はざまに生きる、春のレビュー・感想・評価
全26件中、1~20件目を表示
恋愛にしては少し衝突
U-NEXTで鑑賞。
屋内は、自閉症という発達障害を持っています。好きなことに対するこだわりが強く、相手の気持ちがうまく読めない特性です。
私も発達障害を持っているので、屋内の特性が自身と重なって彼の行動や言動から「確かに、自閉症はその傾向が強いよね。」と共感できました。
そんな彼が春と恋愛関係に発展していきますが、その描かれ方が少し衝突に感じてしまいました。基本的な要素は抑えられているものの、二人を取り巻く登場人物についてあまり深掘りされていなかったのが気になりました。
ハッピーエンドになっても、その他との関係はどうなってしまったのか描写されていませんでした。そのため、全体的に物語があっさりしてモヤモヤしてしまいました。
恋愛映画としては物足りなかったですが、発達障害に対する想いは受け取ることができました。
純素すぎるのってつらいですね
アスペルガー症候群という発達障害を抱えているが絵の才能があり有名な屋内。
記者として働いているがなかなか結果が出ない春。
二人は仕事を通して知り合った。
春は屋内のことを記事にするために一緒に過ごしていたが、屋内の人柄に惹かれていった。
他人の気持ちがわからない屋内に対して嫌な思いもすることがあったが、屋内なりの春に対する気持ちを表現して幸せになったという内容だった。
発達障害という難しい役を演じていた宮沢氷魚さんの演技が良かったです。
小西桜子さんの屋内に対して、好意を抱いていく過程の表情の変化が素敵だなと思いました。
相手がドランク塚地でもオレは観る❗
小西桜子お目当てでの鑑賞でした。
オクナイ君は自分の欠点をあんなにスラスラ他人に説明できるんだから、少しは直す努力しなさいよって思いましたよ。
鈍感力の使い分けがあざといのよ。
自分から釣りに誘うようなこと言っておいて、【おふろで遊ぼう!さかなつり】セット(おもちゃ)をハルに渡して、
「初心者とは一緒に釣りは行かないので」と言うなんて。
頭良くて、察しがいいんだから、
そうか!この感情こそが恋なのか!
って気付いて欲しかった。
ハルに惚れてめいっぱい親切にした平井亜門君の気持ちに鈍感なハルを小西桜子が好演。スレ違うもどかしさに胸キュン
前にレビューを書いたのに、探すとないので、削除されたことに気が付きました。削除するにしても、ひとこと断って欲しいと思いました。
どこがいけなかったのか?
鈍感なのでわからなかったです。
障がい者手帳と水族館の入場料に関する記述がダメだったのか?
よくわからないけど、一応、反省。
小西桜子ちゃんと品川プリンスホテルのマクセルアクアパークに行きたいなぁ~
【おふろで遊ぼう!さかなつり】をハルにプレゼントして、ハルが、あっ、オクナイさんはアタシと一緒にお風呂で遊びたいんだって早合点してくれたら儲けものと考えていた
としたら・・・悪いやっちゃ
しかも、マネージャーにちゃっかり品川プリンスの部屋を予約させていたら・・・😅
テアトル最終日にギリギリ間に合った感じです。 宮沢氷魚の透明感とそ...
テアトル最終日にギリギリ間に合った感じです。
宮沢氷魚の透明感とその役所が、本当ピッタリとはまっていました。
また作品のテーマの一つであろう発達障害を「こうなるんですよ?大変なんですよ?」では無く、一人の人として描いているのがすごく良かったです。
また、小西桜子演ずる春の行動から見て取れるように、程度の大小は別にして多くの人が“はざま”で生きているのかも知れませんね。
そんな多様性を作品から強く感じました。
純粋な恋愛とは違うのかも知れませんが、少なくとも二人はとても純粋な気持ちで惹かれあっていて、そんな愛おしさがいっぱいなんです。
そうして最後、ほんの少しかもしれないけど、屋内は“はざま”を乗り越えることが出来たのでしょうね。
すごく優しい作品でした。
プラズマクラスターって除霊できるんだ...
