「おもしろいけど、オチはそこかい!」おまえの罪を自白しろ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
おもしろいけど、オチはそこかい!
サスペンスフルな予告で興味をもち、公開2日目の舞台挨拶ライブビューイング付き上映で鑑賞してきました。この手の作品ではお決まりの二転三転する展開がなかなかおもしろかったです。
ストーリーは、孫娘を誘拐され、犯人から「翌日の午後5時までに記者会見を開いて自身の罪を告白しろ」と要求された副総理・宇田清治郎が、政権維持と自身のキャリアを気にしてなかなか口を開こうとしない中、次男・晄司が真相解明に向けて奮闘する姿を描くというもの。
冒頭からきな臭い雰囲気を醸し、テンポよく展開するおかげで、あっという間に作品世界に誘われます。そこに利権絡みの政治家の思惑が汚く働き、下の者を切り捨てて責任逃れをしようとする大物政治家の姿が見え隠れし、この先の不穏な展開を予感させます。少しずつ事件の真相に迫る中で、これまで見えていた真実が二転三転する展開にも引き込まれます。
そして、ついに明らかになる真相!ああ、そうだったのか!おもしろかった!…とならないのが、本作のもっとも残念なところです。いや、つまらなくはないんです。ただ、ヤラレタ感のない結末にちょっと拍子抜けしてしまうのです。せっかく政治家の駆け引きで引っ張ってきたのに、そこへオチをもっていくのか、そこからまた橋の建設に戻るのか、という展開に回りくどさを感じます。誘拐の動機、そこから犯行への流れも、ちょっとぶっ飛んでいる気がします。結局、ラストで清治郎が晄司に伝えた会社倒産の真相が、いちばんの自白だったのかなと感じました。というわけで、おもしろかったですが、期待は超えてこなかったかなという印象の作品でした。
主演は中島健人くんで、無双の活躍ぶりが光ります。脇を固めるのは、堤真一さん、池田エライザさん、中島歩さん、山崎育三郎さん、美波さんら。
舞台挨拶では、宇田兄弟を演じた3人のお話を聞くことができました。中でも、それぞれの役作りの様子が聞けたのは興味深かったです。池田エライザさんは、台本を受け取ったときから、まだ会ってない娘役の子への愛を育むために写真を抱いていたり、ママになっている友達に話を聞いたりして、最後は現場で実際に会うことで気持ちを作っていったそうです。中島健人くんは国会で傍聴したり国会カレーを食べたり、中島歩さんは家族に対する思いを想像して書き留めたりと、三者三様の役作りに励まれたようです。
共感ありがとうございます。
仰る様に、終盤の誘拐事件のオチが、社会派政治サスペンスではなく、
TVのサスペンス劇場みたいになってしまって肩透かし状態でしたね。
社会派政治サスペンスらしい犯人、動機であって欲しかったです。
ラストの国会議員になった晄司の野望に満ちた眼差しがナイスエンドだったので、その先が観たくなりました。
より政治劇メインにして、政治版白い巨塔みたいな続編が観たいです。
あくまで個人的な願望です。本作の興行収入次第ですが・・・。
では、また共感作で。
―以上ー
おじゃるさん 返信お気遣いありがとうございます♪確かに 土を掘り返されてバレるとやばい😨という行き当たりばったりの理由で 実は政治は 直接は 関係なくて残念でした。同感です。😊😊失礼します。