「最高に楽しい」ヤマドンガ つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
最高に楽しい
インド映画が好きだ。いわゆるマサラ映画と言われるような歌って踊るインド映画が好きだ。
しかしここ数年の新作はあまり踊らなくなった。インド映画自体が変わってきたのか、日本公開時に切られているのかは分からない(多分オリジナルが踊ってないと思う)。
個人的にはとても残念なのだけれど、インド映画特有の仰々しさやけたたましさは残っているので、それはそれで楽しめている。
しかしそれでも、少し前のマサラしてるインド映画が観たいんだよ。そこで本作である。
N・T・ラーマ・ラオ・ジュニア主演で監督がラージャマウリ。面白くないわけない。しかも少し前の古い作品なのでちゃんと踊る。最高なのである。
個人的にはインド映画のストーリーの滅茶苦茶さも好きだ。もはやカオスと言っていい。そのくらい滅茶苦茶なのが面白い。
派手でうるさくて、オーバーで楽しい。最高なのである。
「RRR」のレビューで、ラージャマウリ監督は天才だと書いたが、天才だってバージョンアップしていってるんだなと本作を観ると思う。
この作品でのラージャマウリの力量が不足しているという話ではなくて、常に工夫してより面白い物を作っていこうとしている姿勢を感じたんだよね。
つまり、最初の才能にあぐらをかいて停滞し続けている監督とは違って、ラージャマウリは進化していく天才なのだと確信した。
ラージャマウリの新作映画が非常に楽しみだ。
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