隣にいる人は何をみて何を感じているのか
本作品の鑑賞後、あたたかい気持ちになれたと同時に「隣にいる人とちゃんと分かり合えているのかな?」と不安に感じました。
私たちが過ごしている日常に正解はないと思います。不確実性や独自性、価値観の入り混じった場所で、そこで求められる能力とは、自ら問題を設定し、整頓し、解決策を講じて、手段を構造化するほかにありません。しかし、それが苦手な人も一定数存在し、困難や混沌、複雑性が生じてしまうのも事実です。
映画の内容としては屋内くんの家族構成やその環境、発達過程など知りたかった点はありましたが、もどかしい2人の距離感を絶妙に表現した良い作品でした。わかり合えたと思ったらそうではなくて、この雰囲気なら言葉に出さなくてもわかるものだと思ったら、それ自体が自分の驕りだったってことは現実世界でもよく経験することです。
生きづらさを感じているけど、それをうまく表現できなくて不安になってしまう屋内くんを見て考えさせられるものがありました。
色々と考えさせられ、印象に残る作品でした…。
あと、ひっそりと劇場で終わって欲しくない作品です…。葛監督の次回作も楽しみにしています。
幸せの定義を問う純愛ラブストーリー
54席シアターを独占鑑賞。発達障害を持つ青年と女性編集者の恋の行方を描いた純愛ラブストーリーで幸せの定義を問いかけている作品。
「あなたのことをもっと知りたい… 好きな人とただ分かり合いたいだけ…」もどかしい二人の絶妙な距離感を上手く描いている。
主演・宮沢氷魚は演技とは思えないような発達障害役を見事に演じていますし、小西桜子も彼女らしい包み込むような優しい雰囲気に魅了されました。
葛監督はこれが初長編作品ということで今後も注目したい監督です。
2023-85
あたたかい 発達障害のことがわかる映画
発達障害のことはよく知らなかったが、この映画でなんとなくわかった気がする
みんな苦労して生きてるんだな
屋内さんが春さんと二人困難だけど愛のある世界で生きていくことを決めたのがよかった
あたたかくほのぼのとした映画でよかったです
ストーリーは好き 社会問題扱ってます的なところも良いけれど、 透の...
ストーリーは好き
社会問題扱ってます的なところも良いけれど、
透の症状が中途半端過ぎる
発達障害の症状は人それぞれだけれど、
周りを見ている限り、
個人個人ではもっと一貫性がある気がする
映画を見ていて何度も
『え?この人がここでこの反応する?』みたいな、
違和感を覚える場面があった
主題的に大事なことなのでマイナス要素として大きい
これが無ければ4に近い3.5
正直さや素直さの美しさに立ち返る作品
画家・透の発達障害故のひたむきさ、率直さに惹かれる主人公・春。彼女の揺れる心と近づいては離れを繰り返す二人のドラマを、巡る季節の風景をふんだんに取り入れながら描いた作品。
発達障害を扱った作品にありがちな「定型はこう対応すべき」や「定型側が合わせるべき」という主張がないのが新鮮だった。
春の日常の中に、春が透以外の人物とも食い違う描写を織り交ぜることで、「(明言化された)障害だけがコミュニケーションのズレの原因ではない」「はざまは0と1の一軸だけにあるものではない」と描いたのだと感じた。
透のふるまいに対して春が見せる戸惑いや心の揺れを、隠したり取り繕ったりせずにそのままに描いているのも好印象だった。
そういった「障害のせいにしない」姿勢がラブストーリーやドラマとしての純度を上げていると感じる。
気持ちが伝わる温かさ
発達障害で画家の透(宮沢氷魚)と編集者の春(小西桜子)のふれあいを描いています。
1つ気になったのは、春は既婚者なので、そこまで寄り添っていいのかなと感じていたのですが、次第に木洩れ日のような温かさを感じました。
なかなか気持ちが伝わらないもどかしさがあれど、気持ちが伝わった時の喜びは、この上なく嬉しいですね。
上映回数が資金の関係か、少ないのが残念です。
映画らしく、素晴らしいラブストーリーでした。かなり良かったです。
手帳持っている割には
2023年劇場鑑賞122本目。
自分が障害者と関わる仕事をしているので、身近な存在です。
なのでタイトルに隠された意味も映画を見ていて序盤ですぐ分かりました。
宮沢氷魚演じる画家が、発達障害者ということで障害者手帳を交付されています。ここに違和感がありまして、一人暮らしで収入もしっかりあって支援が必要に見えないのですが手帳の申請本当におりたのでしょうか。
