「ジョーカーという映画の"ジョーカー"を観に行ったらタコ殴りにされた。」ジョーカー フォリ・ア・ドゥ ふゆたさんの映画レビュー(感想・評価)
ジョーカーという映画の"ジョーカー"を観に行ったらタコ殴りにされた。
畳み掛けられる残酷な真実に、鑑賞直後は
「あんな後日談、知らんでも、観なくても良かった!」と思ったが
時間が経ち「あぁ、"ジョーカー"を観に行ったら頭から殴られたんだ」と思った。
いうなれば、映画の中の登場人物は皆"ジョーカー"しか見てなかった。
アーサー自身を見る人は誰一人いなかった。
それは映画を観に行った観客もそうだ。
ジョーカーという映画の"ジョーカー"を観に行って、監督にタコ殴りにされた。
リー含む、映画の内の登場人物は、観客と同じである。
なんとも皮肉。監督め…(2回目)なんて嫌な奴なんだ。
結果アーサーはジョーカーではなかった。
元々優しい人間だったから、真の悪にはなりきれなかった。
最後の最後まで、優しい孤独なおじさんだった。
初めて自分を好きになってくれた(嘘)女性のため、意図的にジョーカーを演じてみたが結果は散々。
自分を慕ってくれた若い囚人は殺され、自分は裸に剥かれ暴行され、心が折れた。
「ジョーカーはいない」
アーサー自身をみてくれた人物は、小さなお友達だけ。
アーサーが優しい人だ。という事はゲイリーだけが知っている。
2人寄り添い合い、語り合っていれば、こんな結末にならなかったかもしれない。
悲惨さでいうと、1よりも遥かに残酷。母親の件に関しても、あんな真実知りたくなかった。
負け犬になるな。やられたらやり返せ。
↑これが1で、期待して2を見たとしたら……。そりゃあ低評価になるわ。
賛否あるだろうとは思いますが、監督の、精一杯の皮肉が詰まった作品だと解釈しました。
ただやはり、ミュージカル演出のたびに、映画への集中がぶつぶつ切れてしまったので-1です。
あと、こんな悲惨な続編見んでも良かったわ!で-0.5。
思い返して、考えれば考えるほど、残酷な映画だった。
メンタル弱ってる時には観ないほうが精神衛生上良いと思う。