はざまに生きる、春のレビュー・感想・評価
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恋愛にしては少し衝突
U-NEXTで鑑賞。
屋内は、自閉症という発達障害を持っています。好きなことに対するこだわりが強く、相手の気持ちがうまく読めない特性です。
私も発達障害を持っているので、屋内の特性が自身と重なって彼の行動や言動から「確かに、自閉症はその傾向が強いよね。」と共感できました。
そんな彼が春と恋愛関係に発展していきますが、その描かれ方が少し衝突に感じてしまいました。基本的な要素は抑えられているものの、二人を取り巻く登場人物についてあまり深掘りされていなかったのが気になりました。
ハッピーエンドになっても、その他との関係はどうなってしまったのか描写されていませんでした。そのため、全体的に物語があっさりしてモヤモヤしてしまいました。
恋愛映画としては物足りなかったですが、発達障害に対する想いは受け取ることができました。
【”春が来た。”アスペルガー症候群の思った事は忖度せず口にする青年に、周囲に忖度しまくる女性が恋する物語。宮沢氷魚さん、ヤッパリ凄いなと思った作品である。】
■出版社で雑誌編集者として働く春(小西桜子)は、夫と二人暮らし。
幸せだが、仕事では上司から叱られる日々を送っていた。ある日、春は取材で若手乍ら青色のみ使う有名な画家・屋内透(宮沢氷魚)と出会う。
思ったことをストレートに口にし、感情を隠すことなく相手の気持ちが分からないために愛想が言え言えない屋内に、春は自分とは真逆の姿を見て、戸惑いながらも惹かれていく。
◆感想<Caution!内容に余り触れていません!>
・今作のフライヤーは、近場のイオンシネマで貰った。で、公開を楽しみにしていたのだが、何故か一日に一回しか、しかも夜にしか上映されずに、何でだろ?と思いながら、観るのを断念した作品である。
・観ると分かるが、叱られるのを承知で書くが宮沢氷魚さんの演技が突出しており、それ故に他の俳優さんの演技が、立っていないのである。
・だが、監督の葛里華さんは、お若い女性で確か勤め人でありながら、映画を製作している方であったと記憶している。更に彼女の短編映画を一本観た事があるのだが、今作も含めて脚本も自分で書き下ろす才人なのである。
<今作は、脚本もやや波がある所が、序盤は気になったが、後半の屋内透を演じる宮沢氷魚さんが、青色しか使えなかった事を、春を思って絵を描いた時に、彼女の好きな色が分からずに様々な色を使って絵を描いたと報告するシーンと、宮沢氷魚さんの確かなる演技は流石だな、と思った作品である。
あとは、インタビューで葛里華監督が、発達障害を含め”世界から自殺が無くなれば良い。”と語っていた事も、この作品の優しさに繋がっているのだろうなと思った作品である。>
純素すぎるのってつらいですね
相手がドランク塚地でもオレは観る❗
小西桜子お目当てでの鑑賞でした。
オクナイ君は自分の欠点をあんなにスラスラ他人に説明できるんだから、少しは直す努力しなさいよって思いましたよ。
鈍感力の使い分けがあざといのよ。
自分から釣りに誘うようなこと言っておいて、【おふろで遊ぼう!さかなつり】セット(おもちゃ)をハルに渡して、
「初心者とは一緒に釣りは行かないので」と言うなんて。
頭良くて、察しがいいんだから、
そうか!この感情こそが恋なのか!
って気付いて欲しかった。
ハルに惚れてめいっぱい親切にした平井亜門君の気持ちに鈍感なハルを小西桜子が好演。スレ違うもどかしさに胸キュン
前にレビューを書いたのに、探すとないので、削除されたことに気が付きました。削除するにしても、ひとこと断って欲しいと思いました。
どこがいけなかったのか?
鈍感なのでわからなかったです。
障がい者手帳と水族館の入場料に関する記述がダメだったのか?
よくわからないけど、一応、反省。
小西桜子ちゃんと品川プリンスホテルのマクセルアクアパークに行きたいなぁ~
【おふろで遊ぼう!さかなつり】をハルにプレゼントして、ハルが、あっ、オクナイさんはアタシと一緒にお風呂で遊びたいんだって早合点してくれたら儲けものと考えていた
としたら・・・悪いやっちゃ
しかも、マネージャーにちゃっかり品川プリンスの部屋を予約させていたら・・・😅
テアトル最終日にギリギリ間に合った感じです。 宮沢氷魚の透明感とそ...
