです。失礼しましたと言う感じです。
ヒロインの二人も初めてでした。井桁弘恵さんはどこかで聞いたなと思ってましたが、それはわたしがイバタジュリさんとの勘違いと判明、仮面ライダーに詳しくないので全くの初見でした。(ちなみに仮面ライダーはアギレラ様しか知りません)これ、流れを総合すると、彼女の役は2011年で高校卒業だから、30歳くらいですよね。ちょっと無理があったような。別の作品で、再会したいです。
今どきなんでネットを絡めたストーリーになるんですね。少し前なら、地域のお祭でライバル店と対決するとか、風来坊みたいな料理人にお墨付きをもらうとか、どうもネット社会のノリに入ると安っぽくなるように思います。
肝心なところとは、2人が作った釜石ラーメンが全く美味しそうに見えないところです。あれ、わざとですか、それともリアルなんでしょうか。なんか助監督さんが作った袋のラーメンみたいでした。
「家族であること」とは「妻(母)の味を守ること」と見つけたり
一軒のご当地ラーメンの店を舞台に、本当は仲の良かった二人の姉妹の確執と和解を描く-。
そんな感じの一本だったでしょうか、本作は。
姉の正美が3年前に出奔した理由については、本作が審(つまび)らかに描くところではなかったと思いましたけれども。
しかし、妹の仲良としては、父・剛志との店(小川食堂)の切り盛りに忙しい毎日だったとはいえ、やはり正美の(突然の?)失踪には、心の奥底に蟠(わだかま)りを抱き続けていたのでしょう。
正美と仲良とは、むろん血を分けた姉妹。
そういう親(ちか)しい間柄にあってみればこそ、お互いに、お互いのなりふりをどうしても受け入れられず、激しいケンカに行き着いてしまう-。
そういうことって、あり得ることだと思いますし、実際に起こってもいるとも思います。
そして、その二人を和解に導いたのは、他ならぬ二人の母・正恵であった…否、正確には、姉妹二人の「震災で行方不明になってしまった正恵を想う気持ち」であったことは、疑いがなかろうと思います。
置かれた境遇こそ違っても、二人に通う「血」は、争うことができなかったのだろうとも思います。
その点を見事に描いている点で、本作は、佳作の評価が適切だったと思います。評論子は。
(追記)
<映画のことば>
麺は細いが、人情と根性は太い。
世上「柳に雪折れなし」とか「柔よく剛を制す」とか言われますけれども。
もちろん「柔軟性のあるものが、そのしなやかさによって、かえって剛強なものを支配することができる」というほどの意味合いです。
細麺は、その食感の柔らかさだけでなく、その細さ故にかえってスープによく絡(から)んで、独特の美味しさがあるのでしょう。
他者の思惑に囚われずに、そういう個性的な生き方が、もしできれば、人間としては幸せなのかも知れないとも思いました。
(追記)
寡聞にして、評論子は知らなかったのですけれども。
釜石ラーメンというのは、いわゆる「ご当地ラーメン」としては、有名だったのでしょうか。
「釜石」と言われると、「鉄のまち」「ラグビーでは強豪のまち」というイメージで、なかなか「ラーメン」には結び付かなかったのですけれども。
むしろ、ラーメンというと、寡聞にして、札幌ラーメン(味噌味)、喜多方ラーメン(醤油味)、博多ラーメン(濃厚な豚骨味)といったイメージしかなかったので。
画面で見る限り、極細麺に薄口のあっさり醤油味のスープといった感じのようです。
当地に足を運んだ際には、是非とも一杯、賞味してみたくなりました。
(追記)
姉妹二人のケンかを仲裁しようとして、興奮のあまり倒れてしまった剛志が緊急搬送(?)されたのは、「せいてつ記念病院」でした。
実は、同じく「製鉄のマチ」である評論子が住むマチにも製鉄記念病院があります。
当地域でも、地域医療の一担い手として、信頼の厚い医療機関です。
地元の基幹産業として、多数の従業員の福利厚生や地域への(医療面での)貢献なとについては、彼我に差はないのかとも思いました。
(追記)
正美の帰郷に合わせて、3両編成のディーゼルカーの走行シーンがありました。
その釜石線は、岩手県の花巻駅と釜石駅を結ぶ全長100㎞弱のローカル線です。
前身である岩手便鉄道が、宮沢賢治の代表作『銀河鉄道の夜』のモデルといわれ、そのことから「銀河ドリームライン釜石線」の愛称もあると聞き及びます。
