「現実社会に」ジョーカー フォリ・ア・ドゥ nakadakanさんの映画レビュー(感想・評価)
現実社会に
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1作目がとても面白かったので、続編ということで観に行きました。
前作の物語はジョーカーの作り話だったという解釈をしていたので、正直続編は無い方がよいのでは、しかしどのような続編になるのかは気になる、という感じでした。
前作の物語は本当だったようで、その後の収容所生活と裁判が描かれますが、ミュージカル演出のシュールさ、誇張し過ぎな妄想と現実のギャップなど、どこか歪な明るさがやはり絶望感を強くさせます。
光と闇を意識させるカット、シュールな華やかな歌唱シーンなど、映像的にも面白く、ホアキン・フェニックスやレディー・ガガの演技も良かったです。
ジョーカーになりきれなかったアーサーの結末は、なんともやるせないです。
良心が残っていたと感じましたが、そこから本当の自分を認めるものの、その姿は周囲から拒否されるという、絶望感しかない……
結末のあの若者が、いわゆる本当のジョーカーになるということなのかとも。
何かしら救いがあればと思っていたのですが……
映画の中ではなく、リアルに現実社会にジョーカーを真似して犯罪行為を行う人間もいるようなので、ジョーカーはいない、抑圧されていたとしても人の命を奪うような行為には報いがある、ジョーカーを免罪符に使うべきではない、そういうことを伝えているのだろうか、などと考えてしまいました。
アーサーを助けようとする存在は女性だったり、コントのような爆発だったり、この物語も作り話?妄想?というようにも考えてしまいましたが。
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