一本前に観た細田善彦がまた出ていたので変な感じでした。
心がチクチクする
葛監督の作品に共通する作風だが、人が無意識に引いて囲ってしまう線を超越する、しようとする試みが全面に出た作品。であると同時に、恐らく今までで最も困難なテーマに真っ向から取り組まれたと感じる。脚本から葛藤と向き合った痕跡を感じる、等身大の人間ドラマである。
感受性がマジ人間なヒロイン、圧倒的魅力だけでなく脆さと残酷な無邪気さをもつ主人公、無意識に自分を重ね合わせてしまい感情移入してしまう。心がチクチクして辛くなる、だがそれがいい。こういう映画を待っていた。
相手を想う気持ちと、相手にも自分を想って欲しいという気持ち両方を思い出さてくれた。そんな作品でした。是非劇場でどうぞ。
青がグレーに変わる時。
青い絵しか描かない発達障害を抱える画家の屋内。編集者として彼と出会う春。一見純粋な青年と健気な女性との純愛映画のようですが、そんな淡いものではありません。これはある意味裏切られました。
屋内の自由さ。純真さ。孤独や生き辛さに惹かれ、春の一方的な想いが静かに暴走してゆく。これ見方によっては結構正気の沙汰でないのよ。だって同棲中の恋人いるやん。悪意のない無神経さと悪意のある距離感。健常であることと障害と診断されることのはざま。グレーゾーン。人はいつだってきっと何かのはざまに立っている。春はどんなはざまにいるのだろうか。
小西桜子が圧倒的かわいらしさをもって春の隠れた邪悪さを体現しています。とにかくめっちゃかわいかった。ラストシーンが意外とあっさりしてるのでそれで何とか踏みとどまったように思います。なかなか危ない展開でした。
「透とのはざま、周囲とのはざま」
今年73本目。
小向春が透とのはざま、周囲とのはざまの中で真摯に生きて行く作品。PHP6月号は宮沢氷魚さんのインタビューで近い事が書いてありました。幸せの定義とは?この事がずっと続けばいいなあ、それが幸せだと感じました。
春はピンク、ピンクは虹スペクトラム。本当は誰もがはざまを生きている
カウンセラーをやっている友達に言わせると芸能界なんてアスぺ(アスペルガー症候群)の人ばかり。グレーゾーンが多いのよ、とのこと。(マジか?!)
つまり人より抜きん出て世に認められ、人気を得るというのは “フツー“ ではダメなのだ。
映画コンテスト“感動シネマアワード”にて大賞を受賞した本作は主演の宮沢氷魚ありきで作られた。だからこそ彼の魅力が隅々まで感じられる。
はざま(グレーゾーン)には生きていない屋内透は青ばかりを好む発達障害を抱える画家。
映画冒頭で公共施設(マンション?)の壁にいきなり群青のペンキを手の縁でハートのような形に塗りたくり「光を閉じ込めた」と笑顔の透にはまったく周囲の困惑が見えていない。
こういうのあるあるなんだろうなぁ、と思わせる。確かに彼の壁画はとても素敵に映るけど。
一方で建物の管理人がやってきて「許可もなく困る」と言われて頭を下げる小向春は一見、ちょっと気が弱い雑誌編集者。
だが、物語が進行するにつれて「はざま」に居るのは透ではなく、この春なのでは?と疑念が湧いてくる。
屋内透が障がい者手帳を出して割引で施設に入れることを春に告げる場面で初めて春は透がグレーゾーン(はざまの人)ではないことを知る。
自分の左側に人がいないとダメという徹底的なこだわりを持つ春。そして、同棲中の恋人がいるにもかかわらず当たり前のように朝帰りをする春。ここでも春は透に夢中になり過ぎるあまり現実が見えてない状態だ。
帰宅して初めてそこにいる恋人に気づいたかのよう。
つまりグレーゾーンは春自身。
または「自分は “フツー“ と思ってる観客」に問われるわけ。その “フツー“ とはどこに線引きがあるのかと。
葛監督は実体験をもとにこの作品を書いたとのこと。ご自身が恋をした相手が発達障害を抱えていて、その真っ直ぐなところに惹かれる反面きっと辛いこともあったのだろうと憶測する。
春の持つイメージ色のピンクは物理学ではまさに存在しない不確かな色(赤と紫のはざま=虹色スペクトル)なのだ。
終盤、美しく咲いた桜のピンクはあいまいでもなんでも良いではないか、広い心で受け止めあって行こうよ、という象徴に私には見えた。
宮沢氷魚くんが「エゴイスト」についで透明感キラキラで上手くって、画も美しくってそれだけで見てられるので4.0です!
全26件中、1~20件目を表示