テアトル最終日にギリギリ間に合った感じです。
宮沢氷魚の透明感とその役所が、本当ピッタリとはまっていました。
また作品のテーマの一つであろう発達障害を「こうなるんですよ?大変なんですよ?」では無く、一人の人として描いているのがすごく良かったです。
また、小西桜子演ずる春の行動から見て取れるように、程度の大小は別にして多くの人が“はざま”で生きているのかも知れませんね。
そんな多様性を作品から強く感じました。
純粋な恋愛とは違うのかも知れませんが、少なくとも二人はとても純粋な気持ちで惹かれあっていて、そんな愛おしさがいっぱいなんです。
そうして最後、ほんの少しかもしれないけど、屋内は“はざま”を乗り越えることが出来たのでしょうね。
すごく優しい作品でした。
プラズマクラスターって除霊できるんだ...
隣にいる人は何をみて何を感じているのか
本作品の鑑賞後、あたたかい気持ちになれたと同時に「隣にいる人とちゃんと分かり合えているのかな?」と不安に感じました。
私たちが過ごしている日常に正解はないと思います。不確実性や独自性、価値観の入り混じった場所で、そこで求められる能力とは、自ら問題を設定し、整頓し、解決策を講じて、手段を構造化するほかにありません。しかし、それが苦手な人も一定数存在し、困難や混沌、複雑性が生じてしまうのも事実です。
映画の内容としては屋内くんの家族構成やその環境、発達過程など知りたかった点はありましたが、もどかしい2人の距離感を絶妙に表現した良い作品でした。わかり合えたと思ったらそうではなくて、この雰囲気なら言葉に出さなくてもわかるものだと思ったら、それ自体が自分の驕りだったってことは現実世界でもよく経験することです。
生きづらさを感じているけど、それをうまく表現できなくて不安になってしまう屋内くんを見て考えさせられるものがありました。
色々と考えさせられ、印象に残る作品でした…。
あと、ひっそりと劇場で終わって欲しくない作品です…。葛監督の次回作も楽しみにしています。
幸せの定義を問う純愛ラブストーリー
54席シアターを独占鑑賞。発達障害を持つ青年と女性編集者の恋の行方を描いた純愛ラブストーリーで幸せの定義を問いかけている作品。
「あなたのことをもっと知りたい… 好きな人とただ分かり合いたいだけ…」もどかしい二人の絶妙な距離感を上手く描いている。
主演・宮沢氷魚は演技とは思えないような発達障害役を見事に演じていますし、小西桜子も彼女らしい包み込むような優しい雰囲気に魅了されました。
葛監督はこれが初長編作品ということで今後も注目したい監督です。
2023-85
あたたかい 発達障害のことがわかる映画
ストーリーは好き 社会問題扱ってます的なところも良いけれど、 透の...
ストーリーは好き
社会問題扱ってます的なところも良いけれど、
透の症状が中途半端過ぎる
発達障害の症状は人それぞれだけれど、
周りを見ている限り、
個人個人ではもっと一貫性がある気がする
映画を見ていて何度も
『え?この人がここでこの反応する?』みたいな、
違和感を覚える場面があった
主題的に大事なことなのでマイナス要素として大きい
これが無ければ4に近い3.5
正直さや素直さの美しさに立ち返る作品
画家・透の発達障害故のひたむきさ、率直さに惹かれる主人公・春。彼女の揺れる心と近づいては離れを繰り返す二人のドラマを、巡る季節の風景をふんだんに取り入れながら描いた作品。
発達障害を扱った作品にありがちな「定型はこう対応すべき」や「定型側が合わせるべき」という主張がないのが新鮮だった。
春の日常の中に、春が透以外の人物とも食い違う描写を織り交ぜることで、「(明言化された)障害だけがコミュニケーションのズレの原因ではない」「はざまは0と1の一軸だけにあるものではない」と描いたのだと感じた。
透のふるまいに対して春が見せる戸惑いや心の揺れを、隠したり取り繕ったりせずにそのままに描いているのも好印象だった。
そういった「障害のせいにしない」姿勢がラブストーリーやドラマとしての純度を上げていると感じる。
気持ちが伝わる温かさ
手帳持っている割には
心がチクチクする
青がグレーに変わる時。
青い絵しか描かない発達障害を抱える画家の屋内。編集者として彼と出会う春。一見純粋な青年と健気な女性との純愛映画のようですが、そんな淡いものではありません。これはある意味裏切られました。
屋内の自由さ。純真さ。孤独や生き辛さに惹かれ、春の一方的な想いが静かに暴走してゆく。これ見方によっては結構正気の沙汰でないのよ。だって同棲中の恋人いるやん。悪意のない無神経さと悪意のある距離感。健常であることと障害と診断されることのはざま。グレーゾーン。人はいつだってきっと何かのはざまに立っている。春はどんなはざまにいるのだろうか。
小西桜子が圧倒的かわいらしさをもって春の隠れた邪悪さを体現しています。とにかくめっちゃかわいかった。ラストシーンが意外とあっさりしてるのでそれで何とか踏みとどまったように思います。なかなか危ない展開でした。
「透とのはざま、周囲とのはざま」
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