ほんの僅かなシーンではありましたけれども。
鉄男君(鉄道ファン=評論子の場合は「乗り鉄」の鉄男)としては、嬉しいシーンでもありました。
これからは、密かにライフワークとしてきた「良いお父さんが出てくる映画 ザ・ベスト」のほか、鉄男の端くれとして、「味のある鉄道風景が出てくる映画 ザ・ベスト」も追い求めてみようかと思えた一本にもなりました。
因(ちな)みに。
ずっと男社会(?)でしたけれども。この世界にも今日日は女性の進出が目覚ましく、最近はごついカメラを無造作に抱えた「撮り鉄」の鉄子さんも、珍しくなくなりました。
麺は細いが絆は太い 人情根性 釜石ラーメン
監督と脚本は『アイコ16歳』『すももももも』『恋恋豆花』の今関あきよし
脚本は他に『恋恋豆花』のいしかわ彰
人情コメディらしいがどこに人情があってどのあたりがコメディなのかはっきりとはわからない
粗筋
釜石の大衆食堂「小川食堂」
食堂の屋台骨を背負っていた小川正恵は震災の津波で行方不明になった
長女は家を飛び出し花巻のパチンコ屋で働いていたが実家の小川食堂に戻ってきた
父は体調を崩し料理下手な妹が厨房に立っていた
度々激しく衝突する姉妹
この作品は大ヒットしたとは言い難い
上映期間は極端に短かった
観ようと思ったがびっくりするほど終了が早く映画館では鑑賞できなかった
ラーメン屋を題材したコメディー映画といえば伊丹十三監督の『たんぽぽ』だがそれに比べると雲呑いや雲泥の差がある
あっちは醤油ラーメン一本だがこっちは所謂町中華
ラーメン屋だがカレーライスやカツ丼もメニューにある
『幸福の黄色いハンカチ』で高倉健がラーメンとカツ丼を注文したようなああいう食堂だ
なぜ主人公はこんなに言葉が汚いんだろうか
そして態度がでかいのか
なぜ子供でもない姉妹がこんなにも衝突するのか理解に苦しむ
この怒りとはなんなのか
そしてこの映画の盛り上がりはどこにあったのか
淡々に進んだというかグタグタに進んであっという間に終わった
タイトルとして『釜石ラーメン物語』がダサい
ラーメン物語と言いながらラーメンの蘊蓄がほぼない
ラーメンの出来不出来が湯切りの甘さのみとは話としてあまりにも安易でチープで杜撰すぎる
それくらいいくら不器用とはいえ父がアドバイスはするだろうし回数を重なるうちに本人が気づくだろうしYouTubeで上手なラーメンの作り方なんていくらでも動画があるだろう
タイトルの釜石にしたってご当地映画として釜石全体を盛りあげるような気概が感じられない
富田靖子デビュー作『アイコ十六歳』の大ベテラン監督がメガホンを取ったわりに欠点が多い残念な作品
ヒロインの名前がダサい
正実じゃ女か男かわからない
「まさみ」なら普通「雅美」だろう
大林雅美さんを思い出すが
いまどきなら彩美じゃないかな
あと妹にしたって姉が正実なのになぜ「仲良」という奇抜な名前なのか
妹が「なかよし」なら姉は「りぼん」とか「マーガレット」とか「花とゆめ」にすれば良かったのに歯がゆい
自分は釜石市民ではない
文化は多少違うだろうが岩手も宮城も方言はほぼ一緒のはずだ
全否定するつもりはないが不快に思うことはあるのは確か
普段は気取って標準語に近い言葉を使うくせに負の感情が込み上げると途端に汚い方言で捲し立てる人が身の回りに多い
罵倒の類しか思いつかない
まず生理的に「おめー」って言われるのが嫌だ
自分は岩手県と宮城県の境目で育ったが親は東京生まれの東京出身のためか地元の言葉がうまく喋ることができない
そのためか地元の言葉は好きになれない
自宅からは2時間ほどかかるが釜石に行ってラーメン食べたくなったのでこの作品を制作したことには意味があった
ちなみに関口アナンは竹下景子の息子
関口宏や関口メンディーとは関係ない
配役
小川食堂の長女の正実に井桁弘恵
小川食堂の次女の仲良に池田朱那
正実と仲良の父の剛志に利重剛
剛志の妻で正実と仲良の母の小川正恵に佐伯日菜子
町内会長に岡村洋一
YouTuberのマリリンに木月あかり
仲良の先輩の土井直人に佐々木琉
花巻に住む正実の彼氏の小笠原幸彦に関口アナン
小川食堂の常連で理容師の福田真弓に大島葉子
小川食堂の常連で酒屋の松岡和男に栩野幸知
小川食堂の常連の佐々木康太に厚木拓郎
