劇場公開日 2023年10月6日

「見えないゆえの想像力」アナログ sewasiさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0見えないゆえの想像力

2024年12月16日
PCから投稿

ストーリーはありきたり。ラストも予想どおりでした。脳障害を負った波瑠のお芝居もあまりリアルではなく、映画ではあるけど舞台系として楽しむ作品と理解しました。

とてもよかった。アドリプ多め。役者さん達が本人になりきってお芝居をしてくれていることが分かります。みんな、とても優しい。監督とカメラマンの優しさも伝わります。

この映画を見た人はみんな同じ気持ちだろうけど、糸電話の場面がよかった。どこまで離れても声が伝わるのかな?と試してる時は本当に楽しくて、でも、さすがに聞こえないだろうなというくらい離れた時に、風もボーボー吹いてるし聞こえないだろうからと安心して「結婚してください」と言ってみた。

映画のタイトルは「アナログ」だけど、対になる言葉は「デジタル」ではなくて、SNSとかニュースサイトとか、そういうこと。スマホから得られる情報は、自分に紐づく情報が多めになるから、悲しい過去があったミハルは、スマホを開くたびに、ドキッとするような情報を目にすることがある。とはいえ、いつか慣れてしまうものかもしれない。

ミハルはただ避けていただけなんだけど。心の鍵を開けてくれる人が現れてよかった。鍵を開けるほうは必死なんだけどね。

sewasi