小川食堂の常連に山崎将也
中学生の正実に森湖己波
看護師に長田涼子
美しきラーメン評論家に椿かおり
髭のラーメン評論家に島本和人
小川食堂の常連の畠山常吉に渡辺哲
医師の中谷に村上弘明
地元の婆さんの梅に藤田弓子
湯切りのわたし
今関監督は2003年にチェルノブイリ原発事故を扱った「カリーナの林檎」を撮っている。以来雌伏(?)の8年を経てゆるりと始動、今回の東日本大震災を背景にした作品も何かしら通底したものがあるのだろうか。
とは言え、物語の大半はラーメン屋の再興とその過程での姉妹の葛藤で、(あまり今関監督らしさのない)しごく普通の映画である。井桁弘恵は「おしゃれクリップ」でたまに拝見するぐらいだが、かなり暴力的で迷惑な姉を嬉々として演じている。長らく不在にしていた家族が帰ってきてひと悶着というのは、ドラマ作りの類型ではある。今関監督のデビュー作「アイコ十六歳」で富田靖子のお母さんを演じていた藤田弓子もあれから早40年、齢を重ねたなぁと感慨深いものがある。
姉妹のシンクロ湯切りパフォーマンスはなかなかかっこいい。釜石ラーメンというのは寡聞にして知らなかったが、ごくオーソドックスなラーメンなんですね(「タンポポ」もしかり)。客足が鈍いと言うわりには芸能人の色紙がいっぱい貼ってあったのが、不思議。
個々気になる点はあるが、それでも高評価。
今年284本目(合計934本目/今月(2023年8月度)23本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))。
この映画はそもそも、タイトルからでもわかる通り、趣旨的に狭い範囲での映画放映が
想定されていたもので(なお、釜石市には映画館はないとのこと)、いろいろあってミニシアターでも流れています。
跡を継ぐの?継がないの?でもめているラーメン屋さんに「過去に」何が起こったのかは、「リアル東北地方事項」を知っているか、知らなくても映画内は正しく示されます。
今もずっと「そこ」にいる人たち、「そこ」を去って新しいことをはじめた人たち、そのいずれが正しい、正しくないというものではないだろうというところです。それは、「そのできごと」があまりにも大きいことであり、「ただしい」「正しくない」ということを決めることが実際問題決めることはできない(仮に決められたとして、それ以外の方法を取った人が、いかなる意味での「罪」をおわなければならないのか、はっきりしない)という事情によります。そうした中で、2023年の今日まで、釜石市も元気に「生きている」地方都市です。
映画の趣旨や地名の描写等から、ストーリーはある程度読めてしまうし、いわゆるアクションシーンといったものはないですが、単純に飽きさせない展開(ラーメンYoutuberっていったい…)等もあり、ここは迷ったらおすすめかな、といったところです。
映画見てよかったなぁと思ったのですが、大阪からだと、新大阪→東京→【東北新幹線】→仙台 はありますが、どうも、この付近まで行こうとすると結構厳しいみたいです。
釜石ラーメン
12年目にしてようやく大震災を昇華できた気がする
お父さんそんなに働いてましたっけ?
震災で行方不明となった母親が営んでいた釜石のラーメン屋小川食堂と家族の再生のお話。
母親なき後父親が店を切り盛りし、最近は次女が厨房に立つ様になった小川食堂に、3年前から音信不通だった長女が帰って来てダメ出しをして巻き起こるストーリー。
母ちゃんの味がなんちゃらという昔のラーメンの味の再現は、あまりにもお粗末であり得ないし、常連のおっちゃんもなんで今まで黙っていた?という肩透かし…しかもコミカルな作風なのにそこはマジという訳のわからなさで、ストーリーのメインは何ですか?状態。
まあ、あくまでもやさぐれ長女を軸とした家族のドラマということですね。
そういう意味では上手く行き過ぎだしそんなアホなの連続だけど、気軽に楽しめるあったか〜い物語でなかなか面白かった。
ちなみに鑑賞後、流石に釜石ラーメンではないけれど、透き通った醤油ラーメンを食べに行ったのは間違いありませんw
酷い。映画とはとても思えない
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